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F4 P1を目指して。  作者: 銀乃矢
FIA-F4編
31/44

第27話「プライベートテスト1日目」

静岡県、富士スピードウェイ。


ここにAZUMI racingのマシンたちが集結する。


「よし、今日から2日間、プライベートテストを実施する。ぜひ、実りのある2日間にしてくれ。」



「瀬成、今日の目標は再現性の確立だ。お前のライン取り、ぱっと見すべての周回でバラバラだ。」

「それだとだめなの?」

「だって、レースの世界はコンマ数秒の行動がすべての結果に直結するんだ。」


「だから、今日はとにかく走行ラインを揃える。とりあえず、このあとは俺がF110に乗るから、その後ろを追いかけてみてくれ。」

「はーい」




午前中の走行時間が始まる。


『今日だけは特別に無線を使うから、今日は無線を頼りに走ってみてくれ。』

「わかりました」


実際、F4などのジュニアカテゴリーという場ではレースでの無線の使用は禁止されている。

ただ、中には練習走行にのみ活用するチームもある。




「あ、今のコーナーミスった…」


ミラーで後ろを見ていた蓮真も気づく。

「ミスったな…まず、このあと伝えること1つ目だな。」



1.5kmのホームストレートに2台が戻ってくる。


『瀬成、そのまま蓮真の後ろを走ってみろ。速度上がるから』

「了解」


スリップストリームの効果で瀬成の最高速度が伸びていく。


『スリップストリームで速度が上がっているから、ブレーキのタイミングミスるなよ』


通常なら150mの看板でブレーキを踏むようなところをそれより手前でブレーキを踏む。


「うおぉぉぉ!!」

強い踏力でブレーキを踏もうとしたら声まで出た。


無事、コースオフすることもなく1コーナーを通過できた。



「瀬成、やるじゃん。オーバーランもしなかった。スリップストリーム使いこなせてないやつは最初飛び出していくのに。」




「危なかった…でも、あの感覚、面白い」




午前中の練習が終了する。


「ほれ、瀬成おつかれ。」

「あざっす。」

「どうだ、しっかりとスリップストリームを使ってみた感想は?」

「ゲームと似てるな、って思いました。ぐんぐん速度が上がっていくの見て」


「そうか。瀬成はゲームが好きなんだっけか?」

「はい!もう毎日2時間はやってますよ!」

「それは好きすぎだな」

瀬成は笑顔を見せる。


彼の速さはもしかしたらゲームから来ているのかもしれない。


「とりあえず、午前中気になったところだ。確認して、午後の練習で克服しよう。」

「はい!」




午後のセッションだけでもタイムはぐんぐん向上した。



セッション終了後、富士スピードウェイは夕日に照らされていた。

「よし、今日の走行枠は終了だ。お疲れ様。」

「お疲れ様です。まだ明日もありますから頑張りましょう」

「そうだな」


2人は富士スピードウェイの最終コーナー付近に建つホテルに向かった。


「よし、ちょっと休んだら、近くのファミレスでも行くか。」

「ほんとですか?やった!」

「何食いたい?」

「ハンバーグ!」

「即答だな」


「よし、じゃあ今日の夕飯はハンバーグでも食べるか」


2人はファミレスで食事を楽しんだ。






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