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07

「なぁ叶翔、あまりきつい態度は取らないようにしろよ」

「……わかってる」

「天宮さんもお礼がいいたくてお前を探してたんだから」

「なるべく優しい言い方にするよ」

「そうしろ」


などと話ながら俺たちは屋上に向かった。


「そういえば日菜もいるんだよな?」

「もちろん」

「はぁ、そりゃいるよな」

「いい加減慣れろよ」

「無理だな」

 

日菜はとにかくテンションが高く、優斗を見るとすぐにイチャつき始めるしでとにかく精神的に疲れるため叶翔は少し日菜のことが苦手なのである。


「日菜もお前のこと気にかけてんだから少しずつ慣れてやれよ」

「そんなことはわかってるけど、元気すぎて相手にするととにかく疲れんだよ」

「そんなところも可愛いだろ?」

「はぁ、これだからバカップルは」


優斗も日菜のことを溺愛しているので、何を言っても大体惚気のろけで帰って来るため叶翔は早々に諦めることにした。


そんなやり取りをしているうちに屋上に着いてしまった。


「……じゃあ行くか」

「あぁ」


そして屋上に入るための扉を開けると日菜と天宮さんがいた。


「悪い遅くなった」

「いえ、大丈夫ですよ」


俺たちがあとから来ても天宮さんは気を悪くすることはなかった。

 

「叶翔遅いよ〜」


天宮さんとは逆のことを言うのは、優斗の彼女である天城日菜である。


「悪かったって、それに優斗も遅れて来ただろ」

「ゆーくんはいいの」

「あっそ」


相変わらずお互いに甘いので叶翔は放置することにした。


「で、君が天宮さん?」

「はい、昨日は自己紹介も出来ずすいませんでした」


俺が聞くと天宮さんはこの前自己紹介出来なかったことを謝ってきた。


「別にいいよ。俺も忘れてたし」

「そうですか。……では改めて、天宮琴音です。昨日は助けて下さりありがとうございました」


そして天宮さんは礼儀正しく、お礼を言ってきた。


「どういたしまして。それと助けたのはたまたまだから気にしなくてもいいよ」


「それでもありがとうこざいます。……それで、お名前を教えてもらってもいいですか?」

「あぁ、俺は神崎叶翔。ほんとに昨日のことはきにしなくていいから」


俺が素っ気なく言うと天宮さんは困った表情をしたが、俺は気にせずこの場から去ることにした。


「それじゃ、俺はこの後用事があるから」


「えっ、待っ―――」


天宮さんが俺の事を引き留めようとしたが俺はそんなことはお構い無しに屋上から出ていった。


(これでもう関わることはないだろ)


俺はそんなことを考えながら屋上から離れていった。

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