第25話「決着」
12周のレースを戦い切る。
「チェッカーフラッグだ。3位か。まぁ、復帰戦としては上々だったかな。」
「チェッカーフラッグ、7位。初めてのレースでポイント取れた!やった!」
レース後、AZUMI racingのテント。
「いやー、ふたりとも、本当によくやってくれた。蓮真、久しぶりの復帰戦、いきなり表彰台なんてな。
そして瀬成、初めてのレースでよくポイントを取った。上出来だ!」
「「ありがとうございます」」
「よし、今日の夜は宴だー!」
安住社長は上機嫌だった。
その裏では…
Vision motor sportsのテント。
「颯!なんでお前はあそこであんなもったいないクラッシュをしたんだ!あそこでオーバーテイクしなくたって他で追い抜くチャンスはあったんだぞ!」
「す、すみません、俺の…」
「今はお前の言い分なんて聞きたくない。早く出てってくれ!」
「國村、お前はなんであそこでオーバーテイクしなかった!あそこで追い抜くことができてれば3位は確実だったんだぞ!お前は本当に攻めっ気が足りない!もっと攻めろ!」
「でも、攻めたとしてもクラッシュの可能性も…」
「だから、言い訳をすんじゃねぇ!お前の実力不足なんだよ!」
「アシュリー!お前はなんであの走らせ方をやめなかったんだ!あれをしなければ7位か6位は取れていたんだぞ!」
「ご、ごめんなさい…でも、あれのほうが速く…」
「お前まで言い訳か!本当にこのチームはだめだな!お前たちの実力を見越して契約したってのに。」
「いいか、颯、或人、お前達はポイントを獲得できる実力を持っている。だから、お前達がこのチームのポイントを稼げ。そして、竹内、アシュリー、お前達2人はAZUMI racingを抑え込め。今後はこの方針で戦っていく。いいな。」
「「「「はい」」」」
次の大会はモータースポーツの聖地鈴鹿サーキット。




