コンテンツ19ーAnnの名付け親になる
既に宇宙船の依頼まで受けた格好のグロビア氏の工房。今までにないアイデアもある様だ。
そしてオフェイル邸屋上ドック内。
フローターに2人分のAnnを積み込んだところだ。
「ねぇガルシア。名前はもう決めてあるの?」
「いいえ。決めてない。父と母は、なぜガルシアと名付けたのかしら。きっかけになる単語だったり、世の中の出来事だったり……。名付け親になるのね、私達。」
「私は……ジック。そう決めたわ。」
「ジック。男の子見たいね。それなら私は、女の子みたいな名前?」
「それはガルシアの自由よ。女の子っぽい名前でも良いし、ガルシアに繋がる名前でも良いでしょ?私達が、愛着を持って呼べるなら、どんな名前でも良いと思うの。ジックに決めたのは、やっぱり男の子っぽくあって欲しいからかな。宇宙船の操縦を覚えて、自分で操縦出来るくらいに育てたいわ。」
「私もルイスと似たようなものね。一緒に、天体観測したり、星の成分分析したり。そのうち、黙ってても勝手に天体観測してたりする様に育てたいわ。」
「ブロントが従えてたAnn、カウルって名前なんだけど、素敵なAnnだったわ。頼りになりそうで良いなー。」
「カウル、グロビアさんがカスタマイズしたそうね。やっぱり、グロビアさん、素晴らしい方なんだわ。その方のお弟子さんにAnnのカスタマイズをお願い出来た。ルイス。私達のAnn、大切にしましょうね。」
「もちろんよ。ジックにはしっかり操縦教えなきゃ。」
「ジックか……。私のAnnは……もう少し考えるわ。ジックの相方としても相応しいAnnに育てるんだからっ。」
「そうね、ガルシア。ゆっくり考えて。あなたの次に大切な友達になるんだもの。……ガルシア、たまには本から離れて、早く休んで。Annや宇宙船の知識はもう十分よ。Annは自分達で連れていれば黙っててもメモリー内容が増えていく。」
「ルイス、ありがとう。でも大丈夫。無理して読み漁ってる訳ではないから心配しないで。」
ルイスはガルシアを優しくハグすると、
「ガルシア、今日は帰るわね。明日は早くビブレスに向かわなきゃ。明日朝来るわ。ゆっくり寝てね。」
ガルシアのフローターに2人のAnnが積まれて静かに佇んでいる。……これからは2人のサポーターとして、あるいは話し相手として、またある時は、大切な友人として。
静かにカスタマイズを待っているAnn達であった。




