コンテンツ58ーケイド全速航行の驚異!
「おはようルイス。エントリーナンバーが決まったって?……うん……。それで全参加数は?……あぁ、今回は少なめだね。」
「37機中27番目のスタートですが……。」
「コンテスト平均ゴール時間は分かった訳だね。……となると、全機で74ガノン平均位か。ざっくり考えて、ケイドのスタート時は54ガノンが経過。その時のアンカーポイントは3000スケール以上移動しているって事さ。最初のポイントIDの発表から3000スケール以上の移動を考えないといけないね。全速で向かった後、落ち着いてゴーズフローターと一緒にポイントを探す。発表されるのはポイントIDだけじゃない。発信周波数も発表する。ゴーズフローターは周波数も探知するんだよ。セッテイングしておいて、全速で予想スケール以内の場所に到達したら発射する。ケイドはそのまま最初のポイント付近まで航行。それでリターナでのテストの結果はどうだったね?」
「ケイドはスピード5、高度120で、ゴーズフローターは高度60で捉えられました。」
「ほぅ。いい結果だねルイス。ならば、ゴーズは高度60に固定して発射すれば良い。ケイドは高度120程度で最初のIDからの予想移動半径に入ったら、円を描く様に最初のポイントまで航行してれば探知出来る。探知したら指定高度で、全速でポイントチェックに向かう。簡単だろ?」
「簡単じゃありません!」
「37機全機の重量別の平均速度を調べてごらん。概ねスピード6程だろう。前回コンテスト記録は7。ケイドの全速航行は10を超える。ケイドの平均速度8や9でゴール出来ると見ている。」
「そ、そんな……。」
「おや?ケイドの全速航行はテストしなかったかい?」
「や、やってません。」
「全速航行してみれば分かる。ルイスの操縦なら大丈夫、心配しなくても結果は見えてるよ。……次の連絡では良い結果の報告を待ってるよ。ガルシアと2人で頑張りなさい。……あぁ、そうそう。27番スタートなら、バドラードで少しゆっくりするといい。バドラードはノアーナ有数のリゾートだからね。それを楽しむのも参加者の特権。参加宇宙船の駐機場の周りはギャラリーで賑わうはずだ。楽しんでおいで。」
「は、はぁ……。分かりましたグロビアさん。ではまた。」
(のんびりしてられないわ。全速航行のデータも取らなきゃ。)
「ジックー。ケイドで航行データを取りに飛ぶわよー。」
待機モードのジックを起こしてケイドに乗り込む。
コクピットのルイスとジック。
「ステルス全開、上昇する。ジックは経過時間とスピードデータを取ってね。」
「了解、ルイス様。」
「それじゃあ発進!リターナまで全速航行する。ジックはデータをしっかり取ってー。」
ノアーナ星大気圏をリターナに向けて真っ直ぐに飛ぶケイド。
やがて大気圏外に出る。そしてリターナ重力圏に入り、ノアーナから1番遠い位置まで航行。
ルイス得意の無駄の無いターンで引き返すケイド。
左右のフライホイールが旋回をサポートしているので、タイムロスが無い。
そのまま全速でノアーナに向かう。
ルイスはジックに話す余裕も無く、そのままノアーナ大気圏に突入したが、ようやくジックに話す。
「ジック。自宅IDの場所を検索。スピードを維持しながら自宅上空を通過するから、そこでゴールよ。」
「了解ルイス様。自宅ID通過までのデータで終了とします。」
あっという間の事だった。ジックが結果をルイスに伝える。
「ルイス様。経過時間50ノン。平均スピード12。」
「なんですって?スピード12⁉︎……スピードに合わせて機内重力を同期してるから全く身体に感じなかったわ。しかも50ノンで往復出来たなんて!」
「データ異常はありません。正常に機能。航行に何の支障も出ていません。」
「ジック。あなたを疑ってるんじゃないわ、安心して。ケイドのスピードに驚いてるだけよ。グロビアさんの自信が手に取る様に分かったわ。」
「ルイス様。当日はガルシア様と、バドラードでのんびりしてはいかがですか?」
「そうねジック。自信が持てたわ。当日はガルシアとランチにバーベキューってのも良いかも知れないわね。」




