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第1話「活動終了」
安住食品、会議室。
ここでは今、とある活動に対する会議が行われていた。
「来年度のFIA-F4参戦についてですが…」
「まず、スポンサーとの話し合いの結果、今年よりも多く資金を確保することができそうです。」
「ただ、心配なのは社長の体です。来年で70歳になりますから…」
「私ももう年だからな。そろそろレーシングカー乗るにも限界が近い。だから、引き時を見失う前にやめようと思う。」
そう、この安住食品は、一族が大のレース好きであり、安住レーシングとして、社長である安住信春が自らFIA-F4ジャパニーズチャンピオンシップに参戦してきたのだ。
再び会議に戻る。
「それと、来年からマシンの規定が変わり、現在使っている童夢社のF110は使用不能になります。来年からはムーンクラフトのMCS4-24にマシンが切り替わる予定です。」
「それもあるからな…ちょうどやめるタイミングとしては良かったかもしれん。」
社長との意見もまとまる。
「では、安住レーシングの活動終了を正式に決定いたします。」