シンヤ達の最終目標
「そうか、今日出発するんだね」
「ああ、ずっと邪魔するのも迷惑だしな」
「別にずっと居ても構わないがな」
今日中に、シンヤ達はエルフの国から出発すると聞いてシェラードは少し寂しそうな表情になって居た。
「確かにここは良いかなだが、俺らの目的は世界を旅する事だからな」
「そうか、それならしょうがないか」
「まぁ、結婚あげる時はまた会おうぜ」
「おう、そん時は呼んでくれよ」
シェラードはそう言って机にあったお茶を飲み干した。
リン達は、いつもの長旅用の食糧の買い出し、アイとヒナタは馬車の点検を行って居た。
「シンヤ達は、世界を巡った後はどうするだ?やはり、静かに暮らしたりするのか?」
世界を回るって言っても、小国を抜けば早くて2〜3年で終える事になる、シェラードは世界の旅を終えたらシンヤ達は何をするのかが気になって居た。
「まぁ、ここからの話は俺達しか知らないけど。俺らは最終目標は未知の大陸を回る事だ」
そうきた瞬間、シェラードは驚きの表情で思わず立ち上がってしまった。
「それは正気か!あそこに入って帰った者は居ないんだぞ!危険すぎる!」
「確かに危険だ。だから、俺らは強くなろうとしてるんだろ」
未知の大陸とは、言葉通り誰も知らない森の奥の大陸の事だ。
何が居るのか、どんなモンスターが居るのかも、人は住んで居るのかと謎に包まれて居て。調査しに行った人、入って居た者達は誰一人帰って来なかったと言われる。
そんな危険な場所を、シンヤ達は入ろうとして居たのだ。
その為に、力をつけて居たのだった。
「まぁ、そう言う事。未知の大陸を巡った後は土産話でも聞かせてやるよ」
まぁ、ヒナタの世界に先に行くか未知の大陸に行くかは、正直まだ決まって無いがな。
別次元の世界にも行く事は、シェラードには内緒だった。
シェラードは、ずっと本当に行くのか?大丈夫なのか?と繰り返して聞いて来たが最後らへんは適当に答えて居た。
「マスター、点検は終わりました」
「おつかれ」
シンヤは何日ぶりの馬車を見に行った。
すると、少し馬車の見た目が変わって居た。
「ヒナタ様と相談して、少し改造いたしました」
「...目立ち過ぎじゃね?」
前までは黒統一だったが、今の馬車はそこら辺の貴族が乗る馬車より豪華で、黒と金だった。
「中も少し改造しましたので、後でリン様達が帰った時にご説明します」
「そうなのよ、ダーリン!後で私の元の世界にしか存在しない物とか、全部アイが作ってくれたから、たのしみに待ってて」
「ほーう、それは楽しみだな」
ヒナタからは、日本やひなたの世界では魔法が無い代わりに帝国の技術より盛んだと聞いて少し楽しみだった。
そして、リン達が買い物を終え。
ジュン、エドヴェーズ家を守る警備兵に挨拶を終えた。
「父上、ここまで来なくても良いのに」
「良いじゃ無いか、今回は娘を送れるんだ」
シェラードはエルフの国の門まで見送りに来ていたのだ。
前回は無断でルナが出て行ってしまったので、今回は見送れると思い門までついて居たのだった。
「いつ帰ってくるかは、分からないけど風邪ひくなよ」
「うん、父上も元気で居てね」
「それと...」
すると、ジェラードは気恥ずかしそうに頬をかいて言った。
「昔みたいに、お父さんって呼んで欲しいな」
「...ハハハ」
思いがけない言葉に思わずルナは笑ってしまった。
「うん!行ってくるよお父さん!」
「ああ、行ってらっしゃい。シンヤ、ルナを頼んだぞ」
「ん、」
そして、馬車に乗りエルフの国を後にした。
シェラードは、遠ざかる馬車にずっと手を振って居た。
シンヤ達は次の目的地の話し合いをして居た。
「じゃ、次は本来行く所だった所に行くか。良いよなクロカ」
「うん...」
クロカは嬉しそうに笑った。
「じゃー、アイ。魔法都市ルヴェルシドタウンにお願い出来るか」
「かしこまりました。マイマスター」
アイは操縦席で自動で魔法都市ルヴェルシドタウンに行く為に、設定しに向かって行った。
シンヤは、夕食の下準備をする為にハイネックジャケットを脱いだ時にギルドカードを落としてしまった。
「あ、そう言えば。アテナの奴から忘れてた」
シンヤは、自分のカードに何か変わったのかギルドのカードの裏を確認した。
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シンヤ 性別:男 種族:人族?(混沌族) 年齢:16歳 身分:平民
冒険者:S 二つ名:冥帝 職業:剣神
スキル一覧: 半鬼神格化 半悪魔化 龍神格化 全魔法耐性 状態異常無効化 究極自動回復
称号:現地人 アテナからの寵愛 女神に愛された人 ハーレム帝王 混沌の王を目指す者 龍王になる者 魔王になる者 (ア)シンヤ様、後ちょっとで合流出来ます。あいつらから、必ずお守り致します...シンヤ様!ひどいです!ギルドカードを確認して下さい!無視しないで下さい
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「...」
俺のギルドカードって、手紙なんだっけ?
変わった所は称号だけだった。アテナの手紙の様なものを置いといて見なくも無い、龍王と魔王関係のものが書いてあった。
そして、シンヤはアテナの言葉に一つ引っかかることがあった。
「あいつらから?うーん、まぁ良いや」
考えても無駄だと思い、アテナが言って居たあいつらとはを、会った時に説明して貰えば良いと思い、次の目的地の事が気になって居た。
「魔法都市か、一体どんな所なんだろ。クロカ達が楽しめる為にあまり問題に巻き込まない様にしないとな」
『そこの馬車止まれ!!』
「はぁー」
問題を起こさないと決心した直後に、外から止まれた言われ早々問題に巻き込まれたと予想して、深く息を吐いた。
シンヤは、モニターから外の風景を見ると全身鎧の騎士達が立って居た。
 




