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ラブ・ガーディアンズ 〜ヤンデレ女子達はサッカーで連係したり1人の男子を取り合う!  作者: イーグル


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集まる女子サッカー部のメンバーは個性的!?

 元々の恋風女子サッカー部で頼れる存在とされていた狼憐先輩が戻り、そこからメンバーは増えていく。


「狼憐の姉御が戻るんだったら、うちらも戻ろっか?」


「だね、ムカつく親父もいなくなってくれたし」


「毎回同じ事で遊ぶのも飽きてきたからねー」


 狼憐先輩と一緒にいた3人の女子生徒達も元サッカー部で、姉御と慕う人が戻るとなって再びサッカー部に入ってくれた。


 人手が増えて屋敷の掃除は進み、どうにか最初の頃より快適に過ごせる場所になる。


「これで試合に出られるメンバーは6人、後5人かぁ〜」


 綺麗になった屋敷の広間で、皆がテーブルを囲んで作戦会議。


 咲月先輩はどうしようかと椅子に背を預けて天井を見上げる。


「5人だけじゃ足りないだろ。実際に試合をする事を考えれば」


「あ、そうですよね……」


 狼憐先輩に言われて咲月先輩はハッと気づく。


 高校の女子サッカーに疎かったから調べてみれば、男子と同じく試合時間は80分と40分ハーフで前後半が行われる。


 11人だけで全部の試合を戦い抜くのは、体の負担が大き過ぎてほぼ不可能。


 そんな事は男子だって無理だ。


「とにかく元部員の人達を集めていくしかないよねー。狼憐先輩から見て誰か頼れそうな人とかいません?」


 守華先輩に尋ねられて、狼憐先輩は腕を組んで考える。


「……双子の阿佐護(あさご)姉妹、彼女達は当時良い連係を見せていた事を覚えてる。その時は1年だからと試合に出してもらえなかったがな」


「確かにあの子達、攻守で上手かったですからね」


 狼憐先輩と咲月先輩の言葉から出て来た双子の姉妹。


 サッカーで双子が強くて上手いのは多く聞かれるケースだ。


 一緒にサッカーをしてた元チームメイトが言うなら上手いはず──。


「「すみませーん!!」」


 外から重なるように聞こえた女子の声、それを聞いて僕達は入り口に向かう。


 そこに2人の女子が立っていた。


 1人は明るい茶髪のポニーテールをしていて、もう1人は同じ茶髪で短め。


 そっくりな顔に2人とも咲月先輩と同じぐらいの背丈、まさか……!?


莉音(りおん)! 花音(かのん)!」


「咲月、元気そうだね!」


「少しぶり〜!」


 真っ先に声を出して近づいたのは咲月先輩だ。


 見る限り同級生のチームメイトで結構親しそうな感じがする。


「どうしたの? わざわざ遊びに来てくれたの?」


「ううん、サッカー部へ戻りに来たんだ」


「え!?」


 まさかの自分から再入部に咲月先輩は僕の分まで上乗せしたような、驚く声を出していた。


「実は狼憐先輩と、そこのGKの子がPK対決してるの物陰で密かに見ててさ。ひょっとしたら良い感じで面白くなりそうと思ったの」


「勝手に抜け出しちゃって戻りづらかったけど、もう謝って戻っちゃおうって。勝手に抜けてゴメンなさい」


 阿佐護姉妹は揃って頭を下げて謝る。


 この息ピッタリな所は双子らしく、シンクロした動きだ。


「頭上げてよー、戻って来てくれれば良いから!」


 頭を下げられた咲月先輩の方は慌てながら、姉妹2人へ頭を上げるように伝えた。


「改めまして、2年の阿佐護莉音(あさご りおん)です!」


「同じく2年の阿佐護花音(あさご かのん)です!」


「「よろしくお願いしまーす!」」


 新しく入った僕や守華先輩の事もあるのか、2人は自己紹介をする。


 2人とも守華先輩や咲月先輩みたいに明るい元気な女子だ。


「男子マネージャー1年の小平神兎です、よろしくお願いします」


 初対面なので僕は姉妹の前に進み出て名乗った。


「(あ、ヤバ……近いとガチ可愛い……!)」


「(うん……男子と思えない……!)」


 何か互いに小声で話してるっぽいけど僕からは聞こえない。


「2年の大花守華です! 2年同士よろしくねー?」


 すると僕の前にわざわざ立って守華先輩は2人へ挨拶。


 僕、邪魔な所に居たのかな……?


「……ライバルが増えたか」


 側にいた狼憐先輩の呟いた声が僕の耳に聞こえる。


 仲間と同時にスタメンを争う、ライバルにもなると思ったのかもしれない。


 あ、そう言えば2人のポジションは何処かな?


「あの、2人はポジション何処ですか?」


MF(ミッドフィルダー)、中盤なら中央でもサイドでも行けるよー」


「中盤はうちらにお任せってね♪」


 それは凄い、結構万能で良いな!


 GKの守華先輩、最前線のエース狼憐先輩を繋ぐ中盤は凄く大事だ。


 状況に応じて臨機応変に動いてくれるなら、相当な力になると思うし!


 これで後はDF(ディフェンダー)の要とか居てくれると頼もしい。


「あの、狼憐先輩。DFで良いなって人はいませんか?」


「ん? DFか……」


 僕が見上げて訪ねると狼憐先輩は腕を組んで考えてくれる。


「ああ、相当やり難いと感じたのは1人居たな。そこに居ないかと思えば居る、気配を消すのが上手いというか、影が薄いというか──」


「……呼んだ……?」


「!?」


 狼憐先輩が驚いて飛び退くと、僕も皆もそこに居る存在に驚いてしまう。


 姉妹の2人に意識が向いてたせいなのか、何時の間にか屋敷に入って来た人がいる。


 身長はこの中で高め、肩まで長い黒髪のロングヘアーで目は前髪によって、ほぼ隠れていた。


「あ……護影(ごえい)先輩!? 来てくれたんですか!?」


「……さっきからずっと……居たよ……此処に……」


 咲月先輩も今気づいて、本当に何時から居たのか分からない……!


 そして結構小声で話す人らしく、雰囲気といい明らかに他の人と異なる独特の空気を纏う女子だ。


「3年の……護影月夜(ごえい つきよ)……ポジションはCDF(センターディフェンダー)……」


 なるほど、背の高い彼女なら合ってるポジションだね。


 しかも何処に居るのか分からないなら、敵にとっては凄く厄介なマークになりそう。


 個性的で優れた選手の集まりなのかな恋風って。


「貴方……DF欲しがってたよね……?」


「え? は、はい。守備の要の人が居たら良いかなと思った所で……」


「じゃあ……再入部する……」


 何かよく分からないけど入ってくれるみたいで嬉しい。


 DFも入ってくれてチームは出来上がっていく。


 というか何で入ってくれる気になったんだろ?


「貴方が男子サッカー部……追い出されたの見てたから……酷い連中……」


「あ、あれ……見てたんですか」


 小声で話してるから近くにいる僕へ何とか聞こえていた。


 あのつまみ出された所を見てたって、全然気づかなかったよ……。


「だから……力になりたいし……出来る事やった……」


 出来る事、それが再入部って意味かな。


 どちらにしても嬉しいし頼もしい。


「これからよろしくお願いします!」


「よろしく……かわい……」


「改めてよろしくな」


「一緒に頑張りましょうねー!」


 挨拶した直後に護影先輩へ狼憐先輩や双子の姉妹達が囲む。


 やっぱり元チームメイト同士、気心知れてるんだなぁ。



 ☆



「狼憐先輩が居てくれて、監督いないなら戻る!」


「何か秘密基地みたいな所に部室あって良さそうだから、入部します!」


 その後も居なくなった選手が戻ってくれたり、1年の女子達も入ってくれたりと順調に部員の数が増えて、無事に11人以上集まる事が出来た。


 咲月先輩は夢みたいだと歓喜の涙を流し、僕も釣られて少し泣いてしまう。


 少し前まで廃部寸前だったのが試合可能な人数まで集まり、恋風女子サッカー部は新たな始動を迎える。




「(確認した限り神兎君を狙うのは4人かぁ……モテるんだからもう!)」


「(都合良く戻って来たのは神兎目当てなんだろ。こいつらもそういうタイプが好きだったか……)」


「(先輩だけに美味しい思いさせる訳ないっしょ、本当は物陰で見てマネージャーの子が可愛いから戻ったんだし)」


「(あの子ガチでドストライク! あんな男子は他にいないよね!)」


「(絶対……フフフフ……)」


 神兎は知らない。


 裏では守華、狼憐、莉音、花音、月夜の5人が自らを巡って激しく火花を散らせている事には……。

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