表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ステルスの惑星(ほし)ーエピソード1  作者: ほしのみらい
47/94

コンテンツ47―ソディナ、リターナ探索

 ポイントに到着すると、機体を地面に対して垂直にしてパワーダウン。姿勢制御出来るところまでパワーを落として水平に姿勢を変えながらパワーキープ。これはルイスの得意とするターン方法だ。


 「パワー35%。このまま航行持続。……ガルシア、Gはどうだった?」

「何とも感じなかった。快適よ。ここまで同期して全てコントロール出来るとは、AIユニットとシステムボードのおかげね。」


 「良かった。リターナでパワー35%で航行、ミクラットの50%に近いスピード。やっぱり速いわ。……でガルシア、どこへ着陸させる?」

「なるべく平らな所が良いわ。ソディナの移動が楽だから。」

「了解。ジック、周囲の地面が平らな所に着陸。操縦切り替えるわよ。」

「了解ですルイス様。……ただいま確認中。パワーダウン。……パワー30……20……。着陸地点決定。着陸します。」


 ケイドは平らな地面に着陸した。


 「ジック、あなたはコクピットで周囲確認して待っててね。ソディナの調査に行ってくるわ。」

「了解です。準備が出来ましたらハッチ開けます。」

「ジック、それは必要無い。私の音声認識でオープン出来るのよ。……ガルシア、シューズの調整出来た?ソディナはOK?」


 「良いわルイス。ソディナもOK。」

「了解。ハッチ開けて。」


 ルイスの声を認識するとメッセージが流れてきた。


 『ハッチオープン。船内重力及び気圧を調整中……。ハッチオープン。船内重力及び気圧を調整中……。』


 「緊急脱出ドアが無い分、このハッチが緊急用と兼ねて作ってあるらしいわ。緊急の時はいきなり開くのかしら?」

「今後緊急が無い事を信じてるわルイス。」


 ケイドの後部のハッチが開くと、2人とソディナがゆっくり出て来た。

 

 「ソディナ。思う存分に分析始めていいわよ。ここは衛星リターナ。歴史は記憶してるわね?」

「もちろんですガルシア様。」


 赤茶けた砂のような地面。ソディナは地下を探索中の様だ。


 「リターナ戦役によって、高エネルギーで細分化されてしまった金属成分が多く有りますね。ここの真下には分析不能な金属成分の鉱石が有ります。ノアーナには無いものでしょうかガルシア様?」

「書籍や文献は記憶してもらった内容が全てよ、ソディナ。それは多分、リターナ戦役よりも遥かに古い資料が無いと判別は無理だと思うわ。」


 「ここでは生物反応は有りません。これで調査は終了します。」


 「ソディナ?他の地域に飛んでみる?」

「それは不要ですルイス様。リターナは戦役後、長い年月を経て表面の土壌成分が均一化されたと思われるので、どの地点でも似たデータしか得られません。」

「そか。リターナはもう連星じゃなくなったからね。じゃあガルシア。他に何か用は有る?」


 「それは遺跡で紋章探しかなぁ。……でも今はいいわ。せっかくここまで来たんだし、エントリーしたコンテストの練習でもしたら?ルイス。」

「そうね。そうする。少し負荷が掛かるかもだから、ベルトは締めて座っててね。」


 2人とソディナはケイドに戻った。

 ケイドの後部ハッチが閉まると、またメッセージが流れる。

『船内重力、船内気圧調整中……。船内重力、船内気圧調整中……。』


 「ハッチの開閉に連動してオートで船内環境を整える。お利口さんねケイドは。」


 上昇するケイド。パワーを上げて、旋回したり、ターンしたり。宙返りまでもこなす。急制動から垂直急上昇、垂直急降下しながら機体回転。


 ルイスは自分の出来る操縦の全てをこなした。ジックはその航行データの記憶分析に余念が無い。


 「ルイス。最初にノアーナを出た時のGは全然感じなくなった。全部システム内で処理しながら調整してるの?」

「マットの話じゃ、今の最新のシステムはそうなってるらしいわ。これはミクラットにも早くカスタマイズしてもらったほうが良いわ。……ジック。ノアーナに帰還。私のドックまでマニュアルで航行して。ジックも練習よ。」

「了解ですルイス様。これよりノアーナに帰還。ルイス様のドックに向かいます。」


 ケイドは通常航行でノアーナに向かった。


 「ねぇルイス?その後ブロントって人に連絡取ったの?宇宙船(ふね)の解体パーツを引き取る事になってるんだけど……。」

「あ、すっかり忘れてる。ブロントが言うには、解体パーツはコンテナに用意しとくって話してたから、今頃は引き取りを待ってるかも。」


 「じゃあルイスには食事を兼ねて話を聞きに行ってもらわなきゃ。ブロントも待ちくたびれてるわよ、きっと。」

「コンテストも有るのに?……仕方ないなぁ……解体パーツの事が有るから行ってもいいわ。」


 「じゃあお願いルイス。……ジック?あなたのメモリーはメインルームのモニターテーブルに移してあるかしら?」

「それはもう済んでいます。どちらの方にも通信可能ですガルシア様。」


 「はい、決まり。ルイスはブロントに連絡して、食事の約束を果たす。その中で、解体パーツの話題を持ちかけてね。」

「なんだか気の進まない役回りだわ……。」


 半ば嫌々ブロント=カーレイのモニターテーブルに通信するルイス。


 ブロントの業務の都合で、3日後のランチに招待を受けたルイスだった。宇宙船の解体はもう済んで、ガルシアの希望通り、足回りと外装を中心にコンテナ一杯に詰められているそうだ。


 コンテナの引き取りには、ランチの当日早い時間に、ルイスも一緒を希望されてしまい、これもまた気が進まないルイスだった。


 話の最中にケイドは既にルイスのドック付近まで来ていた。


 「ルイス様。ドックにまもなく到着です。」


 「ふぅー。なんだか気が重いわ……。」ルイスが呟いた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ