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嫁の為に頑張る夫

「シン〜ちょっとは休憩しなさいよ?」


「ん〜?これ作り終えたら」


あれから、12時間は休まず料理の修行をしている。食会が始まるまで残り4時間


「朝食はそこら辺の料理適当に食っといて」


何十品も机の上に並んでいる


「シンちゃん...せめて仮眠とって..辛そうだよ?」


「はは、大丈夫」


「クロカ、リンあの状態のシンヤ君は止まらないわよ?」


「アリア...」


「でもシン眠そうだよ?」


「リン貴方も知ってるでしょ?シンヤ君はね自分より私達を優先する人ですよ?前々から私達は大丈夫って言ってますが彼はもっと、自分を大切にして欲しいです」


「お兄ちゃん...なんで?断らなかったの?断ってこの街から逃げれば良いのに」


アリアはマナの頭にポンっと手を置いた


「それは貴方の為ですよ」


「え?」


「シンヤ君はね逃げ出せばみんなから悪く言われるのよ?でもシンヤ君だけなら気にしないけど。シンヤ君の嫁である貴方の事も色々言われるのが嫌なのよ?」


「...」


「見る目がない嫁とか腰抜けについて行ったバカな嫁とか言われるのよ?シンヤ君はマナが悪く言われるのが嫌だからああやって逃げずに頑張ってるのよ、貴方が出来る事はシンヤ君を信じなさい」


「お兄ちゃん..」


そして、食会の開会式が始まる前に会場に着いた。参加人数は全て26組シンヤの順番は最後の2番目に料理を振る舞う。

シンヤを見かけてヴェルと青髪の短髪の青年がこちらに来た


「シンヤ!よく逃げずにここに来たな!褒めてやるよ!」


「そうか、悪いがこっちは眠いんだ。今日はあまりちょっかいを掛けないでくれ」


そして青年がシンヤに近づいて来た


「つれないな〜シンヤくん!」


「お前は?」


「私はシュルルです。以後お見知りおきを」


「ああ、俺はシンヤだ」


「知ってるさ!マナフィール様の夫になると聞いてるからね」


なんだこいつ?なんでこんなニヤニヤしてんだ?


「でも、残念だね。マナフィール様は私と結婚をします」


「「は?」」


ヴェルとシンヤはこいつご何を言ってんのか分からなかった


「だって、そうでしょ?シンヤ君はこの大会に優勝をすればマナフィール様と結婚をする。なら、私もこの大会に参加します。その特権も私にもあると言う事です。しかも、ヴェル会長はシンヤ君を優勝させるなと言われました。それは私と結婚を認めるって事ですよね?」


こいつの頭は大丈夫か?なんて自分勝手な捉え方をしてんだ


「おい!シュルル!我は別に結婚を..」


「ヴェル会長!私のお父さんの借りを仇として返すのですか?」


「ちっ」


「おい、マナと結婚する?どこかのお偉いさんの息子か知らないがよ〜これは俺とマナとヴェル爺の問題だ。他人があまりちょっかいかけてくんな」


「おやおや、シンヤ君もしかして私達の業界を敵に回すのと?それは愉快な方ですね」


「やめろ、シンヤ。こいつの父親は我の業界に次ぐ権力者だ。こいつを敵に回す事は国を2.3カ国と戦うのと同じだ。くそ、こうなると分かってたら食会ではなく我ら個人の場で決着をつければ良かった」


シャルルは料理の準備があるといいその場から消えた

ヴェルは何も出来ない事に悔しそうな顔をしていた


「あやつはただ、我らの家名が欲しいだけだ。我の業界を取り込めれば名声や富を手に入るからな。こんな奴にマナフィールを任せたくない。これならシンヤが貰った方がよっぽどマシだ」


シンヤは呆れてため息を吐いた


「おい、ヴェル爺お前は大商人って言われるまで上り詰めた天才だ。だがお前は馬鹿だ」


「なに?」


シンヤにいきなり馬鹿にされたのかと思い、シンヤを睨んだ


「まぁ、最後まで聞けって。お前の1番の弱点はあと先を考えない事だ。確かにお前は思い詰めた事をすぐにやったこそてっぺんまで上り詰めた事もある。だがこういう場合はお前はどうする?実質何も出来なくなってるんじゃねーか?お前の悪い所はあと先を考えない事だ。別に何十歩先の事を考えろとは言わない、せめて2.3歩ぐらいの先を考えてくれ」


「シンヤ..」


シンヤはヴェルの肩に手を置いた


「まぁ、安心しろマナと一生隣にいるのは俺だ。優勝出来なくても良い、だがあいつにはマナを任せられない。例え国を..この世界を敵に回そうが俺は関係ない。マナを、大切な人達を守るならどんな奴でも敵に回す。ヴェル爺もマナを愛してる事は分かる。だがもっとあいつの意思を自由にしてやれないか?守る事も一つの愛だ。だが、信じるのも一つの愛って奴だろ?」


「...結婚は認めんが、優勝しろよ?」


「ん、努力はする。てか、お前も自由だな?優勝するなや優勝しろやら」


シンヤは笑ってその場を後にした

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