海賊美少女と勝負!
「船長は誰だ?私と勝負して、この船を貰い受けても構わないか?金なら払うぞ?」
「お前は誰だ?」
「そうだった、まずは自己紹介からしないとな。私はナナリア=ルビーだ。よろしく!」
名前の通りルビーの様な赤い髪と右目。左目にはハート型の眼帯をつけていた。
ナナリアが腰にさしてる、細剣は普通の奴より何倍も長かった。
「こう見えて私は海賊だ」
「へぇ〜」
シンヤは海賊と聞いて、今から討伐する海賊と関係があるのかと、アイに視線を送った。
アイはナナリアの事を簡単に調べた。
「彼女は確かに賞金首の海賊です。金額は1億6000万ベリーです。ですが賞金額は彼女にとって少なすぎますね。彼女から感じる闘気は強者と見ました。冒険者ランクで言うと上位Sに当たります」
「ふーん、なぁあんた。いや、ナナリアと言ったか?海賊なら奪えば良いじゃねか?」
「あはは、それも良いが。私とって奪う行為はあまり好きじゃいんでね」
「...お前、本当に海賊か?」
奪う行為こそ海賊じゃないのかと、シンヤは心の中でツッコミを入れた。
「ナナリア!!」
すると、慌てた様子で先程の肉屋のおっちゃんがやって来たのだ。
「どうしたのだ?」
「馬鹿者!この者達はリバース大海賊団を退治してくれる冒険者様だ!」
「むっ、そうだったのか。まぁ、良い。私と勝負してくれ、その船が必要なんだ。頼む」
「良いよ。でも、あんたが負けたらどうする?」
「ふむ、確かに私からにも報酬がないと、フェアじゃないな。なら、私の体でどうだ?私が負けたら、あんたが私の体を自由にしてもいいぞ?」
「...俺に死ねと言ってるのか?」
シンヤは小声で呟いた、確かにナナリアは超絶な美女だ。体を自由に出来ると聞くとどの男も喜ぶだろう。だが、もしシンヤがそんな事しら嫁達に殺される。
「他にないのか?」
「むっ、私の体に不満なのか?なら、私を死ぬまであんたの奴隷にしても構わないぞ?」
「変わってねぇじゃねぇか!まぁ良い」
シンヤは船から飛び降り、ナナリアの前に立った。
「獲物は引かないのか?」
「必要になったら、引くよ」
「そうか、なら遠慮なく行くぞ?私の人生がかかってるからな」
ナナリアは長細剣を抜いた、いや抜いたより鞘の上にロックがあり、取り外して取った方が例え的に近いか。
「ふむ、そちらから行かないのなら、私から向かうとするぞ」
ナナリアは超スピードで、シンヤに仕掛けて来た。長い細剣でシンヤの肩を貫くが、シンヤは軽く雷電で受け止めた。
「シンちゃんが...いきなり...刀をぬいた..」
「ほーう、今の受け止めるのか。これなら、どうだ?」
「うお!なんだその剣」
長い細剣が、鞭の様に刃が柔らかくなった。
鞭の様に、球体を描く様に刀身を振り回す。シンヤは全ての攻撃を刀で防いだり避けたりして、一旦距離を取った。
「これは魔剣でね。魔力を流すと鞭の様になるんだよ。他の魔剣と比べるとあまり強いと言える能力がないが、私にとってなかなか使い勝手が良いんだ」
「面白そうだな。もっと、見せてくれよ」
「ふむ、良かろう!」
ナナリアは刀身をバネの様にクルクルと回す、バネの原理で超素早い突きが放たれた。
シンヤはギリギリ避ける事が出来ず、肩に食らってしまった。
「何故肩だ?今のは顔を狙えば勝てたじゃないのか?」
「ふむ、嘘をつくんじゃない。もし、私が最初からそんな分かりやすい所を攻撃したら、あんたに気づかれるわい。それに、私は悪人しか殺さない」
「俺人殺した事あるぞ?」
「どうせ、仲間を守る為や悪人だけだろう?私だってそうして人を殺してる」
「そうか、本気で来て欲しいものだ。その目なにがある?魔眼の類だろ」
「バレたか。これを使えば戦いは呆気なく終わるぞ?」
「なら、見せてくれよ空撃」
シンヤは斬撃を飛ばした。
ナナリアは眼帯を外すと、そこには至って普通の黒い目があった。
「停止眼」
すると、ナナリアの左目が緑色と変わって行った。斬撃とシンヤが時間が止まったか用に動けなかった。魔眼を発動させようとしても、身動きが出来ないので、発動することも出来なかった。
停止眼→視界に入った全てのものを、止める魔眼の一つ。
「入替眼」
次はナナリアの瞳が青色と変わった。ナナリアとシンヤの位置が変わると瞬間、斬撃が動き出してシンヤを襲う。
すぐに雷電で、斬撃を斬った。
入れ替え眼→視界に入った対処のものと自分の位置と入れ替える
「私の異名は『魔眼蒐集家』あらゆる魔眼を使いこなす、海賊だよ」




