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008

X月VQ日


なんだか知らないが、WHMの行っている『期待の新人ランキング』で8位に入っていたのだとか。

うん、特に嬉しくない。




さて、そういうわけで今日は凄まじく面倒くさい事になってしまった。

先ず初めに有名になりすぎた。何でもこの前の防衛戦、テレビ放送されていたらしい。

そう、俺が1000点以上稼いだあの防衛戦だ。

おかげでWHMにテレビ取材の問い合わせが多数寄せられたらしい。


因みに俺は全部断った。工具の人とスパルタンな人も断っていたらしい。


さて、それだけで事が済めばよかったのだが、問題はそれでは終わらないらしい。

なんでも、現状の戦力不足での敵対的宇宙人対策として、今活躍している新人を新たに雇用しようという動きが有るのだそうだ。


因みに、ヒーローは基本ボランティア。基本的に無賃労働だ。

ただし、最近知った話なのだが、この褒賞点数というやつ、1点を日本円で一万円に換金できるのだそうだ。


なんでもWHMと日本政府で色々取り決めがあって、対特殊災害対策予算がWHMにまわされているとか何とか。色々あるらしい。


さて、話は戻るが。

とりあえずそんなわけで、俺が強制的に雇用されてしまう可能性が無きにしも非ず、と言う話。

正直、雇用されるのは拙い。折角学校に通っているのだ。ガテン系の職業に就職する為に学校中退とか洒落にならん。


そんなわけで、基本的にヒーロー就職は断る心算だ。



が、そんな俺の思惑を無視される可能性なんて幾らでもある。と言うわけで、今の内に出来ることを色々やっておこうと思い、とりあえずスーツの性能を限界まで強化しておいた。

ストリングスの増幅率だったり、クロークの持続時間だとか。エネルギー?リアクターの所為でほぼ無限ですよ。(得点30点使用)


そうそう、リアクターも変更した。グラビティ系リアクターからCSリアクターなるものに変更した。此方も半永久機関とかで、300ポイントも取られた。(グラビティリアクターを質に出したので実質200)但し此方のリアクターは出力で重力系を上回り、更に精神感応で出力の変動があり、対精神系の代物に対しても効果が見込めると言う素敵仕様。

または、扱い辛いピーキーエンジンとも言う。


で、最後。スーツの外見をまるっっと変更した。

ちょっと装甲を付け足したナノスーツな概観から、どこぞの仮面ライダーみたいなスーツに。

ただし派手なのは趣味ではないので、黒と赤、ついでに青くらいの、基本ツートンカラーに仕上げてみた。因みにデザインはイラスト描きの友人。味のある地味さと言うのをテーマにしているやつだ。

ヤツはソレをミヤビと言っていたが。

因みに装甲の種類は、とりあえずEカーボンなる素材にしておいた。軽くて硬くてその上弾力もあるという素敵素材だ。

(消費ポイント50点)


さて、そういうわけで残り得点は860点。

後は適当に装備でも新調しようかと考えていたところに、件の連絡が入った。

新設部隊への勧誘、と言うやつだ。

もう面倒くさいので普通に断ったが。


向うの担当も大分粘って、なんとかWHMの事務所に着てくれとか言って、強制的に通話をきりやがった。あんな勧誘で本当に俺が行くとでも思っているのだろうか。

とか思っていたら、キャナルからの報告で、褒賞得点の換金機能が凍結されたとか言われた。

そう、件の点数を換金する機能が停止しているのだとか。

なるほど、割とえげつないWHM。


まぁ、ウチはそもそも換金機能なんぞ使っていないので放置。

装備取引は普通に機能していたので問題もない。


さて、そういうわけで、すわWHMと冷戦開氏かと戦々恐々(わくわく)している俺の頭上から、不意に嫌な気配が降ってきた。






何事かと窓から外を見ても何も無く、気のせいかと部屋に戻ったところで、再びキャナルから警告。

何でも現在当該地域の高高度に、何等かの不審飛行物体が確認されたらしい。

何処から引っ張った情報かと問うたら、「聞かない方が宜しいかと」とか言われた。キャナルェ……。


じゃなくて。

とりあえず即座に変身、D装備を身にまとって一気に上空にとびたった。

一応現在のスーツ性能は、大気圏外でも活動可能な状態には成っている。単独で大気圏離脱が可能かと問われれば、残念ながら不可能と答えるが。


で、未確認飛行物体が存在すると思しき空域まで一気に上昇。

そこで見つけたのだ。あのとんでもない機体を。




見たことも無い文字が刻印されたメカニック。

その形は、腕と脚が共に4本ずつある、とてもではないが人型とは言いにくい、全長20メートル近い巨大なロボットだった。


無理。流石にアレは無理。

だってさ、こっちは警察組織よりは上位の、けれど国家軍よりは下位の武力組織なのだ。

怪人相手ならまだしも、巨大ロボット相手とか無理無理。

というわけで、速効で逃げに入ったのだが、いかんせん相手が悪かった。


凄まじい機動力で此方を追い回す四速四手のロボは、その四本の腕から凄まじいまでの火力を放ち、俺はあっという間に打ち落とされてしまった。


いや、言い訳は色々ある。D型装備が俺の反応速度に付いて来れていなかったとか、此方が3メートル級に対してあっちが20メートル級とか、大人と赤子どころの差じゃないとか、色々言い訳はあるが、純然たる事実として、俺は敗北してしまったという事だ。


うーん、悔しい。

しかしアレにかつには、普通に戦っていても無理臭い気がする。

導入すべきだろうか、巨大ロボ。




取得点数:0点

既得点数:1140点

使用点数:(スーツ強化:30点、リアクター変更:200点、デザイン変更:50

合計点数:860点

総合得点:1622点

装備品:デバイスver.2.1(カードケース型)、圧縮粒子ライフル(C)、成長型自立支援AI、マルチセンサーシステム。

質――グラビティ・リアクター:100点

損害――スーパーアームズ(D):大破。


※CSリアクター――超時空弦推進機関を採用した出力装置。H.A.L.Oシステムを介した精神操作により出力を操作することが出来る。一種の半永久機関。


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