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シンヤ対カノン

本日の試合が終わり、シンヤ達は馬車の中で寛いでいた。

シンヤはソファーの上でぐったりと寛いでいる。


「マスター、お茶で御座います」


「お、ありがとう」


「マスター此方お菓子となります。枕使いますか?」


「枕欲しい〜」


それを見ていたリン達は


「シン、ダメ人間にされてない?」


「シンちゃん...が..ダメな大人になっちゃう」


「シンヤさん、ヒモ男になっちゃいますよ」


「アイ!!あまりシンヤ君を甘やかさないで下さい!。ほら、アイもこっちに来て下さい」


アリアはアイをシンヤから離した


「アリア〜俺のアイを取らないでくれ〜」


ドキッ


何やらアイの肩がビクッと跳ねた


「マママスター、それをず、ズルイです」


「ん?何が?」


シンヤは何の事か分からず首を傾げた

シンヤはアイから貰ったお菓子を食べようとしたが


あれ?ああ、マナか..


目を離した隙にマナに全て喰われてしまった


「そう言えばさ〜今日変な奴に絡まれたのよ」


アリア「そうなんですか?」


「ああ、なんか。何ちゃら王子様がよ。リュク?何ちゃら何ちゃら第三王女を渡せ。って言わらた」


「シンヤ君...何も覚えて無いじゃ無いですか..何ちゃらしか言って無いじゃ無いですか」


「ご、ごめん。名前が長くて」


ガチャン


シンヤの隣でカップが落ちて、割れた音がした

落としたのはカノンだった


「ご、ごめん」


カノンは割れたコップを拾おうとしたが

シンヤがその手を掴んで止めた


「指切れちゃうから、俺がやるよ。ん?」


シンヤはカノンの手が震えてる事に気付いた


「カノン大丈夫か?」


「シンヤ..だ、大丈夫」


「でも..うん、分かった。なんか困った事あるなら俺らに頼れよ。力になるからな」


「シンヤ、ありがとう。ねぇ、もしさこんな何も出来ない弱い私の為だけに大切な人達も巻き込んで世界を敵に回せる?」


「ん?当たり前だろ?俺は家族やリン達そして、カノン以外の奴ら何てどうだって良い。カノンの為なら世界が滅んでも、構わない。俺はお前らの事が愛してるから」


シンヤはそっとカノンを抱きしめた


「何も出来ないか...カノンの過去に何があったかは知らない。でも、俺は今のカノンを知ってる、カノンは弱くなんてない。強くなろうと頑張って来たカノンは俺は好きだ。決して、何も出来ないなんて言わせない」


「ありがとう。シンヤ、もし話せる時が来たら話すよ」


「おう!明日俺らの試合だ。お互い頑張ろうな」


「うん、シンヤ..本当にありがとう。私はみんなを守れる為にもっと強くなってみせる」


カノンは声小さく言った、シンヤはそっと笑顔でカノンの頭を優しく撫でた


翌日シンヤ達は会場に向かって、シンヤとカノンは分かれて待機室に向かった。係員に、呼ばれて闘技場に向かった。すると、シンヤはある人物に目を止めた。


あいつは、昨日のやつか..


そこに座ってたのは、金髪の王子と名乗ってた人物だ。


"アイ"


シンヤはアイに念話した


"はい、なんでしょうか?"


"俺の目線から見た方向に騎士に囲まれてる金髪の男を調べてくれ"


"かしこまりました"


"それと、何か変な行動をしたら。アイに任せる"


"かしこまりました。マイマスター"


シンヤは昨日の会話でカノンが王子や第三王女で反応してたからもしかしたら何かの関係があると予想していた


『それでは!!本日の最初の試合!!第三試合第一回目!!シンヤ選手対!カノン選手!!!』


シンヤとカノンは舞台に上がり、カノンは薙刀を構えて、シンヤは2本の刀を鞘から抜いた


『それでは!!試合開始!!』


バキン!!


開始の合図と共にカノンは薙刀をシンヤに向けて一直線で飛ばした。

シンヤはいきなりの事に少し驚いたが飛んできた薙刀をそのまま受け流した。


シンヤは薙刀に一瞬気を取られてしまい、近づいてくるカノンに気付くのに少し遅れた


「はっ!」


「やべ!」


カノンはシンヤに蹴りを入れて、シンヤは反射的に蹴りを受け止めてカノンの足を掴んだ


足を掴まれたまま、近くにあった薙刀をカノンは拾い、キツい体制のままシンヤに攻撃した

シンヤはカノンを遠くに飛ばして、自分から距離を置いた


「どうした、カノン。結構良い攻撃だったが。カノンらしくねぇ〜ぞ?何を焦ってる?」


「大丈夫、私は焦ってない。私はまだまだ強くなる。もっと、強くなってみせる。あいつらを復讐出来る様に、シンヤ達をあいつらから守れる程強くなってみせる」


「そうか...カノン少しは落ち着け」


「なっ!」


シンヤは超スピードでカノンに近づいて、カノンの足を蹴って転ばせた。


「カノンちょっと話そうか」


そして、シンヤはカノンの目の前でしゃがんだ


「何を焦ってる?」


「焦ってない!」


「そうか、分かったあいつらか?」


シンヤは少しカノンが見た方向に気付いた。その人物が金髪王子だった。


「カノン今辛いか?」


「つ、辛くない!!私はあいつらの前で強くなったと見せて!復讐する」


「カノン少し落ち着かないと、この試合を中断して今からあいつらを殺す」


「やめて、シンヤがそんな事をしたら。この場で人を殺したら犯罪者になる」


「関係ないって言ったろ?俺はカノンの為なら世界を敵に回すって。カノンさ〜あんまりあいつばっか見ないでくれよ」


「え?」


シンヤは少し微笑んだ


「嫉妬しちゃうじゃん、あいつを見るなら俺を見てくれよ」


「それってどう言う意味?..」


「カノンは今復讐に囚われてる、前にも言ったが復讐する事態は悪くないと思ってる。だが、その泣きそうな顔で復讐しないでくれ」


シンヤはカノンの頭を抱え込むように抱きしめた


「俺はそんな辛い状態でカノンに人を殺させたくない、辛い状態で復讐をするなら。俺が引き受けるよ」


シンヤはカノンの頭を優しく撫で始めた


「お前の辛い事を全て俺が引き受けるよ」


「やだ、私はシンヤだけに辛い思いをさせたくない。なら、もっと私は強くなってみせるから!」


「ならさ、もう強くならなくて良いじゃん」


「え?」


「昨日カノンは俺達を守る為にもっと強くなってみせるって言ってたじゃん。俺はあの時本当はカノンにお互い守り合える程一緒に強くなろうと言って欲しかった」


シンヤはカノンにニカッと笑った


「強くならなくて良い、カノンの弱い部分は俺達が支えるから、その代わり俺達の弱い部分をカノンが支えてくれ」


「シンヤ私はこれ以上強く成らなくてもいいの?私を支えてくれるの?」


カノンの瞳からポロポロと涙を流した


「ああ、俺はずっとカノンを支えるよ」


シンヤはカノンの涙を拭いた


「ほら、試合始めるよ」


「分かった。ねぇ、シンヤこの試合私が絶対勝つからね」


「お?言うねぇ」


そして、カノンが意を決したような顔をした。


「...勝ったら、私もお嫁にして下さい」


「...へっ?」


いきなりの言葉に少し驚いた

そして、シンヤは微笑んだ


「そうか、なら俺からも一ついいか?」


「うん」


「もし、この戦いに俺が勝ったら俺の嫁になってくれませんか?」


「えっ..」


「気付いたんだ、あの金髪野郎にしか見てなかったカノンを見て嫉妬したんだ。俺はカノンの事も次第に好きになってたよ」


「じゃー...」


「ああ、お互い勝っても。結婚は出来るって事だね、だが」


「うん、」


「「こんな最高に良い女[男]を俺[私]から貰いたい!」」


シンヤとカノンはお互い武器を構えた



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