シンヤ対カツノブ
2本目
『続いてはAブロック3番!シンヤ選手!!己の拳一本で敵を倒す!!賭け金11倍!!』
ごめん、俺剣士です。
『次はAブロック4番!『白夜』カツノブ=カグヤザカ選手!!一本の刃で敵を倒す!!そして、前回の準優勝者!!賭け金2倍!!』
白夜だと?!カッコいい...
『それでは、しあ「ちょっと!待ってくれ!」
シンヤは開始の合図を止めた
『シンヤ選手なんでしょうか?』
『今から武器出す事出来るか?』
『武器でしょうか?シンヤ選手は武闘家では無いですか?』
「いや、実は俺剣士なんだよ。今から、刀出しても構わないか?」
「ぬ?刀だと?」
やはり、日の国出身者か..今ので反応するか
『なんと!!武闘家と思いきや。本当は剣士でしたか!試合前なら可能です!』
『了解』
そして、シンヤはアイテムボックスから炎魔と雷聖を取り出し腰にさした
「なっ!それは妖刀炎魔と名刀雷聖か!!」
「おっと?おっさん、この刀の事を知ってるのか?」
「当たり前だ!それは我先祖が代々受け継ぐ代物だ!!何故お前がそれを持っている...いや、白髪?お前母の名をなんと申す?」
「母さんか?コリーナだが?」
「コリーナ?確か姉さんと同じパーティの中にその名がおったな、成る程!あっはは、そう言う事か!」
なんやら、1人で納得した様だ
「確かシンヤと言ったな?」
「ああ、そうだ」
「良い名だ、彼女らしい名前をつけたな」
何やらブツブツ喋ってたが周りがうるさくてシンヤには聞き取れなかった
『それでは試合開始!!』
「ほれ!お主から来ても構わないぞ?」
「なら、行くぞ」
シンヤは瞬時にカツノブの前に現れて挨拶がわりにオッサンの首を薙ぎ払うとしたが。カツノブは軽く刀で受け止めた
「成程、シンヤよ剣は誰から教えて貰った?」
「ん?母さん..コリーナからだ」
「そうか、シンヤよお主は剣の腕は素晴らしい!」
「お、おう」
いきなり褒められた
「剣の腕だけなら…な、だが刀を扱う者としては素人だ」
「?どう言う事だ?」
「シンヤよお主刀の使い方がなっておらん!刀は斬る事を特化した武器だ!お主がやってら事は叩き斬っている事だ」
斬る事を特化した武器..ハルも最初そんな事言ってたな
「シンヤは自分自身でその武器をダメにしている。どんな名刀だろうが使い勝手次第で鈍に変わってしまう。我輩の刀を見て学ぶとよい!次は我輩から行くぞ」
カツノブは素早い剣筋がシンヤに襲いかかった、シンヤはそれをギリギリ避けたが体制が崩れてしまった
「やべっ」
そして、次の攻撃が来たシンヤは咄嗟に刀で受け止めたが大勢が悪く転びそうになったが受け身を取りカツノブから一旦距離をとった
「おお、マジか全然刀身が見えなかったぞ」
「ほっほっ、これが刀だ」
「成程ね」
シンヤはカツノブの動きを真似した
「何?!先ほどより剣筋が良くなっているだと?!いやこれは我輩の真似か?」
そして、カツノブは再びシンヤに攻撃を仕掛けた、シンヤはそれを刀でガードしていたが、反撃はしなかった。
マツノブはシンヤの異変に気付き後ろに飛びシンヤから距離を取った
「お主何を見ている?」
カツノブはシンヤの視線が気になったようだ
「いいや、どんどん攻めてくれよ」
「そうか。ならこれはどうかな!浮雲」
シンヤには無数の剣筋が見えた、シンヤはどれをどこに狙った攻撃か予想できずにその攻撃に食らってしまった。いや、自ら全て喰らっていた。
「紅桜」
カツノブは再び技を繰り広げた、素早く下からの攻撃技だった。それでも、シンヤはカツノブの何かを見ていてその攻撃をモロ食らったそれでも、反撃はして来ない。
「イテテ」
シンヤの体に一本の刀傷が出来て、それを見てたアイ達は
「え?マスター大丈夫なんでしょうか?まさか、あれ程強い者が居るとは思いませんでした。マスターが手も足も出せない程の強さ..」
「違うよ、シンは出せないじゃなくて。出さないだけ。今ね集中して相手の技を覚えてるんだよ」
「それはどう言う意味でしょうか」
そして、隣に居たアリアはシンヤの状態を詳しく話した
「シンヤ君はね、相手の指、筋肉の動き、血管、骨の動かし方全て観察して技を奪っているのよ、それが彼の才能。わざと攻撃を喰らってどう言う技が見ているのよ」
「わざと食うんですか!それは危険ではありませんか」
「危険よ!だから、その技は私達が止めさせているのよ。本当後で説教しませんと」
(相手の技を見て奪う?とんだ化け物の才能ではありませんか..)
アイはシンヤの才能に驚いてた。そして、シンヤ達の試合は
「シンヤよ何故反撃して来ない?もしかして、見えないのか?はぁ〜期待外れだ..」
「なぁ、お前の中で1番強い技を見せてくれよ?」
「構わないが?死ぬぞ?」
「大丈夫だ」
「分かった」
カツノブは刀を鞘にしまい、何やら深く構えた。その構えがシンヤは相当危険と察知した。
「行くぞ!居合・一本桜」
素早いか刀を抜きシンヤの体を斬りつけた
「カハッ、イテェ」
「ほーう、今の耐え切れるとはのう」
「もう、いいよ」
「ん?何がだ..なっ?!」
カツノブの目の前にシンヤが現れた
「お前の技覚えたぞ。浮雲」
「なに?!」
カツノブに無数の剣筋の攻撃がきた。
(何?!これは浮雲。まさか、此奴見ただけで真似したのか?しかも我輩より剣筋が良い。此奴の才能はどうなっておるんだ)
「紅桜、影梅」
カツノブの先程の技を全てシンヤが見真似で攻撃をしていた。そして、シンヤは刀を鞘に収めて、深い体制で構えた
「居合だと?!あれは真似て出来る技では無いぞ!」
シンヤは瞬時にカツノブに向けて刀で斬りつけた、だが後ろを見るとカツノブは刀で防御をしていた
「素晴らしい!今の来ると分かって居なかったら喰らっておったぞ!」
「知っているよ、だからまだ俺の攻撃は終わってない!不知火」
「なぬ?!」
そして、刃はカツノブの首元に止まっていた
「やるではないか、降参だ」
カツノブは両手を軽く上げた
『試合終了!!!勝者シンヤ選手!!!まさか!前回の準優勝者を倒したとは!』
「お疲れだ、おっさん。正直最初から本気で来てたら流石にやばかったぞ」
「ハハ、まさか我輩が負けるとは思わなかったぞ」
「刀の使い方教えてくれてありがとう」
「ハハそうか、シンヤ日の国に来てくれないか」
お?いきなりどうした?
カツノブは真剣な眼差しでシンヤを見た
「今は行かないがいつか行く予定だ」
「そうか、なら日の国に来たら歓迎するぞ」
「それはありがたい。今度必ず仲間と共に来るよ」
「それで、シンヤは適正属性はあるか?」
「ん?一つあるぞ?闇だ」
それを聞いたカツノブはニヤリと笑った
「そうか..ならあれを1人で出来るって事か..」
カツノブはブツブツと喋りだした
「どうした?」
「いや、シンヤよ。必ずエンチャント・ダークは覚えてくれ。必ずお主の力となるぞ」
「エンチャント・ダーク?中級闇魔法だっけ?」
エンチャント・ダーク
闇魔法の付与をして、少し攻撃力を上げる
付与中に魔力を吸い取られる。対して攻撃力も上がって居ないから使う者は少ない
「あれはお主にとって相性が良い。その刀ともな」
カツノブは立ち上がりお互い握手をしてから、闘技場から出た、1人になったカツノブは
「姉さん..アンタの息子はアンタ以上に化け物だ..彼なら我輩達の救済者になってくれるかも知れぬ。彼はまだ強くなる、日の国に来た時は私が刀の真髄を教えよう。そしてその二振り真の力を探しだせ。」
カツノブは笑って奥の部屋に進んだ、帰ってきたシンヤは
「シー君お疲れ!」
「ありがとな」
「マスターお水です」
アイはシンヤに水を渡した
「ふー疲れた」
「さてと、今日はシンヤ君の出番が有りませんから、たっぷりお仕置き出来ますね」
え?
「ど、どうしたの?」
「私はあれ程あの技を使わないで下さいと言ったじゃないですか!」
「いや、待ってくれ!刀の使い方を知れると思ったから、つい..」
「ついではありません!お仕置きです!!目をつぶって下さい!」
「そ、そんな」
やばい首が吹っ飛ぶ
そして、シンヤは目を閉じた。すると唇に柔らかい感触があった。シンヤは驚いて目を開けて赤くなっているアリアの顔が近くにあった
「シンヤ君今ので許します。あんまり私達を心配させないで下さい!お願いします」
「...はい、すみません反省してます」
シンヤは、アリアの本当に心配してる眼差しを見て反省をした。何故かメイはその光景を見て羨ましそうに見てた




