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ステルスの惑星(ほし)ーエピソード1  作者: ほしのみらい
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コンテンツ11―Annのカスタマイズ依頼

 ルイスとガルシアは、2人のAnnの仕様書を持ってフローターに乗り込み、手土産を買いにエンジャーの都市部に出掛けた。


 「今日は私が操縦するわねルイス。」


 「確かに履歴は残ってるから、オートでも良いけど、早々にお土産買って、それから行きたい。操縦はお願い、ガルシア。」


「ちょっと急ぐわねー。」


 2人はこの日の為に、色々本を読み漁っていた。少しでもメカニックの立ち場に合わせて会話できる様に。そして、初日の不躾な勝手なフローターの着陸をグロビアさんに詫びなければならなかったのだ。


 手土産を見繕(みつくろ)ってビブレスに向かうフローター。


 2人のマニュアル操縦は軍部の人間と対等に渡り合える程の操作能力。もちろん、エンジャーからビブレスまでのマニュアル航行なら大した時間ではなかった。


 通信を切ってから数十ノン*の事だろう。工房横の駐機スペースに着陸するフローター。


(* ➡︎ノンは地球上で分と同じ。時はガノン。)


 まもなくしてマットが工房の建物から歩いて来た。


 「こんにちは、初めましてマット。ガルシア=オフェイルです。」



 「こんにちはマット。エンジャーの都市部に寄り道してたもので少し遅れました。グロビアさんは?」

「遅れたなんて、そんな。まだ来ないものとばかり思ってましたよ。グロビアさんは工房で(くつろ)いでますよ。さぁ、工房の方へどうぞ。」


 2人はマットの後を歩いて行く。


 工房のステルスの入口ドア。

マットがスーツのリモコンらしきを操作すると、スライドドアが開いた。それを見てガルシアは驚きの声。


 「なるほど、凄い仕掛けね。ドアにステルスなんて。」

「でしょ。これでは周りを歩いて回ったところで見つからないはずよね。」


 2人の声を聞き付け、グロビア氏が迎えに出て来てくれた。


 「ようこそお嬢さん達。私はこの工房のロワート=グロビア。さぁ、奥のテーブルに掛けて。」


 2人は勧められたシートに腰掛ける前に、グロビア氏に初日の勝手な駐機を詫び、手土産を手渡した。


 「2人共、まぁ掛けてから話そう。マット、2人にお茶を。」


 しばらくするとマットは彼女達のお茶と、グロビア氏のコーヒーをそれぞれ勧めた。マット自身はコーヒーである。


 不躾な行動を詫び、手土産を持参して会いに来た2人を快く感じたグロビア氏。マットが話す前に話し始めた。


 「お二人の事はマットから聞きました。Ann2体と宇宙船(ふね)の製作依頼と……。」

「ええ、ただ無理にとは言いません。今の事情を知ってしまったので、私達は逆に協力するので依頼を受けて頂きたい気持ちです。」


 「まぁまぁ。そこまで考えてもらっていたなら、Ann2体の依

頼はマットに任せているので、今日話しを詰めてから帰ってください。」


 ルイスとガルシアは顔を見合わせて手を握り合った。


 「ありがとうございますグロビアさん。」

「マットに任せると言いました。カスタマイズが終わってから礼を言ってください。私は口出ししません。Annの設計図も起こしません。」


 「結構です。グロビアさんが任せられるメカニックさん。マット、お願いします。」


 「ガルシア、Annの仕様書と私達の依頼内容を。」

 ルイスに言われ、仕様書と依頼内容の書類をマットに渡した。


 グロビア氏は気にもせずにコーヒーを片手に何かメモを書いている。


 「今手に入るのは拡張メモリー、センサー類、アームの一部分。……ビブレスでは品不足でパーツの調達が困難なんです。」


 「マット、それは十分分かってます。自作で作るパーツも発生します?」

「そうですね。この状況下では作った方が早いパーツも有りますが、いかんせんここも材料のインゴットに限りが有るので……。」


 ルイスとガルシアは声を揃えて、

「材料は少しなら調達します。」


 「どの位の量が有れば可能ですか?それはインゴットとしてですか?」


 グロビア氏は皆の会話を黙って聞いていた。更に、何かメモをし始めている。


 「そうだなぁ、希望通りに作るなら、材料インゴットで10キロ。鋳造の方はそれなりにここに揃ってるから、材料だけ。」


 「私達、最初にここへ依頼する事に決めてから、色々本を読み漁っていました。この工房で、鉱石をインゴットにする事は可能ですか?」



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