3rdステージ37:女を舐めたらいけないよ
パラノイア。
伝説とまで言われた、あの怪物をどうやって倒してやろうかな。
「とりあえず、リュウ達を助けないとな……だけど、魅力を使えるやつに対してどうやって近づけば……」
「じゃあ、俺がやるよ……」
と、ジンライが一歩前に出る。
「俺なら、奴と同性だから魅力は聞かないはずだろ?」
「そうね……でも気を付けてね……あいつ、まだ何か隠してる気がする……」
「分かった……じゃあ、行くぞ! 光天神発動!」
その声を合図に、私たちは奴に特攻した。
ヒョウは、まだ完全に回復したわけじゃないので氷の中に身を隠している。
「まずはその気持ち悪い触手を切らせてもらう! 光の魔法:邪撃輝矢・連射ver」
邪を滅する光の矢。
かつて、暗黒賢者ルーンに対して翔琉が使った邪だけを滅する光の矢。
触手に効果がありそうだったが、触手はその矢を弾いた。
「‼ あの触手……意思があるのか!」
と、言ったジンライは触手に弾かれ壁に叩きつけられる。
「くっ! なんて、頑丈なやつなんだ……だったら……光天神解放……リミット1ミニッツ!究極神魔法発動!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!と、ジンライは雄叫びをあげる。
すると、あのときの翔琉ほどではないけど辛うじて、あの禁断の力にして絶対の力……究極神魔法を発動した。
「いつの間にこんなことが出来るようになったのよ……」
と、私は感心しつつパラノイアを引き付ける。
「おいおい、俺様の相手に女をよこすだなんて……どこを舐めてほしいんだ?」
「舐める? あなた程度が私を?」
「そんな口を利く奴には褒美をやらぬとな……」
と、私に向かって指をはじく。
だけど、私にはその魔法は効かない。
「私にその魔法は効かないよ、パラノイア……」
「何故だ? 貴様は、女だろ? まさか、オカマ……」
「ちげーわ! 失礼だな……私は正真正銘女だ」
「ならば、何故魅力が効かないんだよ!」
「一般に知られている魅力とは、別に魅力を破る方法が1つだけあるんだよ……まあ、あなたは知らなかったみたいだけど……」
「なんだ! それは!」
「それは……愛よ……本当に誰かを愛しているならばこの魔法にはかからない……否かけられない……女ってのは、男が思ってるよりずっと強い生き物なのよ……舐めないで……」
「くそぉ!! だったら、普通に攻撃するまでだ!」
と、言ってパラノイアは突進してくる。
私はそれをカウンターで蹴り飛ばす。
壁に思いきり叩き付けられたパラノイアは気を失ってしまった。
それを見て私は言う。
「女を舐めんじゃねーよ、犬っころが!」




