02
本日2話目です
優斗が席に戻って行ったすぐあとに担任の先生が教室に入ってきて軽い自己紹介をしたあとに、明日の予定を伝えられて今日は終わった。
「叶翔、帰ろーぜ」
声のした方を見ると優斗がこっちに来ていた。本来なら一緒に帰るのだが……
「お前はクラスの奴らと遊んで来いよ」
「でも、叶翔来ないだろ」
「行くわけないし、あっちだって来て欲しくないだろ」
優斗が俺にばかり話しかけに来るから優斗と仲良くしたい人達の邪魔をしていると思われており、入学そうそうボッチになっていた。
「だったら――――」
「――――俺のせいでお前がクラスでボッチになったとか絶対やだぞ」
そういうと優斗も渋々ながら折れてくれた。
「わかった……」
「おう、楽しんで来いよ」
「あぁ、叶翔も気をつけて帰れよ」
「じゃ」
俺がいうと優斗も笑顔で返してくれた。
「じゃあな」
優斗に別れを告げた俺は、クラスメイトに絡まれないように静かに教室を出て、そのまま誰にもきずかれずに学校を出た。
「今日はまだ時間も早いしあそこにちょっとよっていくか」
俺は時間を確認しながら歩き始めた。
しばらく歩いて行き、俺は少しレトロ感のある建物の前で止まった。
「こんにちは」
挨拶をしながら入ると、奥から40代後半ぐらいのダンディーな男の人が話しかけてきた。
「おや、神崎くんじゃないか」
そこは俺がバイトをする予定の喫茶店だった。
そして今、俺に話しかけてきた人はこの喫茶店の店長だ。
「今日は入学式で早く終わったので、働く前にどんな風にやるか少しでも見ておいた方がいいかなって思ったので」
「なるほど」
俺が言うと店長も納得したらしい。
「なにか注文してくかい?」
「じゃあコーヒーひとつお願いします」
「わかった、少し待っててね」
そういうと店長はカウンターに入りコーヒーを入れ始めた。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます」
いつ見ても店長がいれたコーヒーは美味しそうだな。そんなこと思いながら一口飲むと見た目通りとても美味しかった。
「美味しいです」
俺が素直に感想をいうと店長も嬉しそうにした。
「ありがとう。でも、神崎くんもこれぐらいいれられるようになってもらわないとね」
「頑張ります」
そんな風に会話をしていると思っとより時間がたっていた。
「っと、そろそろ帰りますね」
「わかった、今度からよろしくね」
「はい、ではこれで」
この後やらないと行けないことを思い出したので店長に挨拶をして店を出た。
「まだ開いてるよな」
俺がこの後しなければいけないのは買い物だ。
俺はある事情から一人暮らしをしている。正直カップ麺などでもいい気がするが、一人暮らしなので、それを注意してくる人がいないので、間違いなく栄養バランスも崩れてしまうだろう。だから俺は自分で料理して栄養バランスを整えるために買い物に行かなければいけないのだ。
「っと、早く行かないと店が閉まっちゃう」
そう思い店に行こうと足を踏み出した途端……
「キャーーーーーッ」