コンテンツ83―ガルシアとの友情
翌朝、オフェイル邸ドック。
エレベーターで上がるルイスとジック。
「さすがにこの時間じゃまだガルシアはいないわね。」
メインルームのシートに座ってジックに話しかけた。
「ジックは昨日のブロントの言葉、どう思う?」
「私には感情の分析はまだ出来ません。答える事が出来ません。ですが1つ感じたのは、何故ルイス様を個別に必要であるのか。婚姻とは何でしょうか?」
「ジック、それを今ガルシアに相談に来たの。あなたの疑問は婚姻の事?」
どこかで見た光景がここでも広がっている。
「男性と女性が誓いを立て、生涯を共にする事。これによりルイス様はどうなるんでしょうか?ブロント様と生涯を共にする事に関してルイス様はどう感じてますか?」
「昨日の彼の言葉はプロポーズと言って、求愛の意思を伝える事。何度も会って、話をしてきた訳じゃない。ブロントの1時の感情だと思ってた。でも、真剣そうな眼をしてた。だから私も過去の自分を話したのよ。」
いつの間にか側で佇むガルシアとソディナ。
「ふーん。ルイスはブロントからプロポーズされたのねー。ソディナー。ルイスはブロントと婚姻になるのかもー。」
「ガルシア様。ルイス様が……。」
「いつからそこに居たの?ガルシア。」
「お、怒らないでよルイス。あなたがここに腰掛けたのを見かけてからずっとよ。おめでとうルイス。お祝いは何が良いかしらー。」
「はぁ……。昨日確かにプロポーズされたわ。でもガルシアはどう思う?私なんかとは育ちが違う。環境もね。家柄が良いって言う程ではないし。」
「ルイスがどう言われたのかは問題じゃない。これからどう過ごして行けるかよ。これが最大の問題!私はルイスが婚姻を承諾するなら反対しない。特に相手はブロントよ。カーレイ家よ。それだけで幸せだわ。」
「だから、そんな軽はずみで婚姻を承諾するつもりはないわ。」
「それで?ルイスは何と返事を?」
「直ぐに返事は出来ない、考えさせてって話した。」
側でジックとソディナが待機モード。だが一部始終理解しているのである。
「私、本当は、ゴレイナに移り住んで、テストパイロットの仕事でもやろうかと思ってたの。ゴレイナならガルシアと直ぐに会えるし、ガルシア並みにメカニックの情報も入る。ケイドやジックを考えたら、それがベストかなって思ってた。」
「ルイスの事に口出ししないわ。でも、今のルイスには選択肢が多過ぎない?」
「それはブロントにも言った。1つ1つ片付けなきゃならないからって。彼の眼も真剣だった。」
「悩める友よ。先を急がず、先を見失わず、先を見据えて。……ルイスの未来。ルイスが決めなきゃ。……朝早くにここへやって来たのはそんな悩み事を話しに来たの?ルイスらしくないわねー。……例えばその1、ルイスがブロントとの婚姻を承諾して、シューロンに行っても私はルイスとは変わらず付き合っていく。……例えばその2、ルイスはブロントの話を断って、ゴレイナで仕事を始める。でもゴレイナならフローターでも直ぐに会いに行けるし、ミクラットならもっと時間短縮出来る。今までの私達と変わらず。」
「ガルシア……。」半泣きのルイス。
「そんな顔しないでルイス。……例えばの続きその3。ルイスとブロントの間に子供が生まれたら、私に必ず会わせてね。例えばその4。ゴレイナを選択するなら、情報提供に期待します。」
ルイスは大粒の涙をこぼしながら、
「どんな事があってもガルシアの事は最優先よ。本当の親友。愛してるんだからっ。」
「同性に愛してる告白されてもねぇ。王子様みたいな素敵な方の告白がいいわー。」
「もーガルシアー。」
既にこの時点でお互い、2人共、少し離れてしまうのだろうと感じていた。




