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ステルスの惑星(ほし)ーエピソード1  作者: ほしのみらい
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コンテンツ54―隠し球ゴーズフローター

  その翌日、ルイスはジックを連れて、ケイドのゴーズフローターのテストで飛ぶところだった。


 そこへちょうどガルシアからの通信がジックに入った。


 「おはようジック。近くにルイスはいるかしら?」

「おはようガルシア。今ケイドの中よ。コンテスト用のグロビアさんの隠し球のテストをするところ。」

「隠し球?やっぱり何か得策が有ったの?」

「そう。小型探査機みたいなフローターが搭載してあって、それの探査テスト。」


 「移動式センサーってとこね。それは期待出来そうな隠し球ね。あ、そうだ。昨日のコンテナの中身をミクラットに交換するのに時間が掛かるの。ルイスの手が空いたらで良いから、少し手伝って欲しいのよ。」

「分かったわ。こっちのテストが終わったら向かう。」

「ケイドでは駐機出来ないからフローターで来て。お願いね。……ところで、デートはどうだったの?色々話は出来たの?」


 「ま、まぁね。大した会話は無かったわ。じゃ、ケイドのテストが有るから、そっちに向かう時にソディナに連絡する。」

 そそくさと通信を切ると、ケイドは飛び立った。


 (ルイスったら照れてるのね。今後が楽しみだわ。)



 ゴーズフローターのテストに取り掛かるケイド。


 「ジック、ステルスは?」

「ステルス正常。高度80まで到達。」

「OK。少し家から離れて、ゴーズフローターを発射ね。」

「了解。ゴーズの回収はどうしますか?」

「今回は練習。スピードを落として回収する様にセットして。」

「分かりました、ルイス様。」


 ルイス側のフロントガラスとジック側のフロントガラスの間のピラーの上の所を何気なく見たルイス。


「……ん?ここの印は何かしら?……金属パーツメーカーの刻印かしら……。……さてジック。そろそろ距離も離れたし、この辺でゴーズフローターの発射ね。ケイドは探知をしながらゴーズを追跡。」


「了解です、ルイス様。では、ゴーズフローター発射。」


 翼の両側から、鳥の様な小さなメカが発射された。


 ケイドはステルスを纏って速度を合わせて飛び去る。


 「結構なスピードじゃない。その辺のオートモードで航行するフローターに近いスピードだわ。……ジック、ゴーズのスピードもしっかりデータ取ってね。」

「了解です。ケイドは高度80。ゴーズフローターの高度は30まで下がってます。」


 「ジック。ゴーズが信号探知した時のスピードと高度をチェックするのよ。」

「はい、今ゴーズフローターが探知した模様。ポイントまでの距離100スケール。高度25、スピード2.5。ケイドも減速し、回収体制に入ります。スピード2*に減速。」


(* ➡︎スピード2はフローターの法定速度限界。クラス最大の宇宙船(10トン級)で最速スピード7の大会の参加記録が残る。通常航行の宇宙船に法定速度は定められていないが、そのほとんどはスピード4〜5、大気圏外へ出る場合には、ステルスの装備は必須条項となっている。)


 「ゴーズフローター回収完了。ルイス様、この後はどうしますか?」

「もう自宅近くね。ガルシアの手伝いも有るから、ドックに帰還。」

「了解、ルイス様。」


 (ゴーズフローターは高度25、スピード2.5かぁ……。発射してもケイドが追い抜く事になる。しかも高度がイマイチ低い。でも100スケール先を探知出来たのは良い結果ね。……あとは使い方の問題かしら?……グロビアさんはこの方法以外に何か考えが有るかなぁ……。)


 テストの結果に少々不満のルイスだった。


 「ジック。データはしっかり取った?」

「もちろんですルイス様。もう一度テストを希望します。」

「あら、それはどうして?」

「テストとして通常の状態で行いました。次は探知レベルの増幅をして、ゴーズフローターは最大ブーストで飛ばさなければと考えます。当然、回収はせずに、ドックへ帰還させます。」


 「パワーを上げてテストね。そのテスト、リターナでやりたいわね。」

「リターナでのテストは賛成です。しかし当日のアンカーポイントの出力が分かりませんと、テストになりませんが……。」

「そこはグロビアさんが知ってるかも知れない。明日にでも連絡してみるわ。さ、ジック。今日はフローターでガルシアの手伝いに行かなきゃ。」


 「分かりましたルイス様。ドックへ帰還。フローターに乗り換えます。」






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