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魔法世界に来てしまった結果、最強の魔導士になってしまった  作者: ただっち
ミラージュエンド編:第4章-聖霊の掟と時の枝-
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3rdステージ24:怒りの雷は森に轟く

「ふん……その程度の脅しに、我らが屈するとでも?」


と、親衛隊は言う。

やれやれと、いう顔をホルブとトルネがしている。


「お前ら、早めに謝っとけよ……」

「そうじゃぞ……どうなっても知らんぞ」


二人してそう言っているのを親衛隊の一人が無視して、俺に向かって矢を放つ。

しかしながら、その矢は俺には当たらない。

凄まじい雷が、その矢を燃やし尽くしたからだ。


「雷の大魔導士ライ……8人の大魔導士の中で一番穏やかで、一番怒らせてはいけない虎獣人……今となっては、【天野翔琉】という鎖は完全に無くなったからな……」

「そうじゃのう……翔琉の前だと、あやつ猫を被っておるから本来の力を出そうとはしなかったからのう……本来のあやつの力ならば、今までの戦闘も楽になったのじゃがのう……」


しみじみとトルネたちは語っている。

それをよそに俺は一歩、親衛隊の方へ近づく。

ゆっくりと一歩一歩、進む。


「お前ら……俺様を怒らせたんだから……覚悟は出来てるんだろうな?」


ピリピリと空気が張りつめている。

ありとあらゆるものは、静電気によって宙に浮かんでしまうのではないかというほど、上にピンと張っている。

髪や、毛、草木に至るまで……。


「そんな、こけおどしに我らが通じるとでも?」


と、親衛隊の一人が言った瞬間に俺の中で、糸が切れた。

プツン、といい音をたてて……。


「黙れ……」


ドガッと、親衛隊の一人は、近くの木に蹴り飛ばされた。

なにが起こったのか、全く分からないままその者は意識を失いぐったりと木に倒れこむ。


「雷の魔法……否、雷虎魔法(タイガーマジック)……我ら虎獣人一族秘伝の魔法にして、俺様の十八番(オハコ)……自らを帯電させて、身体能力を極限までに活性化。 帯電した雷によって自動防御・自動攻撃可能な、魔法……お前ら、感謝しろよ? 沸々と沸き上がるこの感情がピークに達しないと出さない技だ……光栄に思いながら、ひれ伏せ……」


と、言い終わる頃には親衛隊はひれ伏していた。

正確には、気絶している。

既に戦闘済みだ。

やつらが隙を見せた瞬間に、全員に電気ショックを与えた。

翔琉の世界でいうところの、改造スタンガンよりも強い電気を与えたのだ。


「ふん……親衛隊というわりには、雑魚ばかり……さて、フィリ……次はお前の番だ……仕置きの時間だ……」

「ふん、そう簡単にやらせないよ……召喚魔法(サモンマジック):幻獣召喚(げんじゅうしょうかん)‼ 現れよ、朱雀(フェニックス)‼」


辺り一面が焼け野はらになるのではないだろうか、と言うほどの熱量を持った不死の鳥が目の前に現れた。

美しく、気高いその姿は、まるで俺の愛しの翔琉が【神魔法】を使用したときのようだった(翔琉の方が、何百倍もかっこよくて可愛いんだが……)。

む?

翔琉の魅力?

そうだな……まず、あの中性的な顔だろ?

まるで、女の子みたいだけど、怒ったときの顔が男らしくてカッコいいんだぜ。

そして、服装。

なんでも似合うはずなのに、基本的な服装が変わらないっていうギャップ。

まあ、白い白衣と黒い学生服がオセロみたいでモノクロでかっこかわいいんだがな!

そして、なによりも俺みたいな嗅覚のいい虎にとって大事なのは匂いだ。

翔琉の匂いは、まるでマタタビのような中毒性のある匂いだ。

臭いってわけじゃない。

むしろ、シャンプーとハーブの匂いがする。

たまに、薬品の匂いが白衣からはするが、翔琉自身はシャンプーとハーブ。

これは、譲れないな!

つまり何を言いたいのか。

天野翔琉最高ひゃっふぅー!

とまあ、翔琉について語っている間に、不死の鳥は地に這いつくばっている。

というか、俺が倒した。

所詮は、不死鳥だろ?

こんなもの、神様相手に比べたら楽勝だろ?

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