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F4 P1を目指して。  作者: 銀乃矢
F110CUP編
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第7話「対人戦」

筑波サーキットでの試験に合格できた瀬成。

今度の目標はレース参戦となった。


「大野くん、単独で走ってあのタイムなら、レースに出てみても大丈夫かもしれないな。」

「本当ですか!」

「あぁ、だから、来週末にあるもてぎで開催されるF110CUPっていうレースに出てみようか。」

「はい!」




翌週末、モビリティリゾートもてぎ。


「昨日の予選も速かったぞ!いきなり12台中5番手なんて、難しいものだよ。すごいことだ。」

「ありがとうございます!なんか、昨日はもう行ける気がして。とにかく攻めてみました。」

「いきなり攻められるなんて、すごいじゃないか。さぁ、この後の決勝レースも頑張っておいで。」


「はい!」



12台がフォーメーションラップを終え、グリッドにつく。


「5位。2台抜ければ表彰台だ。行ける。絶対行ける。」



レースが始まる。


12台がもてぎの1コーナーめがけて飛び込んでいく。


「外側に1台。イン側にはいない。」


しかし、彼は油断していた。



「…!?」


そう、瀬成が想定しているよりも遅いタイミングでブレーキをかけるマシンもいたのだ。

これはオーバーテイクの基本とも言える、レイトブレーキだ。


瀬成はこれを想定できていなかった。



このバトルに対処しきれず、2つ順位を下げた。




ただ、ゲームと、単独走行にだけ慣れていた瀬成にとっては、実戦経験はないも同然だったため、順位を守り切ることができなかった。





ホームストレートに戻ってくると、チェッカーフラッグが振られているのが見えていた。


「ゴールか…」


安住レーシングのレーシングカーがフィニッシュする。



ピットに戻ってくると、車両保管場所に誘導される。



エンジンを切り、マシンを降りると、安住社長が来た。


「お疲れ様。初めてのレース、走りきれただけでも大きな成果だよ。順位は今回は気にしなくていいよ。」

「社長、でも、俺悔しいです。何もできずに順位を落としてばっかりで。」

「最初はだれでもそうだよ。それに、今回は使い古した中古タイヤだったのも悪かったかもしれない。」


その時、お互いに話していると後ろから声をかけられた。


「いやー、瀬成くんの初レース、感動したよ。よく頑張ったね。」

「えっと…どちらさまで…?」

「あ、大野くんには紹介していなかったね。彼は小野医院の院長の小野和哉だ。私達安住レーシングのスポンサーとしてサポートしてくれている。」

「あ、そうなんですね。大野瀬成です。よろしくお願いします。」


「今回の走りを見て、君に支援をしたくてね。資金を渡すから新しいタイヤを買って、いい走りをしてほしい。」

「あ、ありがとうございます。」


翌週、新品タイヤが1セット(4本)が安住レーシングの工場に納品された。


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