コンテンツ55ーミクラットパーツ交換
オフェイル邸のドック内。
ミクラットに油圧テーブルを掛けて、着陸装置の交換中のガルシア。
ルイスのフローターが建物横に着陸している。
ドックに入ってくるルイスとジック。
「こんにちはガルシア。お待たせー。」
「良かったー。今1番大物の交換作業中だったの。ルイスー、ここと同じ様に油圧テーブルを掛けて欲しいのよー。」
「分かったわー。ジックは何か手伝う?」
「じゃあ内部のパーツ交換を頼もうかしら。もうソディナが取り掛かってるんだけど、同期させて動いてもらってー。」
「了解―。ジックー、中へ入ってソディナと同期。パーツの交換を手伝ってー。」
ルイスはハッチの段差を登れないジックを持ち上げる。
「さ、お願いねジック。」
「了解しましたルイス様。」
ノアーナ星の宇宙船は、軍の艦船と違い、特別なパーツは特に使用していない。統一規格でそれぞれのパーツが製造されている為、時間を掛ければ誰でもパーツ交換は行える。
ミクラットも例外では無く、2人の女子でも難無く交換可能なパーツがほとんどだ。
「ルイスー。大きさが同じハーネス同士を接続したら、ジョイントの締め付けとマーキングをお願いね。私は前の着陸装置に取り掛かるわ。」
ガルシアは前方左右に油圧テーブルを用意し始めている。
ルイスは後部の作業を終わらせると、ガルシアの方へ移動した。
「ガルシア。後部着陸装置は終わりよ、で今度は前方の交換?。本体の向きはこれで良いの?」
「えぇ。今テーブルを少し上げたから、ハーネスを外して、油圧ホースを外す。最後にジョイントを全て緩めたら教えてー。」
「了解―。」
ガルシアは、今までメンテナンスを自分でやってきたから、パーツの交換もお手のものだ。足回りは規格が同じだった為に作業が早い。
「こっちは終わったわ。ルイスの方はどう?」
「もうちょっとで終わりよー。」
「じゃあ格納のテストをするから終わったら呼んでねー。……ソディナー?指示したら着陸装置の格納テストをするわ。準備してー。」
ハッチから中のソディナに指示した。
「了解です、ガルシア様。」
「ガルシアー。終わったわー。テスト良いわよー。前は私が見てる。後ろを確認頼むわー。」
ガルシアがソディナに指示すると、ミクラットに電源が入る。
「ガルシア様。着陸装置格納します。」
前後4機の着陸装置は無事格納した。
「ガルシアー。前は異常無しー。」
「こっちもOK―。……ソディナ、着陸装置解放!」
機体から着陸装置が解放され、取り付けた状態に戻る。
「ソディナー?パネルの状態はどうー?」
「コクピットでの異常ありませんでしたガルシア様。」
「OK。電源落としてー。……ルイスー。ハーネスやジョイントの外れを確認して、マーキングのズレがないかチェックお願―い。」
足回り4機分のチェックは異常無し。交換終了だ。
「ルイス。左右の油圧テーブルを下げていいわー。」
4ヶ所の油圧テーブルが下がり、機体は着陸装置に重量が掛かりやや沈んで、ハッチが床に接地した。
2人は中に入っていく。
「ソディナ、交換終了。主電源を入れて。ジックはサブ電源をお願いね。」
ミクラットの主電源が入り、サブ電源が入ると、後部の推進機関にも電源が入る様子が聞こえてくる。
内部のパーツも交換された物が多く有って、差し当たり新品同様の見栄えに変わっていた。
「ガルシア。ミクラットが見違えるように変わったわね。」
「ブロントの宇宙船のパーツと互換性が有って良かったわ。全て使える物ばかりだったわよ。」
「良かったわ。今度は、ガルシアがブロントにお礼をしに行かなきゃ。」
「あら。それはルイスにお願いする。またデートに行くでしょ?」
一瞬ブロントの言葉が頭をよぎったルイス。
「た、確かにまた誘われはしたけど……コンテストも有るしそんな事してられないわよ。」
「まーまー。そう言わずに代わりにお礼を言ってルイス。」
満面の笑みでルイスを見つめるガルシアに、断る気が失せてしまった。
「コンテストが良い結果で、気分が良ければシューロンに出掛けるわ。」ルイスはやれやれといった表情を浮かべた。




