魔法ギルドマスターの企み
警備兵にシンヤ達の分かる範囲での事情を説明をした。
生き残った住人達の証言もあり俺達への疑惑は晴れたようだ。
なので無罪放免となったので馬車に戻ろうとしたところ、魔法ギルドの者と名乗る女性が声をかけてきた。
「貴方達の事を調べさせてもらいましたが、冥帝様と死神様魔法ギルドにお越し頂けませんか?ギルドマスターがお呼びです」
後にアイから聞いたが、この都市のギルドマスターは、都市を治めているお偉いさんだった。
「要件は?何も要件も言わずに行く気は無いんだけど」
「すみません、私もご存じありません。ただ、ギルドマスターが冥帝様と死神様を呼んでくるように仰せ付けられただけです」
「...はぁ、いかなかったら?」
「全勢力で、無理矢理でも連れて行きます。お仲間さんが危険に遭いますよ?」
っと、脅す様に言っていたが、国一つが敵に回ろうがシンヤ達にとって脅しにならなかった。
「気に食わねぇ...が、1日目で問題を起こして堪能出来なくなるのも困るし、行ってやるよ」
せっかく、魔法都市に来たのに1日目に問題を起こし滞在出来なくなるのも困るので、仕方なく向かおうと決めた。
「では、ついて来て下さい」
とりあえず、女性の後ろに付いていくことになった。
流石に全員で来られると困ると言われたので、シンヤとクロカだけ付いていく事になり、リン達は先に帰って行った。
向かった先は塔の奥にある豪華な屋敷である。
屋敷の入口には門番として警備兵がいたが先頭を歩く女性対してにお辞儀をしていた。
もしや、こいつ偉いのか?
広い屋敷の中を歩き回り、目的地であるギルドマスターの部屋に到着した。女性が扉を開けて
「ギルドマスター、冥帝様と死神様を連れて参りました」
「おお!いらっしゃい!」
中に居たのは、老人の男が杖をもってこちらにやって来た。
「ワシはリュウデルじゃ。さぁ、座れ座れ」
ソファーに、案内されたが。シンヤはすぐに帰りたいと思いそのまま話を続けた。
「俺らの要件はなんだ?」
「おお、単刀直入に言う。この都市でワシの研究を手伝って貰わないか?」
「断る!以上、じゃさよなら」
シンヤは回れ右をして、部屋から出て行こうとした瞬間リュウデルに服を掴まれた。
「待て待て、お金は払うぞ」
「悪いが俺は金で動く人間じゃねんだよ」
「そうか...残念だな。まぁ、お主は良いや」
少し残念そうだったが、すぐにクロカの方を見た
「だが、君は逃さないぞ。君の魔法の才は、これからの魔法の歴史を変えるかも知れない」
「...ボク..も断る...」
どうしても、クロカを手放したくないのか色々と提案を出してきた。
「金はどうだ?!なら、魔法具を全て無料に使っても良いぞ?全ての魔法本を読んでも良い、お主は魔法の真理を知りたい」
「なら!」
「確かにボクは魔法の真理を知りたい...大賢者マーリンの本を読んだり...色々と魔法の研究もしてる...ボクは魔法が好きだから...でも、それ以上に...リンの事..家族みんな事を...そしてシンちゃんの事が大切で大好きだから」
クロカが帰ってしまう事に、何かいい方法が無いのかと焦りを覚え、とうとうリュウデルが口走ってしまった。
「その男より、魔法の方が価値があるだろ!この世界にその男より良い男が沢山いるぞ?ワシが連れて行ってやるわい!」
「おい」
すると、クロカから膨大な魔力が漏れ出し。
その圧に落ち潰されそうだった。
「シンちゃんより...良い男は居ない...シンちゃんだけはボクにとって特別な存在...その他は有象無象だ」
「そうか...残念だよ。なら、力ずくで従うのみだな。悪いなお二人さん、魔石の追加だこの子を無理矢理でもワシを従わせる様にしてくれともええか」
そう言うと、後ろから長髪の白髪の男と紫髪の女が現れた。
2人とも、普通では無いとシンヤ達はすぐに悟った。
「200個だぞ?」
「ああ、構わん」
そして、長髪の男はシンヤを観察した。
「あと、男の方はどうする?」
「お前らの自由にせい」
2人の男女ほ、魔力を放出して。シンヤ達に威圧をした。




