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巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜  作者: るあか
第一章 私たちだけの島

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9話 職人の仕組みと依頼受注

 ブランカさんが職人のランクについて説明をしてくれた。

「職人さんにはFからSまでのランクがあります。始めはFからでたくさん納品依頼をこなすとE、D、C、B、A、Sと上がっていきます。ランクが上がればそれに対応した納品依頼を受注できるようになり、ランクの高い依頼は報酬も高額になっていきますよ」


「あっ、じゃぁ私はまだFランクだから、Fランクの人が受けられる納品依頼しか受注できないって事なんですね……。じゃぁ、さっきの依頼は受けられたのかな……」

 依頼のランクなんてどこに書いてあったかな? うーんと依頼の内容を思い返してみるけど、“ランク”なんて文字はどこにもなかったような気がする。


「こちらの依頼ですよね」

 ブランカさんはそう言って1枚の依頼書を見せてくれた。それは、さっきディーナさんと一緒に見た依頼書だった。


⸺⸺⸺⸺


 納品依頼No.Fー20576


 【依頼品】

  ・木製の小皿×1

   ※直径10cmくらいの物

  ・木製の中皿×1

   ※直径15cmくらいの物

  ・木製の大皿×1

   ※直径20cmくらいの物。仕切りは無し。

 【納品期限】

  残り3日 ○月×日12時まで

 【報酬】

  1200C

 【依頼主】

  一般人


⸺⸺⸺⸺


 そっか、ディーナさんがブランカさんに伝えておいてくれたんだ。


「あっ、それです!」

「この一番上の納品依頼No.の先頭に付いているアルファベットが、受注に必要な職人ランクになります」

「なるほど、そこにあったのか! 良かった、この依頼はFランクから受けられるってことかぁ」

 せっかく出来そうな依頼でもランクが足りなかったら受けられなかったから、良かった。一安心だ。


「このFランクの依頼を達成する度にユノさんの会員証に経験値が追加されます」

 ブランカさんにそう言われて会員証を確認すると『次のランクまで10』と書かれていた。

「この“10”っていう数字は必要経験値の事だったのかぁ」

 今回の依頼をこなしたらどのくらいの経験値が入るのだろう? まぁ、1でも10でもそんなに急ぐ事でもないし、地道にやれば良いよね。


「はい。Eランク目指して頑張ってくださいね。早速こちらの納品依頼、受注しますか?」

「はい、受けたいです。お願いします!」

 元気にうんっと頷く。

「かしこまりました。では、もう一度カウンターへどうぞ」

「はい!」


 一番右のカウンターへ戻ると、ブランカさんは「こんにちは。本日はどのようなご用件でしょうか?」とマニュアルを演じ始めた。

「えっ、あっ……」

 突然の事で戸惑う私。

「ふふ、突然の事で驚かせてしまってすみません。まず商人ギルドへ入ったら、壁かファイルにある依頼書で受注したい物を取ってカウンターへ来るところから始まります。すると、私を含めた受付は皆先程のような決まり文句を言いますので、依頼書と会員証を提示してください」


 なるほど、今後私が一人で受注まで出来るようにロールプレイングしてくれているんだ。5歳で幼いからか、めちゃくちゃ丁寧に面倒を見てもらえる。

「分かりました! えっと、この納品依頼を受注したいです」

 そう言って依頼書と会員証をカウンターへと差し出した。

「かしこまりました。受注手続きを行いますので、少々お待ちください」

「はい!」


 ブランカさんは依頼書と会員証を受け取ると、カウンターの裏で何やら作業をしていた。踏み台を使ってもカウンターの裏までは覗けなくて、どんな魔導具とかを使っているのかまでは見ることができなかった。残念。


 ブランカさんはすぐに依頼書と会員証を返してくれた。

「お待たせ致しました。“納品依頼No.Fー20576”の受注処理を行いました。こちら納品期限が残り3日となっておりますので、お気を付けくださいませ」

「はい、ありがとうございます!」

 依頼書を確認すると、一番下の欄に『受注者 ユノ・カグラ』と『進行状況:納品前』という項目が追加されていた。

 わぁぁ、本格的にこの世界でのお仕事を受注してしまった……! わくわくする!


「窓口は毎日9時から17時まで開いておりますので、何か分からないことがあれば気軽にお尋ねください。それでは依頼品の作成、頑張ってくださいね。またのお越しを、お待ちしております」

 ブランカさんは丁寧にお辞儀をして締めくくってくれた。

「ありがとうございます、行ってきます!」

 ペコリとお辞儀をして、踏み台を元に戻して、ルキちゃんとウルの待つソファへと戻った。


「依頼受注出来たよ!」

『やったね♪』

 と、ウル。

『早速依頼品を作りにウルユ島へ戻りますかにゃ?』

 ルキちゃんにそう言われてロビーの時計を見ると、15時を回ったところだった。これならすぐに作れば今日中に納品出来そうだ。

「うん、帰ろう!」

『はいですにゃ』

「がう!」


 商人ギルド本部の入り口にいたクマ耳族のディーナさんに無事会員登録と依頼受注が出来たことを報告して、建物から外に出た。

 そして、この“商人ギルド本部前”をファストトラベルに追加して、“ウルユ島 拠点”へと帰還した。


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