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1回小説家になろうから退会して、また入会したので、前もあげていた小説を上げ直したいと思います。
前書いた分を今日中に半分投稿したいので、1時間ごとにあげていきます。(全12話あります)
突然だがボッチとはなんだろう。
俺はボッチにも種類があると思う。
ひとつは『意図せずになってしまったボッチ』
もうひとつは『自ら望んでなったボッチ』だ。
俺は過去に起こったある出来事によって人のことが信用出来なくなり、一部の人以外と関わることに拒否感を覚えてしまうようになった。
そんなことから俺は自らボッチの道を歩むようになった。
そんな俺、神崎叶翔は今年高校一年生になった。
俺が今年から通う高校はそこまで有名でもないどこにでもあるような高校だ。
今は入学式の真っ只中でこの学校の校長が喋っている途中だった。ただこの校長は長い話が嫌いらしく、すぐに話を終わらせてくれたことにはとても好感が持てた。
校長の話の後には来賓や新入生代表の挨拶などもあったが滞りなく終わった。
入学式が終わった後は担任の先生に案内されて自分の教室、1年3組の教室に向かうことになった。
教室についた途端、各々近くにいた人と自己紹介をしたりして友達を早く作ろうと必死になっている中、俺はというと机に突っ伏して寝たフリをしていた。
そんな俺に近ずいてくる奴がいた。
「よっ、叶翔」
俺に話しかけてきた男は鷹宮優斗。
優斗は中学校からの付き合いで、俺が拒否感を感じない数少ない親友である。優斗は俺の過去について知っていて、俺が高校で一人にならないようにわざわざ志望校を変えて来てくれたとても心の優しい奴である。
ただこいつの気持ちはとても嬉しいが、ひとつ問題があった。
それはこいつの容姿がとても整っていて、優しく気ずかいもでき、なおかつ勉強や運動も出来るという腹立たしいほどの完璧超人ぶりで、女子から注目をかなり浴びるのだ。
しかし、こいつも俺の事を思って一緒にいてくれるので、周りからの注目に関しては仕方ないと割り切るようにしていた。
また、優斗には溺愛する彼女がおり、またその彼女の容姿も整っていて、口から砂糖を吐きそうになるほど甘々な雰囲気を醸し出すので、割って入るようなすきはないとわかり、数日もすれば注目を浴びなくなると思う。
「今年もよろしくな」
「あぁ、よろしく」
「そういえば、隣のクラスにめちゃくちゃ可愛い子がいるらしいけど知ってるか?」
「なんだ?可愛い彼女がいながら浮気か?」
「ちげーよ!……なんか今めちゃくちゃ話題になってるからな」
「あっそ、まぁ浮気については後で彼女に報告しておくか」
「絶対やめろよ!?」
「冗談冗談」
俺は後でこいつの彼女に報告しておこうと心に決めた・・・面白そうだから。
「そんことは置いておいて、話題にあがってるやつは知らん」
「相変わらず冷めてんなぁ」
「・・・ふん」
こいつも俺が冷めてる理由を知っているからか、肩を竦めるだけで強くは言ってこない。
「まぁ、お前がいいなら俺は何も言わないけど」
優斗はそんなことを言いながら呆れたような、寂しいような複雑な表情で俺を見ていた。
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