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目つきの悪い人

最近また暑くなってきましたねぇ

扇風機は必需品

コン、とししおどしが心地よい音を響かせ、その音がとても耳に残った


「えと・・・なんであなたがここに・・・?」

そう言って静香は祖母を見る


「それはこっちのセリフ・・・」

こちらも同じように静香の祖母、忍を見る




「実は・・・あんたたち二人は許嫁同士なのよ!」


ビシィッ!と衝撃音があった気がする


「まぁウソなんだけどね」



「えぇ、嘘!?私ホントかと思って「来た、お約束のパターン」の『パ』まで心で思ったんだよ?」


うえぇ!?と驚く静香

(意外と現実的なところまで思ってたんだな・・・)

そう内心つぶやく青年であった



「あっはっはっ、ごめんごめん。テヘペロ~」

((て、テヘペロておばあさん))


「今のは言ってみたかっただけでさ」


「さすがおばあちゃん。私もそんな感じです。」


共感を持つ静香はとてもいい目をしていた





「それでさ、おばあちゃん。この目つき悪い人は誰?」


「おい」


「この目つき悪い人はね」


「だからおいって」


連続で突っ込むのを難なくスルーされた目つきが悪い青年はしぶしぶ黙った



「この子は私の娘の姉の息子さん。簡単に言うとお前の母さんの甥、お前にとっては従兄弟だね」



・・・


「私の・・・従兄弟?」


「そう、お前の従兄弟」


「・・・マジですかおばあちゃん?」


「マジよおばあちゃんは」



その言葉を聞くと、静香はグインと首を自分の従兄弟に振り返った。

いきなりのことに従兄弟殿がびくりとすると、正座のまま静香が近寄った

「私たち従兄弟だって!許嫁展開はなかったけど従兄弟バージョンだったよ!!」


そう言って手をつかもうとすると、するりと両手から抜けられ、自分の両手がパァンと良い音をたてた

「・・・はれ?」

ジンジンと次第に赤くなってくる両の手のひらを交互に見て、今手が赤くなっている原因の相手を見る


「・・・ったく、何が従兄弟だ。俺はそのせいでこんな田舎に無理やり連行されたんだぞ?」

もう一度、まったくと呟くと、その場に座り直した


「そ・・・そうなの?」

首を忍のほうに向けると申し訳ないように頷いた

「あんまり本人は良く思っていないらしいんだよねぇ」


もう一度不機嫌青年のほうに振り返ると、そっぽをむいてしまった



「こいつぁ一悶着ありそうですぜ。と私は言ってみる」












「やっぱりさ、涼香。世の中アニメや漫画みたいにはならないっぽいよ~。期待してたのになぁ・・・」


《そりゃそうだよ。突然電話してくるから何事かと思ったらそんなことか》


あの後、忍が青年を空部屋に案内して、夕食の準備などをするといつの間にやらあたりは暗く、日は沈んでいた。

夕食をとり終わると、自室にて涼香に電話した訳である


「そんなこととは悲しきかな・・・。私にとっては大問題、ビッグプロブレムなんだよ?」


《はいはい、わかってますよお館様》

電話ごしでも呆れているのがよくわかる話し方をしていく涼香に対して、静香は今まで止めていたお風呂掃除を続行した

《でさ、その不機嫌青年はどうしてんの?》


「ん~?自分の部屋に入りっぱなし。なんだか私の話も聞いてくれなさそうだしねぇ・・・」


なになに?それは彼の照れ隠し?という質問に全力で否定の言葉を電話に叩きつけると、おやすみの一言とともに通話を終えた


(ん~・・・人とは難しいのでありますよ。ていうか不機嫌青年との接し方なんてわっかんないんだよ・・・」


この町の良さを教える?それとも何度もアタックしてみる?あ、アタックって恋愛的な意味じゃなくてね?なんてことに思考を張り巡らせて数秒、即効で思考を強制シャットダウンした

「ぬぁ~!なんで私こんなに他人のために頭使ってんだろ~!そんなことに使うなら勉強しやがれバカ野郎!」

今年こそは課題やらなきゃと死亡フラグをしっかり立てると、ブラシをかけ終わった浴槽をお湯で洗い流した









「そりゃぁっ!」

全力でシャワーを噴射させて自分の体を濡らしていく

「ふひゅぅ~・・・やっぱりサッパリするなぁ~。特に部活とかバイトしているわけでもないのにこんなに気持ち良いとは、こいつは罪深いやつだぜ」

一日の汗を流しながら物思いにふけようかと考えていたが、意外とこれが難しいことに気づき、次の瞬間には風呂に集中することにした

「最近また熱くなってきましたわねぇ~・・・ん~ダメだ、普通の一言しか思いつかないよ。これっぽい行動に続きこれっぽい言動が出てこない・・・」

そう言いながらシャワーのお湯を止めると、浴槽の蓋を取る。ま当然ながら何も起こらないわけだが

「なんかこう・・・面白いことが起きないかなぁ・・・家に新しい訪問者と思ったら、とんだ不良青年だったし・・・そんな子に育てた覚えはないわよぉ~・・・なんてね♪」

全身がお湯に浸かると同時に変な開放感?気持ちよさ?を噛み締めていた


「ふぁぁ・・・良い、お風呂最高。一番風呂って本当に最高。このために風呂掃除を承ったと言っても過言じゃないわ~」


数分間、何も考えずに湯につかり、気持ちが落ち着いてきたところで風呂から出る。長く入りすぎるとのぼせるらしいからだ。

「・・・ありゃ?寝巻き持ってきてなかったっけ・・・ぅぁ、そうだよ。風呂入りたくて即効で入ったんだった・・・」

なんかこう・・・執事みたいな人が欲しい。自分の世話してくれるような・・・ね?と周りに再確認のように呟くと、仕方なく自室まで取りに行くことにした。


この武田家は、大きな和風のお屋敷である。だから大体の部屋は他の部屋にも通じており、彼女の部屋に行くにも、2,3部屋またげばすぐなのである。

(執事かぁ・・・良いかもねぇ?それ。いろんなことやらせて最後には禁断の恋に発展なんてことも無きにしも非ず~)

考え事をしながら自室の手前の部屋を開ける。






そこには、なぜか先ほどの青年が携帯をいじっているところに遭遇した。

最初は意味を理解できなかったのであろう。無理もない。どこの部屋に連れて行かれたなんて聞かされてもいないし聞いてもいないからだ。

青年のほうが思い出したかのように顔を紅潮させると

「おい、まず隠せ!」


「え?・・・・・・!!」

自分の体を見ると、タオル一枚も無い生まれたままの姿でいたわけで、一瞬にして顔が真っ赤になった。

「な・・・あ・・・きゃ、き・・・」

叫ぼうとしたところで口を青年に抑えられ、シッと人差し指を立てた。

「こんなとこで叫ぼうとすんな!俺がつかまんだろうが!」

未だにまだ目の焦点があっていない静香の肩をトントンとなだめて落ち着かせようとする。


「ふ、ふぅー・・・い、一応大丈夫じゃないけど・・・落ち着きはしそう・・・いやごめん、やっぱり無理っぽい・・・」

顔をまた赤くしていく静香は、落ち着くことで再確認。自分が何も着ていないことを改めて認識すると、やはり落ち着くことはできなかった。

「!えと・・・ほら、これ着てろ」

そう言って彼は自分が羽織っている上着を静香にかぶせた



「たしかに俺が悪かったかもしれない。部屋の確認なんてしてなかったしな?だがお前もお前だからな?普通は家の中だからといって全裸で家を歩いたりしない。」


「う、うるさいなぁ・・・今まで男性がこの家にいるなんてなかったんだもん!それに、周りは囲まれてるから安全だったし・・・」


「だからと言って安心とは言えない気がするけどな・・・?」

さすが母さんの妹の娘だ。無用心なとこがあるんだよな・・・と内心思いながら、もう一度静香のほうを見る。

やはり上着だけでは厳しいのか、羽織っていても足は隠れていないし、羽織るためだけの上着だからかボタンなどがついておらず、胸は隠しているものの、下の方の隙間からへそが見れ隠れしている



「そ、そんなにジロジロ見ないでよぉ・・・・・・」

顔を真っ赤にしながら体ごと背ける姿に動悸する

「はぁ・・・は、裸を見られた・・・・・・男に・・・見られた・・・」


言いながら瞳には涙が溜まっていく。それに焦ったのが青年である

「あ・・・すまん。いや、すいませんでした。出来る限りの償いをさせてもらう」

深々と頭を下げる青年。それに申し訳なく思ったのか、少しバツの悪い表情に静香はなった

「だ、大丈夫だよ!大丈夫。だからそこまでしなくていいよ」

女神のような言葉に感銘を受けたのか、見直したかのような顔を上げると同時に



「まぁ、償いはしてもらうけどね?」

と少し悪い顔になった


その顔に若干恐怖を抱きながらも、一応許してもらえたことに感謝した。

「ありがとうな」



うんと頷くと

「私の寛大な心に感謝なさい!」

そう言って勢い良く立ち上がるものだから


「「あ」」


またもそこには衣一つまとわぬ少女が映し出される





屋敷内には悲鳴が響き渡った





お読み頂きましてありがとうございます


話の内容は掴んでいるんですけど、それを文にしていくって、知ってはいましたが、やはり難しいものなんですよね

静香の従兄弟にあたる青年。まだ名前は出ませんが、次には出したいと思います


では皆様、お体にお気をつけて



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