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F4 P1を目指して。  作者: 銀乃矢
FIA-F4編
37/44

第33話「再始動」

「よし!すべてのパーツの搭載が完了した!みんな本当にありがとう!これは私からの少々の感謝の気持ちだ」


安住代表は飲み物と封筒を配っていた。


封筒の中には千円が包まれていた。

「申し訳ないですよ!」

「僕達はただ瀬成くんのマシンを直したくてやっただけなんですよ!」


「いや!みんなはこの時間まで頑張ってくれたんだ、受け取ってくれ!」



「ふぁ〜。とりあえずみんな寝ましょう。僕達のチームの整備もこのあと待っていますから。」


「そうですね」



瀬成の90号車の修理に貢献してくれたメカニックたちはホテルに戻り、仮眠をとることにした。





4時間後、FIA-F4決勝レーススタート20分前。


「おはようございます!自分も元気になりました!」

瀬成がテントに入ってくる。

メカニックたちから拍手が上がる。


「おかえり、瀬成。」

「はい、ただいま戻りました、蓮真先輩。」

「マシンは出来上がった。ただ、カラーリングは戻らなかった…」

「こっちのほうがかっこいいじゃないですか。みんなの意思を背負って走るみたいじゃないですか」


「…そうだな」


「実は、まだエンジンを始動できていないんだ。だから今からしてみてほしい」



瀬成は持ってきた荷物を置き、マシンに乗り込む。


「じゃあ、行きますよ」


クラッチを踏み込み、エンジン始動ボタンを押す。


何回か始動に手こずる。

「大丈夫、絶対かかる」

この自信がどこから来るかはわからない。でも、かかる、そんな気がした。


「んん、きた」


テント内に轟音が響き渡る。


拍手と歓声が上がる。


瀬成の表情が一気に明るくなる。


「やった!やったよ蓮真先輩!」

「よかった、よかった…」

蓮真の緊張の糸が切れたようだ。


何度かエンジンを吹かし、さらに調子を確認する。


「OKです」

エンジンを切り、マシンから降りる。


「本当にありがとうございます!」


瀬成は勢いよく頭を下げる。


「いいんだよ、瀬成くんが帰って来るのを願ってたから」

「…じゃあ、今日の決勝、いつもよりさらに速く走って優勝してきます!」


「瀬成、こういうときこそいつも通り行くんだ。変に気張ると逆に調子崩すぞ」

「はい!」



「さぁ、AZUMI racing、再始動だ!」


「「おぉぉぉぉぉ!」」


AZUMI racingの士気は最高潮に達していた。


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