日焼け止めはしっかり塗ろう!
ザーザー
押し寄せてくる波の縁に足を付ける
「つめたっ。」
「もうこら、ちゃんとストレッチしてからね?」
真っ先にはしゃぎ出す莉桜を止めに入る楓
「ほーんと、かわいいね?」
「はっ、う、うるせえ!」
楓が一言言うと直ぐに莉桜は耳を赤くして逃げるように早足になる
今日はクラスの女子数人と海水浴に来ている。
日差しが照って気温が30°を超える日もあるぐらいだ。周りにはカップルや子連れ、勿論例年より早い海水浴であるため人数は少なめだがやはり賑わっている。
「高宮さーん。莉桜ちゃん!こっちこっち!」
「まず海に入る前に軽いストレッチね!」
「莉桜ちゃん、やっぱり体柔らかいね!」
「そ、そう…?かな…へへ。」
「昔からストレッチとかしてたもんね。」
少し耳を赤くして満足気な顔を浮かべる莉桜
「よし!じゃあ各自準備出来次第、海へ突き進めえ!!」
1人の女子の合図でみんなが海へ走っていく
莉桜も少しかけ出すと楓がバックを漁っている事に気づいて戻る
「楓?どうかしたのか。」
「んー?そういえばねえ…日焼け止め。塗ってなかったなあって。」
「塗ってくれない?背中とか届かないし。」
「な、なんで…私が、まあ。いいけど。」
私以外にやらせるとかマジ無理!だし…
寝転んだ楓に日焼け止めを出し塗っていく
「ん、塗り残しがないようにねえ。」
「う、うん。」
なんなんだ、、楓…くそっ!
「んー?どうしたの莉桜ちゃん…耳赤いよ?」
「う、うるさい!!」
勢い付いた拍子に日焼け止めが必要以上に出てしまう
「あっ、」
「あーあ、、勿体ないから莉桜ちゃんにあげる。」
「んえっ。」
お腹、背中、脚…全愛に満遍なく塗っていく
「ふぅっ…う。」
「こーら、動かないよー。」
「ん、だ、誰のせい…。」
撫でるようになぞるように塗っていく
「ううっ、あっ…ふうっ。」
「よし、塗れたよー莉桜ちゃん。」
「て、てめえ…楓え。、」
耳を真っ赤にして既に体力を消耗した莉桜がぐたっとしている
「ふふ、私先に行っとくねえー。」
そういうと楓は他の女子がいる方へ駆け足で向かった
あいつっ、、
少し休憩しながら楓を見つめる莉桜
跳ねる度に揺れる胸、滅多にない楓が水で攻められている状況…
「……えっちだろ。」
実は楓の水着姿を見るのは初めてな莉桜
「ううっ…!」
今日の莉桜は楽しむ以前に水着姿と嫉妬と、複雑な心境に悶え苦しむので精一杯であった
勿論楓は悶え苦しむ莉桜を見て楽しんでいた。
因みに莉桜は水嫌いなのだ。
莉桜は今日ただの観覧者と化し、蒸し暑い一日は終わった。
「秘めるは咲く百合」
ラブコメ?青春系ってやっぱり海、プール系があるのかなって思って今回この話を書かせて頂きました。
皆さんは海水浴などに行った事はありますか?海へ入る時は充分にストレッチをして、クラゲなどに注意して楽しんでくださいね。
では、ご自愛ください(*^^*)