表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パラダスト  作者: りぃーと劉華
第一章
3/12

結論。お前は馬鹿だ。

今回は、あたふたするルネアをりぃーが書かせていただきます☆

それではどうぞっっ

~ルネア~


んん……。んんっ……。

―――俺は目を覚ました。

でっかいあくびをしてからぼりぼり頭をかく。

朝起きたらの日課、その1。

ミノアに連絡を取る。

俺は寝起きの頭で何とかして魔力を使った。(天使も魔法は使えるんだぞ?)

マジックヴィジョン。


「ルネア中尉ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」


キーーーーーーーン

うるっせぇなー10年分の耳鳴りが一気に来たぞ。


「なんなんだよぉ、俺はまだ寝起きだぞぉ……。なんかあったのか?」


「なんかあったのかって――――大事な会議をすっぽかしたくせに軽いですね」


「は?」


大事な会議だと?

俺は頑張って頑張って、記憶を掘り起こした。

あぁ、建国祭の次の日にあったあの会議か。

なんか変だ。計算してっと。

……………………ああああっ!?

んじゃあ、今日は2日後ってことかぁ!?


「な、なぁミノア、俺って何日ぐらい出勤してなかったのか?」


「3日ですよぅぅ。私が大尉さんからめちゃくちゃ怒られたんですからぁ」


「はぁぁっ?会議があった次の日じゃなくてそこからまた1日経ってるってことか!」


「そうですよ……。まさか、それまでずっと寝てたなんて言いませんよね」


ごめんな、ミノア。そのまさかなんだ。

とは口が裂けても言えなかった。(なぜなら泣きそうな顔でこっちを睨むミノアの姿があったからだ。

こうゆう時ってマジックヴィジョンは不便だよな)


「わかったわかった。これから行くから、な?俺もちゃんと大尉さんに言っとくよ」


じゃあ、と言いマジックヴィジョンを切る。


そして、その2。

周りの状況確認。

きょろきょろと部屋の中を見回す。

相変わらずきったない部屋だな、うん。

それにしても……。

なんか不自然だな。んーと。

あぁ、セイヤがいないのか。セイヤがいないっと。


セイヤがいないだとぉ!?


俺はすぐさま家じゅうを引っ掻き回した。あいつ、どこ行ったんだよ。

色々探してればいつかはばったり会い、「なんでそんなに息切らしてんだよ」とかいう会話が始まるはず!!

……見つからなかった。

なんでだよぉ。床に崩れ落ちる俺。演劇女優みたいだな~(そこで首かしげるな)

あれ。リンゴが2個。俺、最近リンゴなんか買ったけ。

てか、俺はだいたい家に食べ物はほとんど置いてないはずだぞ?

あるのは酒だけだからな、うん。


綺麗に色づいたリンゴを見る。

あ、セイヤか。あいつが置いてってくれたんだな。納得。


「でも……」


俺は爪を噛んだ。これが癖なんだ。

自分が分からないところに直面すると起こる癖。

どこいっちまたんだよ。

あれだけ俺が親切に色々世話してやったのに、なんだよ。食い逃げかよ。

少しはなんか言ってくれたっていいのに。


「これがあいつのお礼の仕方かよっ!」


気付くと俺は窓から身を投げ出し、全力疾走していた。

ったく、ホントに世話が焼ける奴だなぁ~。


「こんなに世話焼くなんてミノアにもねぇよ、よかったなセイヤ!」


行きついたのは、とある学校。

結構年季が入っていて、はっきり言ってクソぼろい。

そんな学校からかすかに、ホントにちょびっとだけセイヤの気配がする。

一応俺も天使だからな。気配の読み方ぐらい分かってるんだよ。


カツン。俺のラフなサンダルは、学校の床をはじいて奇妙な音を立てた。

てゆうか、俺ってやばい姿だなぁ。

目ェ覚めてから何も着替えないで来ちまったから、可愛いフリルのワンピース姿だ。

やばい、もちろんこの学校の生徒じゃないから制服なんて持ってないし、いつもの革ズボンだって着てないんだぞ……!

でもまぁ、こんな感じの方がスリルがあっていいかもな。


よかった。俺、ポジティヴで。


だんだん近づいてきた。

目の前にあるのは一つの教室。

半分腐ってるドアを――――――思いっきり蹴った。


俺の強烈な蹴りは見事にドアを貫き、粉砕された。

……決まった。

やはりそこにはセイヤがちゃんといた。

普通すぎるぐらい椅子に座っていた。


「ルネア・レビレス……!?」


セイヤのあっけにとられた顔は見ものだったな。

俺は思いっきり不敵な笑みを浮かべて言ってやった。


「結論。お前は馬鹿だ」


今回のオチ。

あれから、重要なことを忘れていた。


「やべぇ、また出勤してねぇ」


ミノアに怒られちゃう。

あたふたしてましたね……。

皆さんたぶん気付いてないと思いますがミノアが言っていた、

「大事な会議」がポイントになるかもですね。


それでは、劉華さんにバトンタッチです~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ