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F4 P1を目指して。  作者: 銀乃矢
F110CUP編
9/44

第8話「蓮真との出会い」

あれから次の大会が行われるスポーツランドSUGOのシミュレーションなどを行い、本番に備えていた。



スポーツランドSUGO、ピット。

「結構コース幅狭くて、縁石の使い方とか間違えたらスピンしそうです。」

「ここは結構難易度が高いコースだからな。このコース、結構クラッシュも多いからな。お前も気をつけろよ。」

「はい」


メカニックたちがF4マシンを囲み、整備を進めていた。



「邪魔、どけ」

工具箱を持ったメカニックに後ろから声をかけられた。

「あ、ご、ごめんなさい。」



「あいつ、やっぱり人嫌いだな。」

「あ、安住社長。あの人誰ですか?」

「あいつは織田蓮真(おだれんま)だ。あいつ、元レーサーだったんだ。」

「そうなんですか?」

「あぁ、F4に出ていたんだが、資金的な関係から断念して、今はここでメカニックをしているんだ。」

「お前とも年近いから仲良くなれるんじゃないか?」



「蓮真、ちょっとおいで。」

「なんすか?」

「彼の名前は知ってるかい?」

「大野だろ?なんすか。」

「彼と仲良くしてくれないか?」

「なんで。別に仲良くする必要ないでしょう。」

「頼むよ。君はレース経験が豊富だ。だから、彼に教えられることをできる限り教えてほしいんだ。」

「…整備しないとなんでもういいすか。」



「あの人、怖い…」

「あいつ、もとからなんか冷たいんだ。」


「俺も仲良くできるように頑張ってみます。」




「……?」

瀬成は頭を抱えていた。


「…何をしている。」

そこに立っていたのは蓮真だった。

「うわっ!?びっくりした!」


「せ、セッティングが決まらなくて。練習でベストだと思っていたセッティングが思ったよりハマらなくて。」


「だったら、リアのサスペンションをもう少し柔らかくしてみろ。今のセッティングだとリアサスペンションが硬すぎてコーナーを曲がりづらい。整備していて気付いたが。」

「あ、ありがとう。」




この共同セッティングは成功した。

「3位!3位だぞ!やるじゃないか!」

「えへへ。でも、今回は蓮真先輩のおかげでもあるんだ!」

「そうなのか?」

「…あぁ、セッティングに悩んでいるように見えたからな。」

「お前にも、そういうとこあるんだな〜?」

「なんすか、社長。そろそろマシンが戻ってくるんで、整備しに行っていいすか?」

「もちろん。彼に最高の状態のマシンを渡せるように頑張ってくれ。」


蓮真先輩、怖いと思ったけど、面倒見てくれて優しい人だな。



彼は戻ってきたF4の整備を始めていた。






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