コンテンツ15―インゴットを届ける
「工房では着陸したらジェイドに連絡すればドアを開けてくれるって。……ガルシア、ジェイドに伝えて。」
「オケー。……こんにちはジェイド。ガルシアよ。ブロント=カーレイさんから荷物を引き取ったわ。」
「やあ、こんにちはグロビアだ。して、ヤツからの荷物の代金は?」
「無償で頂いたわ。ねぇルイス。」
「えぇ、今度食事に誘われちゃったけどね」
「ブロントのヤツめ。……ルイスさん。申し訳なかったね。だがブロントは悪い男では無い。で、ヤツのAnnのカウルには会ったかな?」
「えぇ、少し大きな身体、綺麗なAnnでした。」
「カウルは私がカスタマイズしてやった。ブロントの注文通りにね。RJで支障がない様に、色々注文が有ったよ。今でもカウル程のAnnはノアーナ星にはおらんよ。最高スペックのAnnさ。」
「そうだったんですね。……あ、もうまもなく着陸します。」
「ルイスさん。今ID入力した。オートに切り替えなさい。ドックに誘導するよ。」
「分かりました。オートで着陸します。」
グロビア氏のドックに入るのは初めてだった。……ドックではあるが、宇宙船は無い。
工房の様なクラフトルームと、隅には溶鉱炉。
壁の所々に工具の棚やパーツの棚。メインルーム近くにグロビア氏のフローターが停まっていた。
ドックというより工場の様な佇まい。
フローターからルイスとガルシアが出て来る。ジェイドが近寄ってきた。
「荷物を運びます。貨物室を開けてください。」
「それがね、ジェイド。貨物室だけじゃなく、こっちにも有るのよ。」乗員スペース側を指差すルイス。
「カウルがバランス良く積み込んでくれたけど、良く出来たわね。」
「ルイスがブロントと話し込んでる間、カウルが積んでくれたんだから、デートで会ったらお礼するのよ。」
「お礼は言ったわ。それにカウルと食事じゃないわよ。」
「でも見たところ、ブロントはカウルを大切にしてきたと見た!デートにも連れて来るのかも。」
「つ、連れて来られるのはちょっと……。図書館ではカウルは連れてなかったわ。」
「あらー?初対面じゃなかったのルイスー?」
「う、うん。最初に図書館に行った時、声掛けられて。目当ての本棚を教えてくれたわ。まさかその時の人とは思わなかった。偶然よ。」
「それで食事に誘って来たって訳かー。」
「いやいや、もしかしたらこれは何かの縁かも知れませんね。ルイスを誘ったのは図書館で会ってから気にしてたんでしょう。1度出掛けたらどうです?」
「グロビアさんまでそんな事。それより今はAnnのカスタマイズが気になって。……あ、それでブロントは長官に話をするって言ってたわ。長官は父親なんですって!」
「ルイス、そんな事まで話したの?そんな中間管理職って言ってる人が、長官に話を?」
「ルイスさん、ガルシアさん。メインルームのシートにおいで。……ジェイド。荷物を炉の近くに運んでくれ。」
「かしこまりました。ロワート。」




