鴉対リバース海賊団 2
「パァっと船壊して沈めようと考えていたがな」
一般人がいれば話は別だった。
別にヒーローでも無いシンヤでも、流石に捕まった無実な人を見殺しにするのも気分があまり良く無いので、船を壊さず先に救出を優先する。
「アイとティナは他の船で拉致された奴らを救出してくれ、俺はこの船中にいるやつを助ける」
「分かったのじゃ」
「了解です」
アイとルティナは他の船に飛び移った。
「おい!さっきの女どもはどこに行った!」
「何故俺が野郎の顔を見なくちゃならねぇ!あんたの様な勝ち組の顔を見てると虫唾が走るぜ」
「ごちゃごちゃと喋る奴らだな」
シンヤはリボルバーを出し、銃口を前の海賊に向けた。
容赦なく頭を打ち抜いたと共に、海賊達がカットラスを抜いた。
バンバンバンバン
海賊達に近づきながら、5人の頭にぶち抜いた。
横からカットラスを振り下ろし海賊の腹に向かって蹴りを入れた。敵の攻撃から避けたり反撃しながら、リボルバーに銃弾を補充した。
バンバンバンバン
6発撃って格闘しながら補充などを繰り返し、あっという間に目の前にいた海賊達は全滅した。
シンヤはリボルバーに銃弾を補充しなが船の中に入って行った。中に何人かの海賊が居たが全て打ち殺し拉致られたと思う人たちの所に向かった。
「ガキが6人と大人が7人か」
子供の女子は4人、大人の女性は5人、男の子は2人、男性は5人が地面に座って居た。手には手錠をかけられて居て、逃げられる事は出来なかった。
いや、そもそも海のど真ん中なので例え手錠が外れてもこの船から逃げる事は難しいな。
シンヤは雷電を抜いて、手錠の鎖を刀で斬った。
「早く立て、ここから逃してやるから」
その言葉に捕まった人達の顔は明るくなったのだ、隣の女の子を守る様に抱きしめながらこちらを睨みつけるてる女の子を除いて。
「信じるとでも?お前もあのクズみたいに人を騙してるのでしょ?」
「じゃー選べ。ここで海の中に沈み殺されるか。俺の事を信じて生きて行くかお前に選べさせてやるよ」
「...」
「お姉ちゃん。この人の事信じてみようよ」
どうやら姉妹だった様だ、シンヤの二択に信じて良いのかと思い詰めた表情になってる所に妹が信じて見ようと言葉をかけた。
「お前、もしこの子に手を出してみたらぶち殺すから」
「出しやしねーよ」
本当に手を出したら、俺が嫁達に殺される
妹の方は4歳あたりで、姉は7歳あたりの見た目。
拉致られた人達は立ち上がるが、妹だけは不審に周りをキョロキョロしながら立ち上がった。
「お前、目が見えないのか?」
「うん」
「そうか」
「フレシカに、何してるのよ!この変態!」
目の見えないフレシカを担ぐと、横から姉が怒った顔で脛に蹴りを入れた。だがビクともしなかったのだ。
「そう、カリカリするな。お前もおぶってやるよ。これでフェアだろ?」
「そう意味じゃない!ウチのフレシカに変な所を触ったらぶち殺すからな!」
「ヘイヘイ」
フレシカは肩に担ぎ、姉の方は小脇に挟んで運んだ。
「うーん、囲まれちまったな。ティナとアイはまだ戦闘中かな」
外に出てみると、他の海賊船から降りて来た海賊達に囲まれてしまった。アイとルティナは捕まっている人を巻き込まない様に手加減しているので時間が掛かっている。
海賊達に見つかってしまった事に、捕まってた人達はやばいと焦って居た。
「おいガキども、あまりペラペラと喋るなよ?舌噛むからよ」
「「え?」」
シンヤは二人を担ぎながら、海賊達の方に超スピードで向かって行った。襲ってくる海賊達の攻撃から避けて蹴りだけで反撃して行った。
「後ろです!!」
「わぁってる...ん?」
後ろからの攻撃にフレシカが声を荒げて伝えた。だが、シンヤにとって気付いて居た事なので、教えなんて必要なかったが少し気になる事が出来た。
「お前、目が見え無いんじゃ無いのか?何故分かった?」
「自分は目が見えない代わりに。聴覚が人より良い方なのです」
「その目...いや、今はいいや」
シンヤは目が見えない原因を聞こうと思ったが、今はその状況ではなく海賊達の方を集中した。
シンヤは落ちてたカットラスを足で宙に蹴り飛ばし口に咥えた。
「ひょうでおわぁすがへぇんてぇんげき」
シンヤは口に咥えたまま、頭を振り下げこちらに向かってくる海賊船に炎の斬撃を飛ばした。海賊船は炎で燃え上がり、船から飛び降りる海賊達の姿を見た。
「マスター、ただいま戻りました」
アイはリバース大海賊団に拉致られた人達をドローンで運び、何十人の男女が宙に浮かんでいた。ルティナも後からドローンを足場にして、シンヤ達の船の所に戻って行ったのだ




