【8話 少年の傭兵集団】
あれから数年間,付きっきりで狂戟の真髄と実践訓練を行い,エリオットは自分が出来る限り教えられる術を徹底的に仕込みなんなら一緒に成長して切磋琢磨することまであった。
そんなある日のことである。
「(このまま付きっきりで俺が教えてしまうと全部の才能を上手く活かせて上げれるのか不安だな,基礎と応用は教えたし,,,先輩に聞いてみるか)」
エリオットはスマホを手に取りある場所に電話を掛け様々なことを聞いた。
「ふ〜ん,そんなところがあるんだ」
「あぁ,ある大規模組織が片手間に設立した殺しに特化した英才教育を施した少年を育てる殺道狂育が方針とされる学校?のような施設がな,
名前をエイデスと呼ぶそうだ」
「エイデス,,,か」
てくてくっと足音がする。
「お父さ〜ん」
「結城,大切な話があるんだ」
「ん?」
「とりあえず椅子に座ろうか」
「うん」
そして二人はテーブル越しに目を見合う。
「結城,お前にはこれからエイデスと言う殺害に特化した傭兵育成学校,エイデスに入学してもらう」
「え,,,(お父さんとこのまま一緒に強く成りたいって言いたい,だけどきっとお父さんのことだから英断のはず,それに我儘言っちゃダメだよね)」
「わかった」
「すまないな結城,だがきっと友人が出来て楽しい筈だから」
「うん」
こうして結城はエイデスに入学することと成るのであった。
場面は変わりエイデス施設内体育館。
「改造人間くんバージョン4.2を使って訓練していきま〜す」
「こいや」
「サポ任せて」
「行くで〜」
そこに3人組の生徒がいた。
「虹羽は左,礼音は右や」
「詩葉は中央任せた」
コウ《虹羽》Eランク,レオン《礼音》Eランク,
ウタハ《詩葉》E+のタッグである。
刹那,三本の閃光が軌道を変えながら目的地に
加速する,常人の目は一直線からでも消えたようにしか見えずスローカメラでもポツポツとしか捉えられないほどだろう。
「ふしゅ〜」
コウが人造人間の前に立つ。
「コウの気功はやるで」
瞬間,コウが放ったのは《浸透震打/ブレイクアウト》内蔵に浸透して内蔵を破壊する勁,当てればすべての内蔵を爆散させられる,足指の先に当てても脳のてっぺんに辿り着き脳を爆散させる。
過去にスラッグ弾を目ん玉に触れるほどの距離でぶち当てられても目玉すら壊せないような怪獣並みのサメを一撃でサメのグチャ内蔵袋にもしている。
バゴーン!常人が喰らえばあんぱん状態の皮袋がそこにあるだろうが。
「,,,」
「効いてないか〜」
っとバックしてレオンが攻める。
「背中ガラ空きやぞボケ!」
瞬間人造人間が振り向きざまに裏拳を放つが。
「!」
姿形が無い。
「おっせぇな」
肩に止まっていたのだ,カタっと地面に着地する。
「喰らえ」
瞬間,震脚一発だけで軽く体育館の地面と底を抜いた先のコンクリートを抉りブチ抜く,あまりの圧力から物質は圧縮して地震が発生してしまうほど強く踏み込む。
バゴーーーン!あまりの爆破に人造人間はぶっ飛し,体育館全体のガラスが,天井までが太極拳の一撃の衝撃波でぶち壊れた。
「やるね〜レオン」
「ふん,これくらい」
「お!小型なら力業で良い⁉︎」
「ははは!相変わらずレオンは力業脳筋大好きやね〜いいよ!」
瞬間レオンは放出された数千匹の小型[1m80cm/100kg]の人造人間達に向かう。
「アガァァァァ!」
皆が武器持ちで全力でレオンを刺すわ殴るわ,だがしかし。
パキリ,パキリ,パキリグシャ,ポキ。
「無駄無駄,骨だろうが鉄だろうが鋼だろうがダイヤモンド金剛石だろうが無駄だぜ,鍛えた人間の筋肉にそんなちゃちな物質が貫通するわきゃねぇだろうがよ」
皮膚すら切れず逆に刀やハンマーがレオンを叩いたらぶち壊れ,攻撃した相手の腕が壊れる,アザすらできない,擦り傷にすらならなかった。
「うっしゃどらぁ!」
瞬間,軽々とジャブを放ち人造人間の身体を貫通する,一応人造人間も常人の500倍の強度は
あるが。
「ぎゃはははは!」
蹴りで真っ二つにするし,頭を噛み潰すは,引き千切るは,まるで熊である。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ,一変空気が変わる。
「,,,」
数百tあろう瓦礫の下から4.2が立ち上がる。
「,,,」
ごきりごきり,こちらを見ながら首を鳴らした。
「まだやろうってのかい」
「アガァァァァ!!!」
するとコウに目掛けて十数体雑魚が飛び,横や下からと来た。
「邪魔」
一般人なら攻撃動作が見えないだろう速さで既に100体を同時攻撃を往なし。
「皆殺し結って〜い」
瞬間,コウは《陣静》を行使する,陣の間合いに入ったすべてを対象する,隙を生じぬ二段構え。
範囲内に入った存在の足を刈り取り必ずバランスを崩させる崩落足薙を繰り出す。
「あぎ⁉︎」
「いぎゃ⁉︎」
「ウギャァァァ⁉︎」
身体が浮いた状態を掴み,投げ技によりガードを無力にして首から地面に叩き着けて即殺する。
「はい,お疲れさん」
大量の銃剣を含め敵を皆殺す。
「ザっと0.3秒ってとこかな」
「お前も楽しんでるな!」
「アギャァァァ」
ブチブチブチグシュリ,レオンが雑魚の首から頭を引っこ抜き脊髄を取り出す。
「喰らえや雑魚ども!」
バン!鞭剣のように前方数百体を半分にし斬撃で体育館を更に粉々にする。
雑魚を相手にコウとレオンは遊んでいる中,4.2とウタハはは向き合っている。
「,,,」
「どうしたデカブツ,早くこいよ」
あいつ←[10m/28t]。
「ニチャ」
するとあいつは大きく笑った,刹那爆破音が響く,あいつはこっちに踏み出していたのだ,瞬間拳が迫るウタハ,,,バゴーン!
弾けたのは4.2の方であった。
コウとレオンはアレを見て鼻で笑ってしまった。
「バカな巨人」
「そうやな」
二人は大体同じことを思っていた。
「「(《抑揚/律動[テンション/ノリ]》に乗った時のあいつが一番強い,だがE+と言う評価に反映されているのだ/や)」」
全く微動だにせず何故4.2跳ね上がったのか,それはウタハの技,テンソウ《纏装》である。
一切動かない状態でも可能な受け技,赤子の頃,初めてウタハが使った技である,不動状態で10tトラックに轢かれても地面にクレーターが形成され。
使用者のウタハは無傷,逆にトラックは鉄棒に激突したように真ん中縦に窪みが出来ていたと言う,これはテコの原理が重要である。
支点,力点,作用点の理解が重要であり肝心なのはブレぬ軸である,その軸を生み出す肉体制御は針を立たせるほどに難しい。
針を立たせることは物理的な性質に理由がある,針は非常に細長く尖った形状をしており,重心は針全体に沿って分布しています。
そのため,針を縦に立たせるためには,重心が針の先端の真上に正確に位置しなければなりません,しかし,針の先端は接地面がほぼ点に近いため,安定させることが極めて難しいのだ!
さらに!針の尖端は微細な凹凸やわずかな振動の影響を受けやすく,ちょっとした環境の乱れでも倒れてしまいます。
物理学的には,物体が安定して立つには重心が支持基底の範囲内にある必要がありますが,針の場合その基底がほとんどないため,自然に立つことはほぼ不可能と言えます。
つまり,針を立たせるのが不可能なのは,接地面が極端に小さく,重心を安定させられないためであり,日常の条件下では針は自立できないのです。
それを易々と実行可能な軸の持ち主しか使えない,それが纏装と言う吸収と反作用と伝達の領域である,言うなれば動かずしてカウンターの成立する技だ。
「軽い軽い」
「,,,」
宙を飛び下に落ちるやつはパンチをしようと構えると,シュっと拳を振る。
バゴーン,拳圧の爆風は竜巻を引き起こし空気圧縮は乾燥により炎を纏いファイヤサイクロンは
ウタハに直撃する。
バゴーン!地面に4.2が着地する。
「へ〜演出だけは無駄に凝ってるじゃないか」
そんな軽口を叩きながら爆炎を背後に出てくる。
「ギャハハハハ」
すると4.2は馬鹿笑いしだす。
「はぁ?」
「ヒィ」
奴が笑ういながら指パッチンをする,すると。
「へ〜,クソでかい注射器と,それをグサッと,
んでなんだ?粉薬も飲むと,,,あいつ目の前で
ドーピングしてやが」
刹那既にウタハは殴られていた,,,筈だった。
「⁉︎」
4.2の目が捉えた光景は避けたことすら理解出来ぬ,残影を斬らせる回避行動である,その上本体は皮一枚分すらないほぼ接触してるに等しい距離での回避である。
「まさか喋り途中に不意打ちとか,お前お約束とかわからないタイp」
「ウガァァァ!」
やつは連打する,連打連打連打とにかく連打,0.00002秒に約数3000発と言う拳に
拳圧の衝撃波の被害がすごい。
「そろそろ終わりだな」
「あが?」
遠くで見てる二人は思う。
「(あれ?なんか巨人止まってね?)」
びちゃ,びちゃびちゃ,ドクンドクン,地面に触れた心臓が生命の脈動の鐘を鳴らす。
「心臓でかぁ,鯨かテメェ」
バゴーン!人造人間は倒れる。
「皮膚とか筋肉切らないで骨の下に潜らせて内蔵を血も出さないで抉り出すとか,頭逝かれてるだろあいつ」
「初っ端からアレ使えよバカ!何舐めプしてんだバカ」
ごつん!ゲンコツが入る。
「痛て!何すんだよ!馬鹿になったら責任取れよ」
パチン,っと手が叩かれる。
「はい試験終了〜舐めプしなかったらもっと良かったかもね」
「すまん」
「まぁ俺はストレス発散出来たから別に〜」
「良いよ楽しかったからね」