コンテンツ40ーソディナの探査でノアラート採掘
翌日のクワレス=ガル郊外。
山々の広がるいつものポイントにフローターを着陸させたジック。
「ジック、あなたはフローターから周囲確認。まさか不審人物に出会す事は無いだろうけど、警戒する事を覚えてね。赤外線、熱感知。あなたに任せるわ。」
ルイスとガルシア、ソディナはいつものポイントに移動した。
「ここもかなり採掘して、露出してる鉱石はほとんど無いわね。」
「ルイス、ちょっと待ってね。……ソディナ、ノアラート鉱石の反応を調べて。地面に露出してる所に案内してくれる?」
「了解、ガルシア様。」
ソディナは2人の前をゆっくり進んでいく。分析用のセンサーをフル稼働させている様子。
「そっか。ソディナはジックと違ってセンサーが多い。カメラ画像とリンクした結果を判断するのね。凄いわー。」
「ガルシア様。この露出鉱石はおよそ80キロ。ノアラートの純度は90%です。」
2人は手際良く鉱石を割って回収した。
「ガルシア様、地中の鉱石はどうしますか?」
「それはいいわ。もう泥んこだらけで散々な目に遭ってるの。露出鉱石だけ探してくれる?」
「分かりました、ガルシア様。」
「結局私達、ガルシアの両親のとっておきをほとんど回収しちゃった訳ね……。なんか申し訳ない気がする。」
「大丈夫よ。地中の分はまだまだ遥かに多い埋蔵量。当分は商用で採掘してる人達に見つからなくなる。かえって好都合よ。」
ソディナはいつものポイントの周囲の探査からは離れていく様子だった。
「ソディナ、どこ行くのかしら?切り立った岩に向かってる。」
「大丈夫よルイス。ちゃんと鉱石を探してくれるわ。」
ソディナは、土が無くなり、草木が育たない様な場所に来た。ちょっとした岩の壁の様に見える。
外観は青黒いノアラート鉱石だが、この岩壁はなんだが白っぽく、らしく見えなかった。
「ねぇソディナ。ノアラート鉱石がここに?」
「しばらくお待ち下さい、ガルシア様。」
言うとソディナは、白っぽい岩壁に赤いペイントで目印をスプレーしている。
「ガルシア様。目印の間の表面の岩を砕けますか?」
「もちろんよ。もう慣れたもんなんだから。」
ルイスとガルシアで、白っぽい岩壁の表面を叩いて砕いていった。
すると、砕いた岩の先にはノアラート鉱石の青黒い地肌が現れた。
「凄いじゃないソディナ。これ全部ノアラートね。」
「はい、ルイス様の言う通りです。純度約95%。この表面から65度の角度で地中に鉱脈が有ります。」
2人は採掘に取り掛かる。
ノアラート鉱石だけが取り出せて、穴が奥に徐々に広がっている。
「ルイスー。もうBOX一杯。一旦フローターに行きましょう。」
フローターへ1回目のBOX回収。ジックが手伝ってくれた。
「ソディナ。少し休憩するから、あなたはこの周囲のみなら実物の分析調査をしていいわよ。」
「ジック。あなたはソディナよりアームが強い。一緒に行動したら?ソディナの助手をしてあげて。」
お茶を啜りながら、ルイスとガルシアはAnnの話をし始めた。
「自然の地形で行動するのは大変そうね。無限軌道だとノロノロしてて可哀想。」
「ルイス。私達が歳を取って、こんな所に来なくなる時代にはAnnの無限軌道ではなく、重力コントロールで浮遊して移動するわ。ゴレイナの一部では、今研究開発が進んでるんだって。」
「そうなんだ。……その時はジックやソディナに、浮遊移動のカスタマイズも有りかも知れないわね。」
「ノアーナの自然の地形も段々と減るでしょう。街は平らな路面、フローターが行き来出来る様に開拓。……もうその頃のAnn達は、無限軌道のままでも進化するのかも。」
「AIユニットの進歩で、建物も変わるわね。となると、自然の地形のデータは今のうちだけになるのかもね。……ねぇガルシア。今日は採掘は終わりにして、ソディナに付き合いたい。」
「いいわ、賛成。ルイスもたまには気が利くわね。」
「たまにはは余計よガルシア。」
2人はソディナとジックの今の自然分析調査に同行することにした。
ジックが岩を退けてやり、ソディナはそこの虫達にアイカメラを向けている。
「ソディナ?図鑑や書籍と違っていたら、当然こっちが本物。画像を差し替えたりして記録を残すのよ。」
「大丈夫、ご心配無く。植物、昆虫、土壌成分。皆んな書籍と若干の相違点が有りましたが、差し替えてメモリーしてます。」
しばらくの時間、ソディナに付き合ってから、ルイスとガルシアはランチタイム。
ジックはソディナに付いて、あちこち動き回っている。




