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巻き込まれ幼女召喚〜無人島を拠点に自由気ままな異世界ライフ〜  作者: るあか
第一章 私たちだけの島

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17話 ほのぼのクラフト作業

⸺⸺ウルユ島、拠点⸺⸺


 依頼を受けてウルユ島の拠点に戻った私は、早速アクセサリーの依頼の方から手を付けることにした。


 クラフト作業台へ向かい、クラフトパネルを開く。

「ふむふむ、木彫りのペンダントの素材は“木材”と“クエの(つた)で出来るのね」

 クエの蔦はさっきポシェットを作る時にも使った素材だ。首に掛ける紐の部分に使われるはず。


 ふと、ポシェットを撫でて素材を確認し、作業台の上へ乗せたクエの(つた)についている葉っぱも触ってみた。ポシェットと同じ動物の革の感触。

 つまりこのクエの蔦の葉っぱの部分は、“動物の革と同じ素材”と言うことになる。

 クエの蔦なんてそこら中にいっぱい生えている。革製品の物がノーコストで作り放題……なんてこった。カバン職人さんもビックリだね。


 ルキちゃんがぴょんっと作業台の上に乗り、クラフトパネルを覗き込んできた。

『ウルは素材を集めに出かけて行きましたにゃ』

「おぉ、そうなの? 助かるぅ」

『あの荷車を引くのが楽しいそうですにゃ。ところで、木彫りのペンダントはどういうデザインの物が出来るのですかにゃ? ちゃんと5種類以上ありましたかにゃ?』

「うん、今まさにペンダントの装飾品の所を見てたんだけどね……作りたい装飾品をこの欄に入れたら、それを作ってくれるっぽい。試しに“ルキちゃん”って入れてみようか」


 パネルに向かって「ルキちゃん」と呟くと、画面に“ルキちゃん”と入力されてその隣にペンダントの完成画像が表示された。もふもふな猫を(かたど)った装飾品の付いた革の紐のペンダントだ。

『にゃんと……チート過ぎませんかにゃ?』

「ね……これなら5種類どころか、20個全部違うデザインの物が出来ちゃうよ。せっかくだからそうしよっかな♪」

『手作り感満載ですにゃ……』

「でも実際は作りたいものをしゃべってボタン押してるだけ……」

『チョロいですにゃ……』


「でもね、問題は消費魔力なのよ。特注品だからか1つ5%も消費するの」

『んにゃ!? ちょっとしか作れませんにゃ!』

「そうなのよ。まぁでも納品期限は後7日あるから、今日中に納品する必要もないし昼寝をしながらでもゆっくりやりますかね」

『昼寝をしたら魔力も回復するし一石二鳥ですにゃ』


 ウルが荷車に素材を山積みにして帰ってきたところで、ログハウスの中でウルに埋もれて昼寝をした。

 今日のお昼と晩のご飯どうしよう……昨日の野菜がまだ少し残ってるから、スープの味付けに使えそうな調味料でも買って、野菜スープかなぁ……。メインは海で魚を釣ろう。

 そんなことを考えながら、みんなでのんびりお昼寝をした。


⸺⸺


「ん……」

 目が覚めるとルキちゃんとウルはまだぐぅぐぅ寝ていたため、起こさないようにソッとログハウスから出る。

 空を見上げるとお日様はまだてっぺん。まだまだ昼間、寝過ぎてはないみたい。

 お昼寝しつつのんびりポチポチクラフト。まさかのこれにお給料が出ちゃうなんて。


 外のクラフト作業台まで戻り、クラフトパネルを開くと魔力残量が60%まで回復をしていた。やっぱ少しだけのお昼寝だと満タンまでは回復しないのか。

 でも、60%もあればペンダントが12個も作れる。


 早速クラフトを再開。

 ルキちゃんとウルをモチーフにしたペンダント。更にうさぎやパンダ、キリンのゾウさん。イルカにラッコにペンギン……等々、主に動物をモチーフにしたペンダントを魔力のある限り作成した。


「ふ〜、お腹空いたなぁ。お昼は過ぎてるよね……460C(クレド)で買えそうなものを買うかぁ」


 ルキちゃんとウルを起こしにログハウスへ行くと、丸まったまま『まだ眠い……』と言っていたので、まだ寝かせておいてあげることにした。特にルキちゃんは日本にいた頃はこの時間は寝ているのが当たり前だし。一人で行くか。


⸺⸺


 マルシャンの正門へファストトラベルをすると、地図の立て看板の隣に立っている時計で時間が確認出来た。時刻は13時過ぎ。そりゃお腹もペコペコだ。

 中央通りに行き、ロールパンを3つとコンソメを購入。パンは夜に1つと朝に2つ食べる用だ。計170C(クレド)、チャリン。

 残り290C(クレド)。ワゴン販売で売っていたサンドイッチを150C(クレド)で購入。

 ハムとトマトとレタスの入ったシンプルなサンドイッチ。

「ん〜、美味しい!」

 お昼はマルシャンのワゴンを片っ端から堪能するのも良いなぁ♪


 今日の晩ご飯は野菜のコンソメスープと焼き魚にパン。スープは石の鍋から作ったよ♪


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