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アナザー、イティスというオカマ

番外編

 そこにいたのはあかい髪色をした男性。


「あら、あなた散々だったわねぇ。まさか向こうもこんなに進んでるなんて思っていなかったわ」


 男性・・・?いやどう見たって男性にしか見えない。


「あ、助けていただいてありがとうございます。あなたは一見見たところ男性?のようですが間違いはないでしょうか?」


 あれだけの信じられないことがあった後の今、どんなことが起ころうとも受け入れられる。


「そうよ、オトコよ。生物学上はそういうことになってるわね。いわゆるオネェってやつよ、なんとかして受け入れてくれると助かるわ」


「わ、わかりました。あなたはオネェということです・・・ね?質問なのですが私はどういう経緯でここへ?」


 予想もしていなかったオネェカミングアウトには動揺してしまった。

 ひとまずその話はおいておくとして今の私の状況は、どうなっているのか目の前の男性がどこまで知っているかはわからないがひとまず訪ねてみることにした。


「そうねぇ、その質問には答えるとしても、名前もわからない状況じゃ話ずらいわね、アタシの名前はイティスよ、一応バ―を経営してるしがない情報屋ってところかしらね、それじゃああなたの名前を聞かせてもらえるかしら?」


 この男、どうやらイティスというらしい。

 バ―を経営していると行ったが、ここはどう見たってバ―という感じの建物ではない。

 おそらく別荘、というよりかは店舗と自宅が別にあるといった感じだろう。


「すみません、本来ならこちらから名乗るのが礼儀だというのに。私は六瀬 鳴実といいます。」


「あらあら、鳴実ちゃんね。わかったわ、じゃあ鳴実ちゃん今のあなたの状況を説明するわね」


「よろしくおねがいします。」


「じゃあ説明をする上でこの世界をB世界、あなたがいた世界をA世界と便宜上仮定するわね。少しだけ長くなるかもしれないから体は無理に起こさなくていいわよ」



 ―――――あなたはあなたの認識しているとおりA世界では死んだわ


 ―――――さっき仮定したとおり、あなたは知らないだろうけど世界は多数に存在するわ


 ―――――あなたはその無数の世界のうちの一つからここに来たのよ


 ―――――なぜ来たか、その詳しい理由はまだわからないわ


 ―――――だからきっとあなたが死んだその日にあった出来事の中に答えはあると思うわ


 ―――――あ、そうそう


 ―――――あなたが死んだ直接の理由は星形の印ね


 ―――――あなたも見たはずよ


 ―――――あなたの体にあったわよね?


 ―――――あれは一種の魔術


 ―――――とは言っても普通にかけられる物じゃあない。


 ―――――A世界には魔素という物が存在してないの


 ―――――だから魔術みたいに魔素をエネルギ―として動く物は一切使えないのよ


 ―――――いくつかの存在を除いてね


 ―――――それにあなたはもう向こうでは死んでるから帰れないわよ?


 ―――――まぁ、戻れる方法もあるにはあるけど


 ―――――ここから先は有料よ


 ―――――いくつか他に教えてあげられることって言えば


 ―――――B世界には最大10人はA世界からこれるの


 ―――――あなたはその6番目


 ―――――それらは生きたままにA世界からくるの


 ―――――生きたまま来る人間たちは転移者って呼ばれてるわ


 ―――――もっともあなたみたいに死んで転生するパタ―ンもあるみたいね


 ―――――その場合は転生者って呼ばれるわ


 ―――――あなたがアタシの知る限り初めてだから情報が足りないのだけれど


 ―――――転移者は神には届かないが普通じゃない力が手に入る


 ―――――転生者には無いわ


 ―――――だからあなたは無能力者ってことね


 ―――――まぁ、ひとまずはこんなところかしらね


「すみません。疑問が一つ。」


「あらなにかしら?それと敬語やめなさいよ、堅苦しいのは嫌いだわ」


「すみませ、・・・わかったわ。それじゃあ、イティスさん、さっきまで私に話してくれたのはありがたいのだけれどもあなたの口が開いてた気がしないのよ。」


「あぁ、それなら・・・あそうだったわねまだ言ってなかったわね」


 ―――――ワタシはさっき言ったとおりイティスっていうわ


 ―――――ワタシはイティス、知識を統べる者っていわれてるわ


 ―――――さっきの質問の答えだけれども


 ―――――それはワタシの能力:知識の王(ノ―レッジロ―ド)の力


「あ!そうよぉ!鳴実ちゃん、ワタシの店で働かない?給料も出すし情報料も無料でワタシ後からのこともっと教えるけど?」


 向こうでは会社を辞めたわけだがまさかこっちで就職先がまさかこっちで就職先が見つかるなんて思わなかったわね。


「それじゃあ、イティスさん、よろしくお願いします」


「あら~、こちらこそよろしくね。それとイティスさんじゃなくてイティスでいいわよ」


「それじゃあ、イティス。えっと、力のこと教えてくれる?」


「いいわよ、約束だしね」


 ―――――ワタシの力知識の王の能力はね


 ―――――絶対的知識の傍受


 ―――――知ろうとした事の情報はすべてアタシの元に集まるわ


 ―――――でもね、知ろうとしない限りは何も起きないわ


 ―――――次に気になるのは今のコレよね


 ―――――これは知識の王の応用、知識の逆流ね


 ―――――これで伝えれば周りから何の情報もとられる必要も無いわ


 ―――――そうそう、一応ワタシ後からのことは内緒でよろしくするわね


 ―――――セ―フティロックつけられるけどあえてつけないでおくわね


 ―――――あなたのこと信じてるから


「っていうわけよ、じゃあ早速だけどお店のほういって見ましょうか」


 簡単に私を信用してくれたけれどもイティスは私の素性について知っているのだろうか?

 いや、きっと知っているのだろう

 その上で私を信用してくれたのだ


「お店ってどこにあるの?」


「このお屋敷の二つ向こうの通りね」


 思っていたよりも近かった。職場と自宅が近いのはとてもありがたい。

 ・・・

 私はここに住むことを前提にしてるけど大丈夫なのか?


「あの、イティス・・・」


「なに?なるみん?」


 距離をぐっと縮めてきた。


「私、ここで一緒に住むことを前提に考えてしまっていたけれどいいのかしら?」


「全然いいわよ、それよりワタシはオネェとはいえ、一応男なのだけれどそれでもいいのかしら??」


「大丈夫。イティスなら大丈夫な気がする。」


「うふっ、わかったわ。あなたの家は今日からここよ。さぁ!お店へ行きましょう?」


「わかったわ。」


 むかった先のお店には3人の先客。

 銀髪の少女に金髪の女性。

 それに、

 私が殺した彼が立っていた。


この話がつながっているのは本編ではもうちょっと先のお話

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