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巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜  作者: るあか
第三章 和の食材と常夏の島

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65話 成果報告

⸺⸺ウルユ島、拠点⸺⸺


「ただいまー!」

『ただいまですにゃ♪』

 私たちがウルユ島へ帰還すると、ラフちゃんたちお留守番組が血相を変えて出迎えてきた。

『ユノ、ルキちゃん! 無事だったんですね!?』

『あれ、アメちゃんはどうしただべか……!?』


「どど、どうしたの2人共、何かあった? アメちゃんは大事な人と出会ったから、少し話してから帰ってくるよ」

『そ、そうですか、良かったです……。石版の返事がなかったので、何かあったのではと心配していました……』

 ラフちゃんにそう言われて「あぁっ! 石版の存在忘れてた!」と冷や汗を垂らしながら石版を取り出した。


⸺⸺⸺⸺


『こちら活火山によってなのか、荒廃してしまった土地に到着。炎の魔石はそこら中に落ちているので、この土地の調査をしながら集めて帰る。 ランスロット』

『了解しました。無理しないでくださいね。ユノたちはどんな土地に着いたのでしょうか? ラフ』


⸺⸺⸺⸺


「あぁぁぁぁ〜、ごめん、ラフちゃん……」

 私は全力で地面に這いつくばって謝った。しかし、ラフちゃんは『そんなそんな、良いんですよ! 地面に顔を擦り付けちゃ可愛いお顔が……!』と更に心配をしてくれるのであった。

 この石版……音が出たりとか光ったりとか出来ないかな……後でクラフトパネルでいじってみよう。


「ランスロットたちは大変そうな土地に着いたんだね……。私たちなんて、観光地だったよ……」

 石版の件もあってか、なんだか申し訳なくなる。

『観光地ですか! どんなところでしたか?』

 興味津々にそう尋ねてくるラフちゃんにエスタ島について話してあげて、種のお土産もあげた。


⸺⸺


『わぁぁぁ〜っ! 果物の種がこんなにたくさん! ありがとうございます、早速植えてきます〜!』

『ありがとだべさ〜♪』


 ラフちゃんたちが畑や果樹園に果物の種を植えていると、アメちゃんに引き続きランスロットたちもみんな揃って帰還した。

 みんな揃ってラフちゃんとゴブくんが作ってくれていた晩ご飯をいただきながら、お互いの成果を報告する。


「俺たちのところは、あちこちにマグマの流れた跡があり、草木は全く生えておらず、ひたすら岩肌が広がっている土地だった。遠くの方に煙の噴き上げる活火山が見えたために、それによって荒廃してしまったのでは……と言ったところか」

 と、ランスロット。なんだか地獄みたいなところだね……。


「ふむ、アルテミシアがそんなところを転送先に選ぶとは……。まぁ、何にせよ無事で何よりじゃ」

 アメちゃんは疑問に思いながらも特に深くは考えていないようだった。

 そして私たちの報告をすると、ウルが『オイラもそっちに行けば良かった……』と、終始羨ましがっていた。


⸺⸺


 翌日。みんなで朝食を終えて、大きな紙に新しい拠点の構想を描く。最初は水の改革をしようとしていただけなのに、みんなの希望を取り入れていたら、気付けば大掛かりな大改装をすることになった。

 その構想通りになるよう、みんなで10日ほどかけて材料を集めたり、建物をクラフトし直していったりした。


⸺⸺そして、拠点の改装が完了する。


「出来た! これで一通り出来上がったんじゃない!?」

 ひたすらに消費魔力の大きいクラフトをし続けたため、私自身もこの数日でかなり経験値を得られた気がする。最終目標のお城の必要魔力も500%だったのが、200%のところまで来ていた。


「早速皆で新しい拠点を回ろうぞ♪」

 と、ウキウキのアメちゃん。私はみんなを元々泉のあった“噴水広場”へ集めると、改装された拠点を順番に回っていくことにした。


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