決着。そして、リン対クロカ
「本気で行くぞ!!」
「本気で行くよ!!」
「カノン!!」
「シンヤ!!」
カキンッ!!
薙刀と刀がぶつかり合う音がした
「浮影」
無数の剣筋がカノンを襲った、カノンはそれを舞う様に全ていなした
カノンはシンヤの頭目掛けて横蹴りを入れたが、シンヤは頭を低くして避けた。お互いは後ろに飛び距離を取った。
「シンヤ本気で来るって言う割には呪印は使わないのね」
「あれは今使わない」
「なんで」
「あれを使ってると、変な感情が出てくるんだよ。戦う事しか考えられなくなるんだ。人を斬った時の快感、悲鳴や断末魔が聞きたくなる感情が色々出て来るんだ。そんな感情でカノンと戦いたく無い」
「そう」
そして、お互いは何秒か見つめ合い再びお互いの武器がぶつかり合った。
「<重力の空間>、5倍」
ズズーーン
「重っ」
シンヤは今でも倒れない様に耐えていた。
「うそ、これ耐え切れるんだ」
「鍛えてるからね、でもこれは厄介だな。ちょっと邪魔だ」
シンヤの片目は赤く光った
"魔眼"
「ちっ、そう言えばそんな魔眼持ってたね」
シンヤは解放されて、カノンのところに瞬間移動の様な速でで向かった
「シンヤは向かって来る時大抵は後ろに回ってくる」
カノンはシンヤが消えた様に見えたが、シンヤがどこに行くか予測して薙刀を後ろに薙ぎ払った
「まじか!」
「ふふ、当たりの様ね」
シンヤはカノンの薙刀を刀で受け止めた。シンヤは薙刀の柄の部分を掴み、こちらに引っ張った。カノンは強く薙刀を掴んでたせいかその勢いで前に転びそうになった
だが、シンヤの襟を掴み前に転ぶ勢いを利用して、引っ張った。シンヤは体制を崩して薙刀を離した隙にカノンはシンヤから距離を取った
「来い!八岐大蛇」
シンヤから2つの龍の頭が現れた
2つの頭がカノンを襲った
カノンは1つの頭に近づいて頭に薙刀を突き刺し
反発力を使って高く飛んで頭に乗った
カノンは龍の首を沿って走った
「雷空撃」
近づいて来るカノンに雷の斬撃を飛ばした
カノンはそれをジャンプで避けて薙刀をシンヤに向けて投げた、薙刀は落ちて来る重力のせいか速い
シンヤはそれをギリギリ避けたがカノンも落ちてきてシンヤの頭目掛けて踵落としをした
「っ、痛ぇ」
「はっ!」
カノンは下に着地して体制を低くして、掌打でシンヤの顎に命中した
「カッ!」
顎にヒットしたせいか目の中に星が飛び散るほどの衝撃が広がった
カノンはシンヤが目眩をしてる隙に薙刀を拾い、シンヤに突いた
「カノン、俺に意識しすぎだ」
「やばい」
カノンの後ろに1つの龍が襲った、シンヤに攻撃を中断して後ろの龍の頭に後ろに回る様に薙ぎ払った、龍の頭は見事に斬れた
「ちっと、痛むぞ」
シンヤはカノンに目掛けてパンチをかました、カノンは前腕でガードしたが、パンチの勢いで後ろに吹っ飛んだ
「痛い」
「え、ごめん」
「ふふ、やっぱりシンヤって私達と戦うと弱くなるね」
「本気で行くって言ったけど、やっぱりカノン達を攻撃するとき無意識で手加減しちゃう所があるんだよな」
「それ程私達の事を愛してるって事じゃない」
「そうかもね」
そして、お互いは近づき超高速移動しながら攻防を繰り広げた。
それを見ていた観客達は
「やはりあのパーティは凄い!!」
「人間が動ける速さじゃないぞ!全く動きが見えんぞ!!」
「あの子凄く綺麗に槍を使うわね、月の様に丸く回ったり」
「あの刃、三日月みたいに綺麗な形をしている」
「月姫..」
「月姫か彼女に相応しい名だな」
そして、シンヤは雷聖を鞘にしまい、炎魔で無風の斬撃を飛ばした
「火炎天撃!」
「シンヤその技貰うね、重天撃」
カノンは自分の重力魔法と合わせた重い斬撃を飛ばした、カノンの斬撃はシンヤの斬撃より重いのでシンヤ斬撃が負けてしまった
「やべっ!」
カノンが飛ばした斬撃がシンヤを襲った
「紅桜」
刀を振り上げた、シンヤは重天撃を斬った勢いで後ろに吹っ飛んだ
「斬ったね、それを斬れば貴方2倍の重力が付与されるよ」
シンヤの腕は重くなった
「重い..しかも危ねぇ、ギリギリ落ちる所だったぞ」
シンヤは重天撃によってステージのギリギリ端まで投げ飛ばされてた
「シンヤ降参する?これ以上戦っても私に勝てないよ。私を敵として殺しに掛かるなら勝てるけど」
「カノンを敵として見れねーよ。うん、そうだねこのままだと負けちゃうね」
シンヤは自分の腕に魔眼を発動させて無効化させた
「カノン!今から手加減無しで!!刀を振り落とす!!絶対に死ぬなのよ!!」
シンヤは炎魔をしまい、雷聖を取りだした
そして、シンヤは刀を上にあげた
「身体強化、腕力強化。稲妻遠雷落とし!!」
シンヤは刀を振り落とした途端か闘技場に稲妻が落ちて爆発した。闘技場はシンヤから一直線に大きな切れ目が出来ていた。そして煙が少し薄くなると薙刀が落ちていて、誰かが倒れてる影が映った
「カノン、俺の勝ちだ!」
煙が薄くなって倒れてる影が見えたそれは何とカノンが着ていた羽織だけだった。
「えい!」
「あ、」
シンヤはカノンに押されて、場外に落ちてしまった
「決着!!!シンヤ選手場外の為!!勝者!カノン選手!!」
「やった!私の勝ち!!」
カノンはシンヤに向けてVサインした
「こんにゃろ〜」
「ふふ、別にシンヤを倒すって言って無いもん!試合に勝つって言っただけだもん」
カノンはシンヤに試合に勝てたのかやたら上機嫌だった
「ああ、カノン俺の負けだ」
「うん!末永く宜しくね!旦那様」
「おう!..え」
カノンはシンヤに唇にキスをした
「これ初めてだからね」
カノンは頬を赤くして闘技場を後にした
『続いては本日最後の試合、クロカ選手対リン選手!!!』
2人は闘技場に上がった、だが何やらやる気がなかった様だった
「ねぇ、クロ〜。あの2人の後に今から私達試合するんでしょ?」
「...あの2人の戦い..完全に決勝戦みたい..だった...しかもプロポーズって..」
「ねー、本当私達やりずらいよ」
「なら、お互い..本気の一撃で...終わらせる?」
「いいね!!」
『それでは試合開始!!!』
リンは自分を強化した
「身体強化!腕力強化!!物理攻撃強化!!『超限界突破』!」
クロカは自分を強化した
「魔法強化、炎魔法強化、魔法攻撃強化..『魔導の王』!!」
魔導の王
クロカのユニークスキル
古代魔法、失われた魔法を10分間使える様になる。そして、魔法の速度と威力も大幅に強化される。再び使うには24時間待たないと行けない
カノンは杖を構えて、リンは剣を上にあげた
「勝利の女神よ」
「炎の神よ」
「我に力をお貸し我がもとへ光となりて集え」
「我が盟約に従い猛る灼熱の炎よ」
応援席から見てたシンヤ達は詠唱を始めた2人を見て焦り始めた
「ん?何であの2人は詠唱してるの?」
アリア「何やってるんですか!あの2人は!!」
「クロカさんが詠唱してます!」
「待って!クロカの詠唱はやばいってこの国ごと吹き飛ぶよ!!」
「リンお姉ちゃんが詠唱してる魔法って..」
「リン様は勇者の最強の技ですね。聖魔法も付与してますのでこの国ごと吹っ飛ぶと思いますよ」
カノン「なんかヤバそう」
「おい!!マナ!!今すぐ!!この会場全て防御魔法をはれ!!ここ全部吹っ飛ぶぞ!」
「わ、分かった!!!エリアシールド10重」
闘技場の周りにシールドが貼った
「多分まだ無理だよね..一応これも『鉄壁の要塞』」
マナは闘技場の周りに大きな壁を作った。いきなり壁が現れたのか観客達は騒ぎ出した。
「闇を砕く程の聖の力を」
「全てを焼き尽くし喰らいつくせ」
「勝利の証!その名は!」
「偉大なる炎の神の名は」
「『勇者の剣』!!」
「『火之迦具土神』」
ドッッッガガアアァァァアアアアァァァンンン!!!!
闘技場は爆発した。マナのシールドは全て破壊されたがマナが鉄壁の砦のおかげで少しひび割れしたが、観客席まで爆発は届かなかった。
そして2人は、リンは場外に立っていてクロカは闘技場の上に居た
『リン選手場外の為、勝者!!クロカ選手!!』
「えーー」
「やった!」
リンは負けて悔しそうだった、クロカはVサインをしてた
「いや、クロカ。ズルしただろ..」
シンヤは何か気付いた様だった




