コンテンツ88―エピローグ、回想1
シューロン図書館での回想……。
「重そうですね。外まで持ちましょうか?」
中で会ったブロント=カーレイだった。
「これはかなり読み応えがありそうだ。持ちましょう。で、どこまで運びます?」
「あ、駐機場のフローターです。」
図書館のバッグはそのままフローターまで運んでもらった。
「ありがとうございました。助かりました。」
「いえ、礼には及びません。お気を付けて。」
ブロントはルイスのフローターが飛び立つのを見送った。
(マ、マニュアル操縦⁉︎ シューロンでは将来取り締まりの話が有るのを知らないのか⁉︎……にしても女性なのに珍しいな……。しかし、探している本といい、それもまた珍しい。フローターで来るとは、この辺の女性では無さそうだ。)
多分ブロントの一目惚れ、とやらだろう。気になって気になってしょうがない様子だった。
ある日のグロビア氏の工房にて……回想。
「Annのカスタマイズをお願いしたいのと、宇宙船を作って頂きたいの。もちろん、代金はそちらの希望通りで支払います。Annは2体。私と友人のAnnを。宇宙船は、私と、Annのサポートで、マニュアル、オートのどちらでも飛べる様に作って頂きたいのです。」
「ところで、グロビアさんって方は堅物ですか?頑固者?それとも変わり者ですか?」
マットはそれを聞いて大笑いした。
「そんな事どこで聞いたんだい?確かにこんな工房で、しかも好きな仕事しかしないのだから変わり者と思われても仕方ないけどね。でもロワートさんは、確実に、しっかりした仕事を目指してやってきた様だから。依頼も特定の方に偏ってくるのはしょうがない。もっと大きい場所で工場並みに稼働させればそれは良い稼ぎになる。でもロワートさんはいい加減な仕事はしない人だし、ビブレスで手に入らないパーツは自作してまで仕上げる人なんだ。」
「じゃあ、変な人ではないのね?良かった。それなら話は早いわ。Ann2体と、宇宙船の件、マットには伝えたわ。あとはグロビアさん次第って事ね?」
「そうだね。ただ、Ann2体のカスタマイズは良いとして、宇宙船は何て言うか分からない。」
「ええ、それも承知してるわ。なんたって設計から組み立てるんですものね。」
Annのカスタマイズ発注前……回想。
「ねぇガルシア。Annのカスタマイズ、どこまでやってくれるのかなぁ?」
「さぁ、それは相談しないと分からないわよ。マットが連れてたAnnは利口そうだって言うけど、どこまでサポートしてくれるか、アームの作りやメモリー容量、カメラアイ、センサー、手を付けたらキリが無いわ。依頼通りにしかやってくれないかも知れないし、希望が叶うかどうかも分からない。」
「……そうよね。マットからの連絡がまだだし、もう少し知識を蓄えてからジェイドに連絡するわ。」
「それが良いと思うわ。それまでは少し勉強ね。」
「色々難しいけど、少しでもメカニックの気持ちに近付きたい。Annの事も考えてかなきゃ。」
「うんうん。それが良いよ。グロビアさんやマットも分かってくれるでしょ。」




