表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

部活帰り


ピッー!


笛の音が校庭に鳴り響く


「しゅーうごうー!」


号令の合図と共に部活生が片付けの準備をしていく


「今日もお疲れ様、楓。」

「ありがとうー、まだ寒いねえ。」

「そうだねえ、勘弁して欲しいいい…。」


まだ4月下旬。肌寒い風が部活生を苦しめる


そんな、校庭で片付けを進める楓を見つめていたのは、裁縫部の莉桜だった。因みに楓はテニス部である


「しかもエース…!くそお、」


楓は文武両道を極めており、家事やらなんやらと…完璧である。人柄もよく正に「なんでも出来るマン」である


「あいつだけえ、憎たらしいい…。」

「見て見て莉桜ちゃん、これかわ…。」

「かわいいい!ええなにこれえ!」


莉桜はとにかく可愛いものに目がない。勿論莉桜も勉強、運動は出来る


「へへ、へへえ…かわいいなあ。」

「そういえばり莉桜ちゃん、今日はいいの?楓ちゃんの事待ってなくて。」

「あっ!あ、ああー…うん!ごめん帰るね!」

「はーい」


慌てて教室を飛び出して、校門へ急ぐ


「莉桜ちゃんって、いつも楓ちゃんにつっかかってるけど、楓大好きっ子だよねえ。」

「ねえー、かわいいよねえ。」


クシュンッ


「か、風邪かなあ、、」



【女子更衣室】


「おりゃっ、乳揉み攻撃いー!」

「やだあもうー、ばかあ!仕返し!」

「きゃー!」

「みんなそれ、楽しいの?ふふ。」


楓は隅で着替えを済ませ更衣室を出ようとする


「ほれっ、楓にもだ!」

「きゃあっ、あ、あーもう…。」


ペチッ


「こーら、私もう帰るんだからあ、後はみんなで楽しんでくださいっ。」


楓はデコピンをして更衣室を出て靴を履き直す


「…で、どうだった?楓の乳は。」

「触れてはいけないというか、、禁断というか…とりあえず私両手洗えない!」

「きゃあー、ええずるーい。」


女子のおふざけする声はちゃんと外に聞こえているのだ。ちゃんと楓にも



【正門】


「今日も待っててくれてたんだね。莉桜ちゃん。」

「今日もってなんだよ、いつもの事だろ。」

「ふふ、ありがとうねえ。」


昔から。莉桜の方が先に部活が終わるので、いつも莉桜が先に門で楓を待っている


「寒いから早く帰ろうよ、」


莉桜が楓を急かして腕を引っ張る


「ああもう、莉桜ちゃんったら強引だねえ。」

「はっはあ!?、そ、そんなんじゃないし!もういいよっ。」


莉桜が足を早める

耳を赤くして、隠すように

更に更に


「こーら。」


不意に後ろから腕を掴まれる


「そんなに急いで、転けたらどうするの?危ないでしょ、ちゃんと隣を歩きなさい。」


一緒に帰りたいのなら最初からそう言えばいいのに

。と言わんばかりの満足気な顔を浮かべる莉桜


本当は構ってもらえて嬉しいだけなのだ

それを楓は理解をしている


久しぶりの部活帰り

まだ4月、夕日すらも見えない

見えるのはただ下へ続く坂道と早くも散り始めている桜、日に反射して眩しい程に光る海だけだった


「な、なあ…週末暇?だし…久しぶりになんか、遊ぶ?ていうか、うん…。」

「ふふ、いいよお?私も暇だからね。勉強会でもいいよお。」

「べ、勉強!?楓と勉強なんてしたくねえ!」

「あははっ、わがままだなあ、楽しみだねえ週末。」

「あ、ああ…。」


また耳を赤くする莉桜

会いたいなら最初からそう言えばいいのに。と言わんばかりに微笑む楓


それを莉桜は理解していない

ただ、高まる鼓動と微熱を下げるのに必死なのだ


あつい、まだ4月というのに


莉桜の首筋にはしっとりと一滴汗が流れていた



「秘めるは咲く百合」


ツンデレ、良いですよね。お姉さんいいですよね。そんな性癖を押し込めた今作。今回はそんな2人のキャラ設定を載せさせていただきます。


〔高宮楓〕

皇北高校2-3 17番

166cm52kg

6月17日

双子座O型

テニス部エース

〔成瀬莉桜〕

皇北高校2-3 21番

153cm47kg

2月25日

うお座B型

裁縫部


ではまた

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ