表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FIVE SQUARE  作者: 藤森慶介
9/11

#9 勝負解禁編8

「へ?」

 少年の目が点になる。田河はすかさず言った。

「5なら、1枚私が持っている」

 そう言って、田河は自分の手札のうち、1枚を晒して見せた。

 ハートの5。

 ファイブスクウェアでは1組52枚のトランプを使用しているため、ハートの5が2枚あるということはあり得ない。すなわち、少年のブラフが暴かれた。

「はっはっはー! 簡単に嘘がバレちまったなおい!」

 少年は宮沢に盛大に笑われる。…ハッタリなんかするんじゃなかった。

「…4枚チェンジ!」

 少年はスペードのKのみを残して、残りは全て捨てた。ブラフが無駄になったのならば、真っ向勝負で行くしかない!

「2枚チェンジ」

 田河は手元に3枚残した。フラッシュかストレートができかけているのか、スリーカードか、それともこれもハッタリなのか…。少年には予想ができない。


 シャッシャッ、とまた良い音を立ててカードが菊池より二人の元に送られる。この時点でお互いの手元にある5枚ずつのカードで勝負することになる。

「さあ、2人ともカードを開けていきな。一応同時に1枚ずつオープンしていくのがファイブスクウェアでの基本となっているが、必ずしもそうする必要はない。…まあ、今日は基本通りでいいんじゃないか」

 宮沢に言われ、2人は1枚目に手を掛ける。

 1枚目のオープン。少年は残しておいたスペードのKを開ける。田河はダイヤの8。

 2枚目のオープン。

 少年はK来いK来い、と念じながらまだ中身の分からぬ2枚目を開ける。中身はクラブの4。田河はスペードのA。

 3枚目のオープン。少年の願いもむなしく、中身はスペードのJ。田河はここで先に見せていたハートの5を開ける。

 4枚目のオープン。少年は引き続き願いを込めてカードを開ける。中身は、ハートのK。ここで、ようやくワンペアが完成した。ところが、

「クラブの5」

 田河が、自分の4枚目のカードを音読する。田河もここでワンペアとなった。


 最後の5枚目を同時にオープンする。

 田河のカードは、ダイヤの5であった。

「最初の時点で5のスリーカードができていたんですね…」

 少年がつぶやく。

「そう。だから君の手元には最高でも5が1枚しかないことは判っていたよ」

 田河が静かに言う。

 少年は最後の5枚目がKならば同じスリーカードでも数字の大きい少年の勝ちとなったが、そう都合のいいカードが来ることもなく、結果はクラブの6。第1ゲームは田河が先取した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネット小説ランキング>現代シリアス部門>「FIVE SQUARE」に投票 ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ