コンテンツ72―オフェイル邸祝賀パーティー
オフェイル邸の庭先……。
陽も暮れかけて、バーベキューの準備万端。ガルシアの両親も、バーベキューが久しぶりとあってノリノリだ。
「今日の肉は市場じゃ最高よ。父さんと母さんはここの肉は初めてね。凄く美味しいわよ、ね、ルイスー。」「そうね。ガルシアの選んだ肉は間違い無いっ!おススメですっ。」
うっかりコンテスト会場でも食べたと言いかけたルイス、上手くカバーした。
陽が暮れると、ジックとソディナが4人を照明で照らしてくれている。
「さて、それではー。ルイスちゃんとガルシアのコンテスト優勝を祝ってー、乾杯!」
ガルシアの両親は普段はお酒は飲まないが、ガルシアに勧められてこの場では飲む事になった。ガルシアとルイスはもちろん飲むのだが、ガルシアの両親は、こんな機会は滅多に無い事と承諾した。
シェーンの乾杯の音頭から、コンテストの話題から、ガルシアとルイスの幼い頃の話……。両親からじゃないと聞けないレアな話まで出て盛り上がった。
「……父さんはコンテストの日、しかも私達のスタート寸前になって何故星の位置を調べたの?」
「いや、父さんもこのコンテストのルールは初めて知ったんだ。まさか折り返しポイントが移動するなんて、意地悪なルールだなと……。それで、ガルシア達は27番だったろぅ?アンカーポイントってのがかなり動き回ってるし、普段のルイスちゃんは目視のマニュアル航行に慣れてるだろうから、だったらリターナに恒星の光が当たる位置を知りたいと思ってね。それにしても、スタート寸前にルシアーナが連絡するとは考えてなかったよ。」
「シェーンさん、あの連絡が無かったら、黙って探知機に頼って飛んでました。すごく良い情報でした。」
「間に合って良かったのね。これからは宇宙に出掛けてても連絡が取れなきゃダメね。」
「それは心配要らないわよ母さん。もうすぐモニターテーブルでも、宇宙に出てる宇宙船と連絡出来る様になるわ。」
「メカニックさんの仕事を見ていると、技術の進歩が目まぐるしく変わっていく。今後直ぐに変わっていく事も有るし、開発が進む事も有る。AIユニットの機能を知って驚いたもの。」
「ルイスと私の知らない世界の話、最初は何が何やらだったけど、説明されて凄い発展してるんだって感じたわ。私達の次の世代って、もっと発展してて、もっと凄い技術力で、今の環境も変わるんだろうなーって思った。」
「ガルシア、いつの時代も同じさ。私達の若い頃もそう感じていたよ。なぁルシアーナ。」
「そうね。クワレスのノアラートの鉱脈だってそう。次の世代には採掘されていくんだろう。そうしたら失われていくものも多いだろうってね。シェーンとよく話したわ。だからあの場所は誰にも口外せずにそっとしておこうって決めたの。」
「あ、あの、ルシアーナさん……その……ノアラートなんですが、私達で取り尽くしちゃって、あの周辺の地表に出てる物は無くなりました。すみません。」
「ルイス、大丈夫だって。別に父さんと母さんの所有物じゃないんだから。」
「ガルシア、ノアラートはどの位採掘出来た?」
「かなり取ったわよねルイス。そうね父さん、あの辺りの地表に出てる殆どは取ってしまったの。私からも、ごめんなさい。」
「2人共、謝る事はない。役に立ったならそれで良いじゃないか。商用で採掘されるより良かったよ。」
「そうよ。ガルシア、ルイスちゃん。地表から見えなくなれば、探知機でも使わなきゃ発見出来ないでしょ?それは好都合よ。しばらくの間、あの周辺は守られると思うわよ。」
「メカニックのグロビアさんやマット。それからウロムナ金属の板材料の工場の人、驚いてたわ。純度が高くて、量もそこそこ取ってきて。」
「どれだけ採掘したんだいガルシア?」
「うーん……。どの位かしらルイス?」
「多分、5トン近く。」
「2人で5トンだって⁉︎た、大した量だね、ルイスちゃん。」
「ソディナにも鉱脈を探してもらったりして採掘したから。」
「そうか。ソディナがねぇ。もうガルシア達の世代なんだなぁ。探知機なんて必要無いね。ルシアーナ、家の中を片付ける時が来た様だ。不要な物が増えそうだな。」
「近々大掃除。断捨離しなきゃね。」
オフェイル家では、その後多くの不要な物が処分されたのだった。ルシアーナの言葉通り、断捨離によって片付けた。




