Ⅴ
Ⅰ~Ⅳ話中何度も名前を間違いお詫びします。反省を込めて初めて登場人物表を作ってみました。
私は夜会のシャルロッテの事件により、考えられない立場に一気に置かれてしまい、妙に現実感が無く開き直るしかない
しかも目の前には神々しい程に美しい男が私の言葉を待っている状況
このまま妹の嘆きを知り、苦しむのか、それとも愉悦の表情を浮かべるのか
出来れば苦しんで欲しい
そうでなければ妹が憐れすぎる。
何しろ貴族の中にはサディストの傾向が強い人間が多く、戦場で何度も残虐な行為を婦女子に行う上官達を見て来ており、それに追随する兵士達……加担もしなかったが、静止出来ない自分に何度も反吐がでる思いをした。軍の上層部は殆どが上位の貴族で固められているのだから、逆らえないのだ。
しかし、ここ数年で軍は元帥閣下の改革により占領地での一般人に対する暴行、搾取は厳しく罰し、上層部でも発覚すれば粛清され、多くの貴族が軍を去っていった。だから私はこの方を崇拝し敬愛していたのに
だから、妹に対する態度が信じられなかったが
サディストの傾向があるのなら頷ける。
何しろ5年間も妹を監視し続けたロリコンストーカー
今、目の前に居るのは、尊敬する元帥閣下では無く、これは変態なのだ
そう思うと雲の上の存在の元帥閣下が同じ?……人間に思えてくる。
不敬に問われても構わず、私は席に着く許可を貰わずにドカリと閣下の目の前に座り対峙する。
妹を守る為にも、命を掛けて、この変態を見極め無ければならないのだ
閣下は私の不遜な態度を見咎める事は無かったが、私をジーッと見詰められるので少したじろぐ
変態でも元帥
体から滲み出る迫力が違うが、負けてはいけない
私とて何度も最前線で闘い、死線を生き伸びて来たのだ
「それでは、現在のシャルロッテの状況を報告させて頂きます」
「頼む」
そう言って目を閉じられる閣下
思ったより低姿勢な言葉にもしやと思うが…上級大将閣下の『聖人君子な立派な元帥を演じてる』という言葉を思い出す。
今の殊勝な態度も演技かもしれないのだ
「夜会の会場で閣下に粗相をして手酷い仕打ちを受けた妹を、庭の暗い茂みの中で泣き崩れているのを発見し、かなり取り乱した様子なので侯爵家の執事に頼みゲストルームで休ませて貰う事を頼んだ後、私は一度、夜会の会場に戻ったのです」
閣下は目を閉じていて感情が読めないが、泣き崩れたと言う言葉で瞼が痙攣したのを見て動揺しているのかと見てとるが
分からない
「質問をさせて頂いても宜しいでしょうか」
「ああ」
「上級大将閣下から元帥閣下の妹に対するお気持ちは聞きましたが、シナリオではダンスに誘うはずが、何故、妹を詰ったか理由をお聞かせ願えませんでしょうか」
反応を見ながら恐る恐る伺う
目を瞑ったまま眉を寄せ苦悶の表情を浮かべ話し始める閣下
声も些か震えている。
「 ……詰る心算は無かったのだ。 むしろ誉め讃えるはずが『なんてみすぼらしい恰好だ、しかもその程度の容姿で我家の夜会に来るとは図々しい』と間逆な言葉を吐いてしまった…… 五年ぶりに生で間近で見るシャルロットの姿があまりに眩しく、……罪な程に美しい姿に動転してしまったとしか思えない」
まるで懺悔するように語る閣下の瞼から一筋の涙が流れ、まるで映画のワンシーンを見るように美しい
以前の私なら確実にここで閣下を許しているだろうが、今の私のは嘘くさい演技にも思えてしまう
それに、言ってる事は愛する女性の美しさに動転して貶すなどあり得るだろうか?
断じて理解できない!
「閣下の行動の理由は分かりましたが、執事に頼んだ妹が、閣下の書斎で倒れたのは、どうしてです? しかもそこで再び閣下にお会いしきつい責めの言葉でショックを受けて気を失ってしまった。 そして車中で目覚めた妹は…謝罪も出来ず倒れたと真っ青になり、どんなお咎めを受けるか恐怖で泣き続けておりました。 きっと気の弱い妹は今もベットの中で涙で枕を濡らしているかもしれません」
私は話しつつ、閣下の顔を観察していると、次々と涙が頬を伝うように流れて行くのを冷静に眺める。
大の男がここまで涙を流すだろうか
妹の悲しみを知って、後悔で泣いているのか
それとも自分に酔って泣いているのか……よく戦災孤児の孤児院に慰問し、寄付をする貴族の貴婦人達が孤児達を前に憐れだと涙を流しながらも、決して抱きしめて慰めようとはしない、そう言う涙か?
しかし目の前の情景はあまりに美しく、変態だと思いながらも見惚れてしまい、自分が嫌になる。
「直に詫びたかったのだ…… もしシャルロッテが部屋を求めたなら、私の書斎に通しておくよう手配し、そして誠心誠意詫びようと思ったのだが…シャルロットは私を見た途端顔を青褪めさせ顔を背け震えながら俯く姿を見て…… 私は謝罪の言葉を言おうとしたのだが…… 自分の意志とは関係ない責める言葉が出て自分でも理解できず混乱していると …シャルロットが倒れてしまい慌てて駆け寄り受け止めたのだ…」
途切れ途切れに言葉を悲嘆にくれた様に話して下さるが相変わらず理解できない内容
「それで書斎で倒れ寝かされていたのですね」
何故、シャルロッテが書斎に居たのか不思議でならなかったが、漸く納得はいくが
そこで謝罪するどころか責めてどうする!と言いたい
それならば一層の事、何もしないで欲しかったと心から思う
「今更だが……私が心から愛しているのを伝えれば、シャルロッテは私を許してくれるだろうか」
悲壮な顔で縋るよな目で聞いて来るが、胡散臭い
先程と似たようなシチュエーション
男の私に変な話だが、一種の色仕掛けに近い物を感じてしまう
確かに先程は、ドキドキしたのは本当だが、今は違う
「妹は優しい普通の気弱な娘なのです閣下。 ハッキリ言いますがシャルロッテが受け入れられるのは難しいと思われます」
冷たく突き放す。
「アルは、この顔で許しを乞えばどんな女でも許してくれると請け負ったぞ」
アル?
一瞬誰かと思ったが上級大将閣下の名前がアルトゥール・フォン・エーベルバッハだったのを思い出す。
「今までの閣下のお話を聞く限り、妹を目の前にして普通に接する事がお出来になるのですか」
事の混乱の一番の問題はそれだ。
閣下が飲み物を掛けられたのを優しく許し、ダンスに誘う
それをしていれば、今頃シャルロッテは憧れの元帥閣下と踊れ、夢見心地の一夜を送っているはず
例え罠だったとしても、騙されていると知らないまま事が進んだのだ。
真実の元帥閣下を知る事もなく、私も事態の大きさに戸惑っても受け入れただろう
「うっ… そっそれは……」
私の指摘にうろたえた様子をみせる
少しは反撃出来たよう
「もし、もう一度同じ目に遭えば妹は精神を病むでしょう。 そして無理やり婚礼を上げたとしても、その場に立つ事すら出来ず気を失い誓いの言葉すら言えないでしょう。……確実に生涯夫である閣下に心を開かない事を兄として保証致します」
醒めた目で元帥閣下を見詰めて、事実をキッパリと告げてやる。
妹は顔だけで惚れるような愚かな娘では無いのだ。
これで不興を買おうが、これ以上の事態の悪化は無いだろうと腹を括る。
どうせ進むのは地獄
そして閣下は、私の言葉に怒りを顕わにするかと思ったが
「クックックックックックッ…… 」
「閣下?」
突然、両手で顔を隠し低く笑いだす
「ハンス!」
ガチャッ!
そして誰かを大きな声で呼ぶと、扉が開き誰かが素早く元帥閣下の側に立つとタオルを差し出す。
「どうぞ、エルンスト様」
それは、夜会の時に世話になった老執事
タオルを受け取り顔を拭き始めるのを矢張りかと思い見やる。
演技だったのだ
シャルロッテ…なんて男を引っかけるんだ!
家柄ばかりか、人為りまで最悪で面倒な男に執着されている妹の行く末が不憫すぎる。
しかし、酔って醜態を晒したアレも演技?
鼻水も出ていた所為で、私の軍服の肩はカピカピになってしまっているのだから、迫真の演技
そして、顔を拭き終わり現れた顔は不機嫌な顔の男だった。
「全く私に絆されないとは、珍しい男だ」
「なかなか得難い人材かと」
「ふん… シャルロットが慕う男が例え兄でも葬り去りたいのだがな」
憎々しげに私を見る。
元々精悍な切れ長目なので、ゾクリとする程の迫力
だが…思わず聞かずにはいられない
「一体どこまで本当の姿なのでしょうか」
喉が渇き、頭痛がして来る
「よかろう、オットーはアルも認めたようだから教えよう」
そして語り始める。
「書斎で酒を飲んで醜態を晒していたのは確かに素だ。愛おしいシャルロットに怯えられ酷く傷つけてしまい、生まれて初めての自己嫌悪を体験してしまったのだよ…その上、オットーの赤い髪を見てシャルロッテと勘違いしてしまうほど錯乱して、シャワーを浴びながら冷静に戻り、自分でも驚愕したくらいだ」
どうやらシャルロッテに対す罪悪感があるようでホッとする。
「では、妹を詰ったのは態とでは無いのですね」
「私がシャルロッテに酷い言葉を投げつけるなどあり得ん」
いけしゃあしゃあと言う閣下
「しかしながら」
「分かっている… 自分自身でも理解しがたい現象だが、魅力的なシャルロッテを目の前にすると頭が真っ白になり、心とは正反対の事を言ってしまうのだ」
なんだその言い訳は?!
「お労しや… エルンスト様」
そう言って涙ぐむ老執事
労しいのはシャルロッテの方だと言いたい
「これはどう言った症状だと思うオットー?」
まるで精神科医でも相談するかのよう
「私は極普通の男なので、閣下の様に偉大な方の心を推し量るなど無理です」
ハッキリ精神異常者だと言ってやりたいのをグッと堪える。
「もう少し真面目に答えよ」
真面目に答えたらタダじゃ済まないので決して言えないだろ
「一層の事、シャルロッテを諦めて下されば、そのような症状に悩まされない筈です」
自分の正直な気持ちを言うと
「死にたいようだなー、オットー」
低く唸るように凄まれ、恐ろしいが、何とか睨み返す。
これからが正念場
ここで引いては何も言えない立場を引きずるだろ事は目に見えている。
「それならば、死地に追いやられる前に、言いたい事を言わせて頂くなら、閣下はシャルロッテをどう扱うお心算なのですか? 意志の無い人形として手元に置きたいのか、それとも生きた人間として愛したいのでしょうか」
返答によってはシャルロッテを国外に逃がす事を考えてもいいのかもしれない
「勿論生きた人間として愛したいし、愛されたい」
少し照れたような表情を浮かべ甘い顔を浮かべる三十五歳の男だが、まるで初恋をしている少年
此れも演技だとすると素晴らしい俳優だ
今は本心だと信じたいが
愛があるならば少しは救いがあるだろうから
「ならば、先ずシャルロッテの為に、普通の交際からお願いしたいのですが」
「普通とは?」
「今の怯えたシャルロッテと心と裏腹な態度をとる閣下が会えば、同じ事が繰り返されて不毛。 この際、閣下に一歩下がって頂き、手紙で正直な胸の内を告白して頂けないでしょうか… それから電話で会話をし徐々にお互いに距離を縮めて欲しいのです」
至極まっとうな要求
閣下にはまどろっこしいだろうが、傷付いたシャルロッテにはこれしかないだろう
「ハンス、この手順が普通なのか?」
まるで初めて聞くかのように訝しみ、老執事に聞く
「 …… 一般的に女性に恋文を送るのは順当な手段かと」
老執事の返答に小首を傾げながら
「そうなのか… 私は夜会で声を掛けられて、気に入れば、そのまま同衾すればいいのかと思っていた」
同衾!
どういう恋愛だ???
「閣下、それは恋愛とは言えません。 まさか…これまで、その様な事をしていたのですか」
そう言えば上級大将閣下もシャルロッテとその晩に既成事実がどうとかほざいていた…
上級貴族社会ではそれが普通なのか!?
「私とて男だ、溜まった時は夜会に出て相手を見繕ったが、顔も名も憶えていない女ばかりだ。体が気に入れば数度は会ったが長く続いた者は…これまでいたか」
何故か老執事に問いかける。
「私めの記憶によれば、 サビーネ子爵夫人の五回が最長かと」
誰がそこまで聞きましたか
しかも人妻
これまで、恋愛と言えない爛れた関係しか経験してこなかったようだ
こっ… これは……
もしや、シャルロッテが初恋!?
初恋だとすれば、閣下のシャルロッテに対する態度は、まだ心の未発達な少年が好きな少女を虐める行動に似ていた。
まさかな……
三十五歳のオッサンだぞ。
絶対あり得ない
「閣下、シャルロッテには、その女性達は同じお気持ちなのではないでしょうね」
私が軽蔑したように見ると
「違う。 初めて見染めた時から、私の妻だと決めたのだ。 思い起こせば五年前の王宮で初々しいシャルロッテを一目見て釘づけになってしまったのだー あの時はシャルロッテから目が離せず、逐一目で追ってしまい、アルに変質者の目だぞと諌められたくらいだ。 あの燃えるような赤い髪でありながら華奢な体に清楚な顔立ちに零れんばかりのエメラルドのような瞳。まさに薔薇の妖精のような可憐さ…その場で攫って滅茶苦茶にしたかった」
うっとりと思いだしながらシャルロッテの美しさを語るが
滅茶苦茶
あの当時のシャルロッテは、まだ大人になりきれな少女だった。
矢張りロリコンの変態だ…
「閣下がその夜会に居たとは知りませんでした」
居れば、目立ち私も記憶していたはず。
「ああ… 特別室で見ていたからな」
「特別室?」
一般招待客の知らない、そんな部屋があるのか?
「王宮の大広間に巨大な鏡の壁があるであろう。アレには仕掛けがあって大広間からは鏡にしか見えないが、隠し部屋からは、ガラスで広間は丸見えなのだ」
「何故そのような仕掛けが」
「本来は皇帝陛下を警備する為だったが、年月が経つ度に本来の使用目的が変容し女性を物色するのに使われるようになった。 つまり上級貴族が社交界にデビューする少女を物色する部屋でもあった訳だよ」
あまりの事実に愕然とする。
つまり、これから社交界に出て行く少女達を物色しその体を弄ぶための部屋
毎年行われるお披露目の夜会
一体これまで何人の少女達がその毒牙に掛かって来たのかと思うとゾッとする。
あの鏡の向こう側に変態爺共が目を光らさせてシャルロッテ達を見ていたとは…
「知りませんでした…」
気分が悪くなる。
「腐った貴族社会の悪習だ。言っておくが…私はその時が初め知って父に連れて行かれ、それ以来行っていない。 その時シャルロッテと巡り合えたのだからこれは運命だ」
何が運命だ!
「結局は閣下の毒牙に掛かるのですか」
思わず本音が零れてしまうが、閣下は怒りも見せず面白そうに私を見
「言っておくがあの時シャルロッテはあの部屋に集まっている爺共に一番人気で、私が動かねば、脂ぎった好色爺の妾として囲われる生涯だったのだぞ」
「!!」
確かに貧乏男爵の娘など思うがままだろう
閣下がいなければ、十五才の幼い体を惨い形で暴かれたのだ
想像するだけで恐ろしい
ならば、元帥閣下を魅了したのは幸運だったという事か?
「理解してくれたようだな。 因みにオットーも御婦人方に人気があったが、シャルロッテの兄に変な噂は立てたく無かったので蹴散らしたが、要らぬ気遣いだったか?」
!!
その場で女性もいた事に更に驚く
どうなっているのだこの国の貴族は
「いえ、 お心遣い感謝いたします」
「感謝ついでにオットーには、これからもシャルロッテとの結婚を円滑に持って行く為にも働いてもらわければならない」
「結婚… 本気でお考えなのでしょうか」
「妹が妾でも良いと言うのか」
「そう言う訳では… そもそもシャルロッテが結婚を了承したとして、一週間後に結婚式を挙げるなの無理なのでは…、しかも、侯爵以上の貴族は皇帝陛下の許可が無ければ婚姻は不可能なはずです」
私の疑問にも余裕の表情を浮かべ、ニヤリと笑う
「私を見くびらないでくれオットー そんな心配よりシャルロッテが私に心をどうすれば傾けるか考える方が重要だ」
怯える妹を一週間で心を変えさせるのは難しい
シャルロッテは繊細で臆病なのだ
「一週間後の結婚式は確定なのでしょうか。せめて一月の猶予をお与え下さい」
「これは私だけの都合では無い。 事は動き始めているので無理だ」
閣下だけの都合で無い?
他の誰かの意志が働いているのか?
元帥閣下より更に上の存在が関わっていると言う事なのだろうか…益々分らない
「それはどういう意味でしょうか閣下」
「まだ話せないが、シャルロッテとの仲を取り持ってから教えてやろう」
楽しそうに話す。
きっと碌でもない事に違いないと確信し、聞かない方が無難らしい
「分かりました。 あまり自信がありませんが妹を説得してみましょう」
確実な保証など出来ない
「私とてシャルロッテとの無理やりの婚姻は本意ではない。しかし一週間後の挙式は変更出来ない。 その時は本人の意志とは関係なく執り行われると覚悟してもらおう」
「何を考えてらしゃるのですか」
「全ては愛しいシャルロッテとのめくるめく愛の結婚生活の為だ」
「はっ!!??」
なんだ、その訳の分からない腐った妄想のような答えは!
ふざけているとしか思えない
「オットーよ、シャルロッテの幸せは兄であるそなたの手腕に掛かっている」
幸せなどあるのだろうか…
そう言って右手を差し出し、握手を求めてくる閣下
私には、その手を取る選択肢しかなく、右手を出し固く握手を交わすのだった。
こうして魔王に妹を売る契約をしてしまう私は最低な兄だ
しかしこれ以外の選択は無いのだ
願わくば、シャルロッテが元帥閣下を愛してくれれば良いのだが
性格は破綻しているが顔は最高級品であるのがせめてもの望み
今更ながらに、何故こんな事になてしまったのだろう
五年前の夜会を辞退すれば
妹に、せめて一度だけでも貴族らしい世界を見せたかったと背伸びしたのがいけなかったのかもしれない
分相応な生活が一番だったのだと、今更ながらに思うのだった。
本来元帥閣下の視点で書くつもりでしたがワンクッション置いて次回が元帥閣下視点。