スーさん...
シンヤ達は何を受けるか依頼を探してた
「何受けるのじゃ?」
「うーん、これとか?」
シンヤが見せて来たのはドラゴン討伐の依頼だ
「それで良いのじゃ」
「そうですね。それが一番近いですし」
依頼紙を受付嬢に渡して、シンヤ達はドラゴンの所に向かった
「青色の子竜だったのう?」
「そうだよ」
「なら、あれですね」
ルナが指を刺した方向に6メートルぐらいのドラゴンが寝て居た
シンヤ達はそのドラゴンに近づいた
「寝てますね」
「寝ておるのじゃ」
「このままザクッといっちゃう?」
「それだとつまらんのじゃ」
「なら、起こすか」
シンヤはドラゴンに向かって殺気を放った
「ガルルルル!!!」
その殺気に驚いてドラゴンは反射的に後ろに飛んだ
「おお、ワイバーンと比べると迫力が違うねぇ」
「でも、別に3人で行く程の強さじゃないですね」
「「だね〜」」
シンヤとルティナ声を揃えて言った
「スーやる?」
頭の上に居たスーに問いかけた
"お〜やる〜"
「スーがやるって」
「了解じゃ」
「分かりました」
スーは羽をパタパタと動かし飛んだ。
ドラゴンがスーに向かってブレスを放ったがスーは無傷だった。
すると、スーからゴーレムの様な大きな手の形が出てきた
「何だあれ..」
「スライムの上位スキル擬態じゃのう」
「へ〜」
「多分ゴーレムの擬態じゃ」
すると、スーはどんどん腕を擬態して。合計10コの腕を擬態した
ドンドンドンドン
うわ〜スーさん、えげつねぇ
スーはドラゴンをタコ殴りしていた
シンヤはチラッとルナを見たが、見事に固まって居た
「今晩はドラゴンのたたきかな?」
ドラゴンは完全に人には見せられないほど潰れていた
スーはシンヤの頭に乗った
"パパ〜魔石だけ頂戴〜"
「良いよ」
スーはドラゴンの魔石を食べた
"お〜やった〜魔法覚えた〜"
「まじで?」
「どうしたんじゃ?」
「スーが魔法を覚えたって」
「ほ〜う」
すると、スーはブレスを放った
「ドラゴンブレスじゃな」
「でも、何か先程のドラゴンより威力凄く上がってません?」
「確かに、スー俺に向けてブレス放ってくれ」
"え〜やだ〜パパを傷つけたく無い〜"
「大丈夫だ」
"う〜分かった〜"
スーは空に飛びシンヤに向けてドラゴンブレスを放った
熱!!なんか威力上がってねぇか??
スーは先程放ったドラゴンブレスより何倍もある威力を出してた。それを食らったシンヤはその場で座り込んだが自動回復のおかげでみるみると治って行き、完治した
「おお、小僧やはりそのスキルは強力過ぎるのじゃ。今の上位吸血鬼でも治せない程の火傷の量じゃったぞ?」
「これ結構便利だけど、やばいな。今の傷でも治せるのか」
「多分腕とか切断されない限り殆ど回復するじゃろう」
「うーんなら腕切断してみるか。治るか確認するか」
「アホか?我がそれを見逃すわけなかろう。辞めておけスキルに回復って書いてあったのじゃ、再生だったら可能だったが回復は失った物は戻らないのじゃ」
「成る程、火傷や切り傷、刺し傷とかはだったら治せるのか」
「うむ、そんな所じゃろう。傷の治りの速さなら吸血鬼より早いがあやつらは切断された腕でも再生するからのう」
「へ〜強い?」
「夜になれば強いぞ」
「戦ってみたいな」
そして、シンヤ達はドラゴンをアイテムボックスに入れてギルドに戻った
「冥帝様、魔弾姫様、黒霧様、お帰りなさいませ。随分お早いお帰りですね?忘れ物でしょうか?」
ん?なんかこのやり取りどっかでやったな
「いや、依頼達成に来た。ほい」
シンヤはアイテムボックスから、ドラゴンを出した
「悪い、魔石はこの通りに潰れちまって。肉の方はちょっと貰って行くよ」
「だ、大丈夫です。討伐証明が出来れば良いので」
少し混乱してた受付嬢だった。
「こちら報酬となります」
お金が入った袋を渡された、シンヤはそれを受け取りアイテムボックスにしまった
「受付嬢さん、明日俺らこの国から出発するんだ。お世話になったよ」
「そうなんですか。冥帝様達も気を付けて下さい」
そして、シンヤは冒険者ギルドを後にした
馬車に戻るとリン達が居た
「あれ?シン〜どこ行ってたの?」
「買い物だ」
「旦那様、お風呂にする?ご飯にする?それとも..ワ・タ・シ?」
棒読みで言ってきた
最近カノン、テンション高いな..
「んじゃ、風呂」
「ぶー」
カノンの頬が膨らんだ
そして、シンヤは風呂に入ってリビングで寛いでた
「あ、そうそう。なんか、俺達に2つ名着いてたぞ」
「え?!本当!!」
リンはシンヤの膝を枕にして寛いでたが、シンヤから二つ名が与えられたと聞いて立ち上がった
「おん、リンは紅蓮剣だ」
「紅蓮剣?悪く無いね」
そして、シンヤはみんなに二つ名とランクアップの事を伝えた、その時シンヤより高かったクロカはドヤ顔された
「ボク..死神?...」
死神呼ばわりされて、しょんぼりしてたクロカだった。
「何故私は黒鉄の魔女って言われてるのでしょうか」
「あれだろ、黒い未知な鉄の機体を使ってたからじゃね?」
「良く分かりませんね」
アイは自分の二つ名にあまり納得行ってなかったようだ
「んで、シンヤ君達は買い物に言ってたのに、何故それを知ってるのでしょうか?」
ドキッ
アリアがなんやらシンヤ達を疑っている
「ほほほら?あれだよ。買い物中にギルドに通ったらそこで聞いたんだ」
「成る程、なら次は何故スーはドラゴンブレスを放てるんでしょうか?私達は一度もドラゴンとは戦って居ないはず。しかも、今日はドラゴンの肉と来ました」
「さっき...自慢してた..私達に見せてくれた..」
スーー!!!何をしてるんだ!!
シンヤはどんどん焦り始めた
「あれだ。他の冒険者が倒して来た新鮮なドラゴンが売られてたから、買ったんだ。その時に魔石も付いてたからそのまま、スーにあげたんだ」
「成る程、それはごめんなさい。疑ってしまって」
「良いんだ良いんだ」
ふー、危ない危ない
「シンヤ君?今自分の唇舐めましたね?」
「へ?」
「お兄ちゃん、気付いて無いけど。何か上手く行った時自分の唇をペロッと舐める癖があるんだよ」
何それ?初耳なんだけど..
「シンヤ君、嘘通ったと思って安心しましたね?んで、本当は何をしてたんですか?」
シンヤは今日のドラゴン討伐しに行った事を伝えた
「へ〜シン、私達には今日は修行、依頼とか疲れる事は禁止させてたのに、シン達は依頼しに行ったんだ」
「違う!ルナが!」
「ちょっと!!私を売らないで下さい!!そもそも言い始めたのはシンヤさんじゃ無いですか!私は止めましたよ?でもシンヤさんが駄々こねるから」
へ?
「そうじゃな、小僧が駄々こねるから我らも仕方なく着いて来ただけじゃ」
おいいいい!!お前ら逃れようと俺を犠牲にするのか?!
「ふーん、そうですか。分かりました、はい。まずは正座して下さい。3人とも」
「「へ?」」
逃れたと思った2人は目が点となった
「付いて行ったんですよね?それは同罪ですよ」
そして、シンヤ達3人はアリア達に怒られたのであった




