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リリー・レンフレットの骨拾い  作者: 三色団子
第一章

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1


「はあ、はあ、はあ」


 顔にかかる荒く生温かい息が肌を湿らせる。


「可愛いよリリー気持ちいい」


 太った男が甘く囁いた。


 抵抗してはいけない。


 声を出してはいけない。


 涙を流してはいけない。


 表情を変えてはいけない。


 幾度となく行われてきたピストン運動を前に、これまで同様、リリーはただ受け入れるばかりである。


 痛みは最初に比べれば我慢できるようになった。首を絞められることもあるけれど、抵抗しなければ殴られることはない。男が満足すればお金をもらえる。


 今にも壊れそうな木製の二段ベッドがギシギシと音を立てる。


 ふと、父親の顔がリリーの目に映った。


 いつも通り、椅子に座ってお酒を飲んでいる父親の横顔。


 その目には、コップに入ったお酒に反射する自分のことしか映っていない。


「イクよリリー一緒にイこう」


 男の腰の動きが速さを増し、打ち付ける力が強くなる。


「イクイクイクああっ! あっ、あ」


 内臓が今日一番の衝撃を受け、胃液と潰れたカエルのような声が飛び出そうになるのをリリーは必死に堪えた。


「うっ、うぅ、ぶふう」


 男は恍惚(こうこつ)とした表情を浮かべ、数秒、その余韻に浸ったあと、ゆっくりとリリーに挿れていたモノを引き抜いた。


「愛してるよリリー」


 男はリリーの胸からお腹に手を滑らせて微笑み、ベッドから下りる。服を着て、父親に幾ばくかの金銭を渡し、家から出て行った。


「おい」


 それまで沈黙していた父親がリリーの方を一切見ることなく口を開いた。


「終わったんなら骨拾いに行ってこい」


構成を見直すかもしれません。

見直した場合、物語は第二章から始まります。

またその際、第一章は過去回想で少し触れるくらいに縮小されますので、ご承知おきください。

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