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アクシデント

     (5月10日)


 その日、私(田村)は移動日であったため、新幹線で東京から新大阪まで行き、その後、貸しきりバスで大阪市内のホテルへ向かう途中であった。

 

 バスに乗ってから15分ぐらい経った頃、急ブレーキにより私達の乗っていたバスが停まった。

 

 私は前方に座っていたため、横断歩道を自転車で渡ろうとしていた女性が倒れたのが見えた。


 明らかに信号無視で女性が渡ろうとしていたのだ。幸いにもその女性はバスに接触しなかったため、すくに立ち上がった。心配になった私は、バスのドライバーに、

 

 「近くに停めて、少し待っていて頂けますか?」と言い、バスから降りた。


 「大丈夫ですか? 怪我はされていませんか?」と私は尋ねると、

 

 「すみません。急いでいたもので、赤信号なのに渡ろうとしてしまって」と謝罪をした。

  

  女性が足を少し引きずっていたのに気付き、

 

 「もし、よろしければ、近くまでご一緒しましょう」と私は言った。


  その女性は丁重に断ったのだが、


 「いえ、少し怪我をされているようですから」と私は言うと、

 

 「ご迷惑をかけまして、申し訳ないです」と彼女は言った。


  バスを待たせていたため、彼女にこちらで少しだけ待ってもらうように伝え、私はバスの停車場所へ走って行った。


 「後でタクシーで行きますので、先に行って下さい」と私はドライバーに言って、戻ろうとした時に平田コーチと目が合った。


  平田コーチは、私より6歳年上である。プライベートも含め、よくお世話になっており、いろいろな相談にものってくれる先輩なのだ。 


  その平田の目が心配そうに見えたため、私は笑顔で大丈夫だという合図を送った。




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