コンテンツ63―50トン級が暫定トップに!
グロビア氏の工房では……。
パイプを燻らせてリラックスのグロビア氏。
モニターに見入っているマット。
「ロワートさん。コンテストはご覧にならなくていいんですか?」
「ルイスのケイドは27番だろう。夜中のスタートになるんじゃないかな?」
「そ、そんな呑気な……。もう17番までの速報が来てますよ。」
「じゃあ聞いておこう。今のところの平均スピードは?」
「ろ、6.5です。」
「ケイドと同じ50トン級が、2機エントリーしてるがもう結果は出たかな?」
「……1機が10番で、結果は2ガノンでゴールしてますが、もう1機は20番目でまだスタートしてません。」
「そうだろうと思っていたよ。今回は2ガノン前後の争い。2ガノンを切る宇宙船が優勢になる。」
「そ、それはロワートさん知っていたのでしょうか?」
「知るわけは無いだろう。予測だよ、予測。ケイドの結果を見たいなら少し仮眠したらどうだいマット。私は先に休むが、ケイドの結果報告で起こさないでくれよ。」
「は、はいぃ……。」
(ロワートはケイドの結果が気にならないのかな?それともどうでも良いとでも思っているのか……。結果が楽しみなはずなのに……。ルイス達はまだスタートしてない。連絡したいが……今はロワートの言う通り仮眠するか……。)
バドラード会場。
スタートを待つケイドの睡眠カプセルで仮眠中のルイスとガルシア。メインルームのテーブルではジックとソディナが充電中。
依然として9番が1ガノン55のタイムで暫定トップのまま。そこへ20番がゴール。ケイドと同じ50トン級。
タイムが出た。
『ここで20番が1ガノン53でゴール!暫定トップが入れ替わりました。ノーハンデで不利な50トン級の快挙ですっ。さて続いて21番がスタート位置……』
オフェイル邸。
本を読みながらモニターの音声に聞き耳を立てていたルシアーナ。
(ルイスちゃんの宇宙船と同じクラスが暫定トップに立った。みんな頑張って欲しいわ。)
読んでいた本の内容が頭に入っているのかいないのか、モニターの音声は頭に入っている様だ。
洗浄カプセルから出て、シェーンが椅子に腰掛ける。
「あなた。ルイスちゃんと同じクラスの宇宙船が、今暫定トップに立ったって。」
「やっぱり今回は50トン級が優位に立てるレースかも知れないね。……と言う事は、ルイスちゃんの宇宙船も50トン級。これは良い結果が出るんじゃないかな?」
「私もそう願ってるわ。……子供の頃から、2人共活発過ぎる位の女の子だった。まさかバドラードのコンテストに参加するなんて思ってもいなかった。」
「確かにルシアーナの言う通りだね。2人の宇宙船の操縦は、今時珍しくマニュアルでも飛べる。ずいぶんじゃじゃ馬に成長したもんだね。」
「あら、シェーン。じゃじゃ馬ではないわ。暴れないもの。ただ活発なだけよ。」
「それをじゃじゃ馬と言うんだろ。」
「そ、そうとも言うわね……。」




