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トラベルクロウ〜幼馴染達から始める美少女達とハーレム冒険譚〜  作者: ちゃんユウ
女神降臨と冒険者生活
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アリアとシンヤの過去


「アリア=エンジェロクスに命ずる。ザファスト村に住んでいるシンヤと言う、子供を始末してこい。お前と同じ4歳だからな、近づいても他の連中には気付かれないだろ」


「はい、お父様」


はぁ〜面倒臭いですね。何故私が知らない少年を殺さなくちゃならないのででしょうか。

すぐに行ってすぐに殺しましょうか。

 私は下界に降りて、ザファストと言う村までに向かっていった。


流石に夜だったので、私は村の近くにある森に野宿して朝を迎えた。どれがシンヤと知らなかったので、近くにいた同年代も思われる少女にたずねる。


「あの、シンヤと言う少年を知りませんか?」


「ほぇ?お兄ちゃんの事探してるの?」


「...お兄ちゃん?ご兄妹でしょうか?」


災難ですね、今から私は貴方と兄を殺して向かうのですよ。早く居場所を教えて下さい。


これが、アリアとマナの出会いだった。この時私はまさか姉妹の様な関係になるとは知る由もなかった。


「お兄ちゃんとは本当の兄妹じゃないよ?ただ、私がそう呼びたいだけ。お兄ちゃんなら、多分森で修行中」


「そうですか。ありがとうございます」


私は頭を下げ、少女が示した方向に向かって行った。

森の奥に行くと、一人の少年が木剣で紐で吊るしてる木の棒を叩きつけてた。


「はぁはぁ。誰だ?」


驚きました。子供だと油断してた、もっと気配を消せば良かったですね。


「こんにちは、少し話しても宜しいでしょか?」


「あ?別に良いけど...」


何故でしょうか?少年が少し私を警戒してますね。

シンヤは木剣を地面に刺して、アリアの方に向かった。

アリアが魔法を唱えようと手を動かす瞬間、後ろから茂みを通る音が聞こえた。


「あ!いたいた」


「貴方は...」


「マナじゃねぇか?どうした?」


マナがバスケットを持ってシンヤを探していた。

 マナはアリアの姿を見てニコッと笑った。


「あ、見つけたんだね。良かった〜」


っと言ってトコトコとシンヤの方の隣に近づいた。


「ねぇねぇ、良かったら一緒に食べない?」


「そうだな、あんたもどうだ?」


ちっ、流石にこの子の前で殺すのも気が引けるわね。アリアは殺す事を後に回し、3人でサンドイッチを美味しく頂いた。


 アリアはマナが消えてから殺そうと考えた、だが次第にシンヤと過ごしてから、次こそ殺す、この次の日に殺すと先延ばしにしていた。

 

シンヤがゴブリンに襲われ、怪我したと聞いた時はあんなに取り乱してしまったのでしょうか?

シンヤと過ごしてから、2年の月日が経った。

アリアに一羽の白い鳥がやって来たのだ。


白い鳥の脚に紙があり、それを広げ中の内容を読むと、父親からだった。何故、まだ報告がない?まだ帰ってこないと、もしかしてまだ殺していないのかとの内容だった。


「...」


アリアは迷っていた、本当にシンヤを殺すべきなのかと...だが、もしここでシンヤを殺さなかったら、他の天使がこの村を襲うかもしれないと、考えアリアはシンヤを殺そうと決断した。例えマナ達に殺されようが悔いはない


「シンヤ君、少し良いですか?」


「んー?」


アリアは森の中で修行中のシンヤに話しかけた。


「少し、お話しませんか?」


「...あ、アリア?どうしたんだ」


「...ごめんなさい」


グサッ、


 光の槍がシンヤの心臓を貫かれた、その場で膝をついた。

シンヤはずっと一緒にいた、アリアに攻撃された事に目を見開いて驚いたが、すぐに笑った。


「あはは、そうか...覚悟を決めたんだな」


「え?」


殺される筈なのに、シンヤは笑っていた事にそして、意味深な言葉にアリアは戸惑っていた。


「アリア...悪い、俺の近くに来てくれ」


シンヤは掠れた声で、アリアを呼んだ。

 アリアが戸惑いながら、シンヤの前に姿勢を低くすると、抱きしめられた。


「ごめんな」


「...し、シンヤ君が何故謝るのですか?わ、私は貴方を殺そうとしてるのですよ?ごめんなさい、騙してごめんなさい」


「良いよ、知ってたから。最初からずっと、何故アリアが俺を殺そうとするのかは知らないけど、2年前出会ってから分かってた事だよ」


「...え?」


シンヤは2年前の森でアリアの殺意に気付いて居たが、知らないフリをして居た。


「2年間、辛い思いをさせてごめんな」


「...何を言ってるのですか、わ、私は辛い思いなんて...」


「ゴホッ、じゃー、何でさっきから泣いてるんだ?」


「...泣いてません」


アリアは森に向かう時から、ずっと涙を流して居た。マナ達を守る為に、シンヤを殺すと選択したがやはり何方の選択もアリアにとって辛いものだった。


「...これだけ約束してくれ、リン達を幸せにしてくれお願いだ。変な奴から守ってくれよ?」


自分がすぐに死ぬのに、自分の事よりリン達の事を心配してる事にアリアは自分がやった事を、本当に合ってるのか?と後悔した。


「ゴホッゲホッ、もちろんお前も幸せになれよ?約束してくれ、もう、俺は...いや、最後に愛してるよ...」


シンヤはそう言い残して、意識が途切れた様に眠った。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。私...」


間違えた、間違えた。選択を間違えました。何故、私はマナ達とシンヤのどっちかを犠牲にすると決めたのでしょう。二つとも助ければ話なのに、私が天使族から守ればよかった話なのに、何故?...手紙に


アリアは父親から貰った手紙を魔力完治を使って調べた。


「...くそっ」


手紙にはすぐに対象を殺すように意識を変える呪いがかけられて居た。

この手紙のせいで、シンヤを殺す選択を選んだ...いや、自分の弱さのせいで


「私、シンヤ君の事が誰よりも愛してます。死なせたくないです、シンヤ君ごめんなさい!死なないで下さい!居なくならないで下さい」


アリアは禁句魔法でもある、蘇生魔法を使うとシンヤに魔法をかけたが、反応はしなかった。


「何でですか!私の命に引き換えに、何故!発動しないんですか!違う...」


アリアは発動しない理由に気付いた。シンヤはまだ生きていたからだ。蘇生魔法は死んだ人間にしか使えない。

心臓を貫かれた筈なのに、まだ生きてる奇跡...いや、シンヤの強い生命力に驚きと安心して居た。


「今から貴方の心臓を作り替えます。お願いします、貴方の生命力に掛かってます。リザレクション」


シンヤの傷口は塞がっていくが、心臓は完治するまではなかった。


「リザレクション!リザレクション!リザレクション!リザレクション!!!!」


連発してもシンヤの心臓は治る事は無かった。


「シンヤ君、ごめんなさい」


アリアは天使族の姿に戻りシンヤの唇にキスをした。

 天使族にとって、最強の回復魔法方法は「天使の愛」と言う魔法が存在する。


ビリ...ドキン!ドキン、ドクドクドクドク


シンヤの心音が聞こえてくる。


「カハッ、はぁはぁ。あれ?生き返った?」


生命力が化け物のシンヤはすぐに意識を取り戻した。

アリアは生き返ったシンヤに思わず強く抱きしめた。


「シンヤ君!」


「...アリアが治してくれたのか?」


「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい...」


アリアは泣きながらひたすら謝った、そんなアリアに亡き終えるまで、俺はずっとアリアの頭を優しく撫でて居た。


「落ち着いたか?」


「...はい、本当にごめんなさい」


「...アリアって人か?」


シンヤはアリアの翼を見て訪ねた。

 アリアは自分の事、自分の目的を全て話した。

説明してる時、いちいち謝ってくるものなので、謝るの禁止にさせた。


「...良かった、アリアに恨まれてるかと思ったよ」


「ごめんなさい、私がもっと...」


「アリアは悪いないじゃないか、そもそも悪いのってその手紙なんだろ?」


「違います!悪いのは私です。貴方を殺したがるあの父親からの手紙だと警戒をするべきでした。償いをさせて下さい」


「んーー、別に俺アリアに生き返らせて貰ったし、プラマイゼロじゃね?」


「ですが...」


「俺をどうやって生き返らせたの?」


話が進まないと思い、無理矢理話の話題を変えた。


「生き返らせたとより、正確には最上級の魔法で回復したのです。『天使の愛』、天使族が使える回復魔法です」


「...愛?」


シンヤは愛と言う言葉に反応した。

 アリアは頬を少し赤らませて、コクリと頷いた。


「一度にしか使いない魔法でして、その人だけを一生愛す証として、どんな傷も病気を治すのです。その代わり、私自身に呪いがかけられるのです。シンヤ君以外の男性の方と如何わしい事をした際に私が死ぬ事になりますね」


「...アリア、それで良いのか?ごめん」


自分の人生をシンヤの為にだけで、棒に振らせてしまった事に誤った。


「え?シンヤ君は私が他の男性の方と愛し合っても良いのですか?」


「...ごめん、なんかやだな」


「ふふ、よかったです。脈アリですかね?大丈夫ですよ、私はシンヤ君の事が本当に愛してますから」


「...ん?」


いきなりアリアに告白されてしまった事に、俺は顔を赤くしてしまった。すぐに答えようと口を動かそうとしたが、アリアに止められた。


「ああ、答えなくて良いです。改めて私から伝えますので、その時に答えて下さい」


「え〜〜」


男の覚悟を決めた所だったのに...


「シンヤ君、マナ達にも伝えるべきですよね?」


「いや、これは俺たち二人でなんとかしよう。天使族と聞いて、あいつらにも危険な目を合わせたくない」


「...分かりました」


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