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戒め 【01 恋愛】

 緊急事態宣言中の歌舞伎町は閑散としていた。しかし、それは表向きの顔だ。


 闇営業しているホストクラブはいつも通り、いや、いつも以上にキラキラと輝いていて、私のように自らの力で金や権力を手にいれた女たちの前で若いだけの価値しかないホストたちが道化ている。


「美紀さん、僕、新しい車が欲しいな」

「前に買ってあげたばっかじゃない」


「でも、いいやつが出たから」

「もうちょっと待ちなさい。新しい商品を出すから、それがヒットしたら買ってあげる」


「ありがとー」


 女の子のように高い声をあげて、ホストの卓也が体に抱き着いてくる。

 声は細いのに、その胸や背中は厚い筋肉に覆われていて、毎度驚かされる。


「このあと、アフター、どう?」

「もちろん、お付き合いします」


 卓也がにんまりと笑う。車のためにどんな痴態も見せる覚悟なのだろう。

 この子のこーゆー打算的なところが安心できる。


 だって、私は二度と男と恋愛する気はないのだから。


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