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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
パラノイアクライシス編:第3章~愚かな獣の鎮魂歌~
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4thステージ29:時空図書館シェルターへ

こうして、パラノイアは氷の檻の中で眠りについた。目覚めるそのときまで、封印しておかなければならない。本来ならば消滅させるのが一番良いのだろうけど、あたしは曲がりもなく医者だ。人を治すのが仕事であって、人を殺すのは仕事じゃない。むろん、動物や生物をやたらに殺すこともタブーだ。そんな禁忌を犯してしまうほど、あたしは残念な女ではない。例え世界を滅ぼしかけた生物だろうが、例え邪に落ちた神だろうが……正しいことを行うことが出来るまで、考えが落ち着くまで……あたしは待ってあげるつもりだ。どうせ、寿命なんてものはあたしにとってはあってないようなものだ。


「さてと……こんな辛気くさい場所にいるのも嫌だから……この辺一帯を封印して、時空図書館に行きますか……」


始まりの神……そして、パラノイア……安らかに眠れ。



封印処理後、あたしは時空図書館に到着した。

本来ならばディルが居なければたどり着けないのだけど、事前にディルから時空図書館入館許可書を貰っているのでまあ、問題はない。


「さてと、みんなを治してあげなきゃ……」


そういって、あたしは館内へと入った。相変わらず夥しい本が並んでいる場所だな……。ジンライちゃんは、前にここの本を1週間かけて読み終えたって言ってたかしら?どういうペースで読めばそうなるのよ……。


「えっと、第1シェルターは、右の通路ね」


中央の分岐点で、右の通路を進む。ちなみに左は、第2シェルターと大浴場なんかの施設がある。ディル、温泉好きだからね……。

とまあ、こんなアミューズメントパークみたいな図書館だが、防御面では全世界全時間軸最強を誇っている要塞だったりする。末恐ろしいものだよ……時を監視する一族と言うのは。



長い長い廊下の先……第1シェルター入り口。ようやくたどり着いた……入り口から2kmって……遠すぎ!


「さて、じゃあみんなを治して、翔琉ちゃんが帰ってくる前に世界を元に戻さなきゃね……」


ガチャり、と扉を開けた先には死体の山が積み上げられていた。そして、その上にはまるで王のように君臨する少女が座っている。少女の名前は天野蘚琉……獣にとらわれた乙女……獣に愛された乙女……そして、獣を生み出した張本人だった。


「え……ちょ……蘚琉ちゃん?これってどういうこと?」

「蘚琉ちゃん?蘚琉様だろ?ひざまずけよ、愚民。私を誰だと思ってるの?天野蘚琉……全世界の王だよ……」

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